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2023大阪大学入試問題二次試験 化学 解答解説

大阪大学2023化学の解答解説です。
怪しいところがあれば教えてください。

問題はこちらなどにあります(リンクを貼りなおしました)



化学平衡,グラフがちょっと戸惑う

リード文の誘導が穴ぼこでちょっと乗りにくい。とくに,[H⁺]の処理は気を付けないとヤバいルートに入ってしまう。ごく薄い場合のpHを考える話をしているので,水の電離も考えないとね…というところを全体からよもう。
グラフは,一見ビビるが「書きやすい部分」だけを指示してくれているので,よく読んで処理しよう。

蒸気圧の問題

蒸気圧の問題は,後半の全圧が一定をうまく使えるかがキモ。蒸気圧曲線で「すべて気体かどうかのチェック」は怠らないように。グラフ描きも,状況をちゃんと読めれば簡単。

考えることは少し多い

ナフサの説明はうまくできたか?水付加は簡単だが,鏡像異性体絡みは立体をちゃんとイメージできるように。


初見だとすこしいやかも


ベンゼン環の電子の様子を考えさせるのはちょっと嫌だが,高校生なら教科書の発展や資料集などに目を通しておけば対応しやすかったかも。


糖類の問題

一問目の,銀鏡後の様子は少し答えにくい。あとはふつう。
問8のアミロペクチンは,Aの3箇所のOHが「生きてる」ことに気づけば「枝分かれ」ということがわかる。枝が分かれれば末端が増えるので,AとBはほぼ同じ物質量になるという具合。


全体的には極端に難化している様子はないが,やはり情報処理・計算のスピードは要求される。様々な問題にあたったり,発展的な内容も読んでおくといいだろう。

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