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なりゆき小田原旅

大学を卒業して離れた友達が関東に遊びに来るというので半年ぶりに会うことになった。10時に小田原駅集合だけ決めた行き当たりばったり日帰りプチ旅行だ。正直、旅行というには短すぎる“なりゆき街道旅”くらいの街歩きだったが目的を決めずにぶらぶらすると思いがけない出会いが生まれるから楽しい。

とりあえず、一番有名なスポットに行っとけば間違いないという安直な考えのもと私たちはまず小田原城へ向かった。

こういう歴史的な観光地に行くと『日本史をもっと勉強しておけば良かったなあ』と軽く後悔したりするのだが、それと同時に『この記憶を持ったまま高校生に戻っても恐らく勉強しないだろうなあ』という嫌な自信も感じる。私はそういう人間なのだ。

そんな事を考えながら資料館を一通り見学した後、私たちは外に出た。敷地内をぶらぶらと歩いていたら、遠くの方から甲冑を着た人が4-5人向かってくる。これはきっと“おもてなし武将隊”的なやつだな!と思って近づいてみると何やら外国語を話していた。そう、おもてなし武将隊とかではなくただの武将コスプレをした外国人だったのだ。どうやら小田原城では500円で甲冑を貸し出しているらしい。確かに外国人はそういうのが好きそうだ。

そんな彼らが城の前で記念撮影をしていたので、自分達も一緒に撮らせてくれないかとお願いした。日本人の私達が外国人に写真をねだる構図はもはや“逆おもてなし武将隊”である。結構ノリよく撮ってくれたが多分変な人達だと思われただろう。まぁしかし私はこういう“もう二度と会わない人”には割と話しかけられるし変なことも出来るタイプなのでどうでもいいや。おかげでこの『絶対立場逆だろ!』っていう光景は良い思い出になった。ありがとう、あの時の外国人観光客。

逆おもてなし武将隊in小田原城

その後、適当に見つけた地元の定食屋でお昼ご飯を食べてその店主に教えてもらった団子屋に行ってデザートを食べた。この“地元の人に教えてもらう感じ”はほとんど街歩きロケと言っても過言ではない。

こうしてお腹いっぱいになったところで、私たちはかまぼこ屋を発見。小田原といえばかまぼこなのでさすがに食べるしかないと思いお腹いっぱいなのにお店に入った。色々物色していたら、店主のおばさんが試食を持ってきてくれた。正直もう満腹だったが、私は権利が大好きな欲張り人間なので貰えるものは貰いたいということでありがたく食べさせてもらった。どうやらおばさんは若者が来てくれたのが嬉しかったらしく、その後7種類くらい試食をくれた。いや、さすがにくれすぎじゃないか??美味しいけどもう腹12分目である。と思いつつも、こんなに貰ったしなあ…と最後にかまぼこチーズケーキを購入した。これがめちゃくちゃ美味しかった。正直、試食で食べた量>>>購入した量だったのでちょっと申し訳なかったが、このほっこりエピソードもまた良い思い出になったと思う。

揚げかまぼこチーズケーキ

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