性(さが)
自転車で通勤する途中の道、咲き誇るツツジの花を見て思い出すことがある。幼稚園生の頃よく吸っていた花の蜜の味だ。今では考えられないが、周りの友達もみんなやっていたしこれはきっと多くの園児が通る道、つまり園児の性(さが)なのだと思う。
18歳の時には21.22歳の人に若いね〜と言われたら「たかが3.4歳変わらんだろ!マウントだるぅ」と思っていたけど今の私は18歳に対して若いねぇと思っている。だからこれも22歳の性(さが)だ。
おじさんになれば居酒屋に行った時におしぼりで顔を拭くし、おばあさんになれば髪の毛を紫色に染めはじめる、、そして、住宅街に住めば近所の小学生の下校時に『行ってらっしゃい』と『おかえり』を言うようになる、それもこれも全部その人種の性(さが)なのだ。
登下校時の挨拶といえば私は小学生の頃、近所の人達から「おかえりー」と言われるとなんて返していいか分からなくてあの風潮が苦手だった。行ってらっしゃいに対する「行ってきます」は敬語っぽいから言いやすいけど、「おかえり」の返答はかなり難しい。「ただいま」は他人にしてはフランクすぎるし、「ただいまですー」だとたちまちタラちゃんみたいになってしまう。だからペコッと頭を下げてこんにちは〜的な感じで答えてたけど、おかえりに対してこんにちははやっぱりおかしい気がする。
そんな困惑した思い出があるから、私はもしも将来、近所に小学生がいても「おかえり〜」と軽率に言わないようにしようと今は思っている。が、結局私も20年後にはやっているのだろう。。仕方ない、きっと人間とはそういうものなのだから。
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