見出し画像

いなくなる前に迷い猫ポスターを作っておくことの重要性

”非常時に猫がいなくなってしまった場合、迷い猫ポスターを作る手段や材料がないことが考えられるので、あらかじめ作っておくとよい。”

2年前、北海道胆振東部地震が起きた際に猫の防災グッズを見直していて、このような情報を目にしてハッとしました。

なるほど、判りやすく人目に付くようなポスターを急遽作れとなると難しい。

抑も、非常時じゃなくても大事な猫がいなくなったとなれば、ポスターやチラシ作りに時間を割くよりも探して回りたいのが飼い主心でしょう。でもポスターやチラシもあった方がいいジレンマ。

「迷い猫探してます」ポスターはいざという時のために作っておく

猫に限らず、犬でも鳥でも何でもですが。

いなくなった日時と場所、年齢あたりを空欄にしたポスターを10部くらいでも作っておいて、いざという時には空欄を手書きで埋める。
イチから作るより相当楽で早いですよね。

これは意外と大事なことなのに多くの猫飼いさんはやっていないのでは…?と思い、以前余所にも書いたのですが、今回改めてこちらにまとめることにしました。

猫を探す時の写真の選び方

まず使用する猫の写真選び。
これはポスターやチラシに限ったことではなく、Twitterや迷子ペット情報サイトや掲示板のようなところに拡散する際にも必要になります(なのでスマホに判りやすく保存しておくといいと思います)。

北海道胆振東部地震の時もTwitterで猫探しツイートを目にすることが結構あって、でも写真が猫さんのアップだけだったりして、「これじゃ判らないよ~」と感じることが多くて(私が探せる地域ではなかったですが)。

探す側は姿形がよく判る写真が見たいんですよ!

顔のアップだけでは猫は探せない。
尋ね人だって身長や服装や体型の情報あるでしょう? 人ですら顔だけで探さないのに、飼い主でもない人が猫を顔で探すなぞ、余程特徴的なお顔立ちの猫さんでなければまず不可能です。

Twitterでもポスター・チラシでも、写真の選び方にはポイントがあります。

飼い主さんはついつい愛猫が可愛く写っている写真を選びたくなってしまいますが、その写真であなたの猫を見たことがない人にあなたの猫を見分けてもらえますか?
そこに十分気をつけて、以下の様な写真を選ぶのが良いと思います。

①全身が写っているもの
歩いているところを横から撮影したようなものがベストかと思います。
併せて文字情報で写真では伝わらない体重や体型について書かれていると大きさが分かりやすいです。成猫なら、痩せてしまったとしても骨格は変わらないので、人の身長が簡単には変化しないように体長は変わりません。大きい猫は大きいまま、小柄な猫は小柄なままです。

②柄がよく分かるもの
後姿や香箱座りで寝ている時など、背中の柄は特に大事。特に三毛やぶちなら柄の配置から特定されることも。単色猫さんは色が判ればOK。

③尻尾が分かるもの
長いのか短いのか、まっすぐなのか曲がっているのか。猫の尻尾は意外と特徴があります。

④顔のアップは1枚
外で警戒している猫の顔をまじまじ見るのは難しいです。顔の特徴(目鼻の色、柄、耳の大きさ等)が分かるものが1枚あればOK。可愛く撮れたものではなく、なるべく普通のものの方が良いです。外でビビっている猫は飼い主さんに見せるような可愛い顔は(多分)していません。

⑤多頭飼いの場合は単独で写っている写真を用いる
複数の猫が写っていると、どの猫を探しているのか判りにくいです。単独で写っている適当な写真がなく、トリミングも出来ないようなら、他の猫を塗りつぶすくらいやってもいいと思います。せめて探している猫をはっきりと丸で囲むくらいはしましょう(線が当該猫にかぶらないように)。

その他、これという特徴があればその部分がよく判るような写真を用意するといいと思います。さくら猫さんなんかは耳のカットのされ方が意外と違ったりしますし。

何よりとにかく、いざという時に用意出来るようちゃんと写真を撮っておくこと!!

これホント大事です。いなくなってから慌てても、ないものはないんです。

写真の用意が出来たら、いよいよポスター作りに入ります(まあ写真の前にテンプレートとしてポスター作ってもいいですが)。

ポスター作成の際に気をつけること

①人目を引く色・デザイン
見てもらえなければ、目に留めてもらわなければ、ポスターの意味がありません。フリーのテンプレートを使用しても勿論OKです。

②ポイントを押さえていて判りやすい
お年寄りでも子供でもぱっと見て判るように。大事な情報は大きく。

③印象に残りやすい
見てもらうだけでなく覚えてもらえるように。記憶に残るように。

④色々詰め込みすぎない
たくさん伝えたいことがあっても、そんなにたくさんのことを人は読んでくれないし覚えてくれません。

⑤必要な情報はちゃんと記載する
写真と併せて文字情報も大事です。個人的には以下で必要十分かと思います。

 ・名前
 ・年齢(推定でも)
 ・性別(去勢避妊の有無)
 ・体重
 ・毛の色柄、長さ
 ・首輪の有無(あるなら首輪の特徴)
 ・マイクロチップ装着済ならその旨
 ・特筆すべき特徴
 ・いなくなった日時と場所

意外と体重の情報がないケースが多いですが、知らない猫を探す際、猫の大きさは毛の色柄の次くらいに目安になります。体重や体型は写真では伝わりにくいので、文字情報が必要です。失踪中に痩せてしまうからと敢えて書かないケースもあるようですが、全身写真と比べれば体格の目安になるので、書いた方がいいと私は思います。
成猫なら、痩せてしまったとしても骨格は変わらないので、人の身長が簡単には変化しないように体長は変わりません。大きい猫は大きいまま、小柄な猫は小柄なままです。

作ってみた

以上を踏まえて作った(つもりの)うちの猫捜索ポスターがこちらです…!!(※今現在はいなくなっていません)

白玉迷子ポスターr4web_LI

非常時には書き込んで使うので、年齢・いなくなった日時と場所は空欄で作っています。

うちの猫は真っ白で柄がないので、全体の印象と、オッドアイであることを強調しました。
オッドアイなんて気がつく? と思われるかもしれませんが、私自身が外で見かけた猫がチラリとこちらを向いた瞬間「オッドアイだ…!」と気がついたことがあるので、気がつく人は気がつくはずです。何より、うちの子の一番の特徴なので書かない理由がないです(瞳孔開いちゃってると判りにくいけど)。
オッドアイという言葉じゃ判らない人もいるので、「左右の目の色が違います」と書いておきました。

連絡先のQRコードを読み込むと、こちらのメアド、件名、更に本文に

目撃日時:
目撃場所:
詳細:

と入った状態でメーラーが起動できるリンクに飛べるようになっています。

QRコードは↓こちら↓で作成しました。
QRのススメ 無料版

ちなみに右下のQRコードはペットのおうちのペットプロフに飛びます(保護された場合に必要な情報を登録してあります)。

赤は日光で色褪せて見えなくなってしまいやすいので、極力使用しないようにしました(色褪せる前に見つかってほしいけど)。ユニバーサルデザインとか考慮できたらもっといいんだろうけど…赤と緑あんまり使ってないから大丈夫かな?

どうかなーこれで見つかるかなー(※いなくなってないけど)。

ちなみに私は、屋外に掲出したポスターが濡れても大丈夫なように、A4サイズのOPP袋をポスターと一緒に保管しています。百均でも売っていますが、たまにポストに投函されているチラシがこれに入っていることがあります。どうぞ再利用して下さい。
ポスターを入れる時は、水は上から落ちてくるので袋の口が下になるようにするのがいいと思います。

最後に ~全て無駄になりますように~

いや、本当に作っておいた方がいいですよ、ポスター。
自分で作るなら時間と手間が、業者に頼むならお金がかかります。どちらにしろ写真選びは自分の作業で、写真はあらかじめ撮っていなければ用意できません。

人目を引くにはデザインも大事で、フリーのテンプレートを利用することすら災害時には難しくなることが考えられます。だからこそ、あらかじめ作って、何枚か用意しておくのがいいのです(停電したらプリンタもコピー機も使えません)。

勿論、猫の外見や情報に変更があれば新しいものを作ります。更新が必要です。

備えあれば憂いなし、ですよ。

飼い主さんの適切な情報提供で、1匹でも多くの迷い猫さんがおうちに帰れますように!

そして迷子になる前にあらかじめ準備しているものがことごとく無駄になりますように!

こんな情報が何の役にも立たないことが一番ですが、万が一に備えて、お役に立てれば幸いです。

この記事が参加している募集

スキしてみて

よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは調査研究費、もしくはお猫様のお世話代として使わせていただきます。