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初めて献血に行った話1

今よりもう少し寒い頃、生まれて初めて献血に行った。

厳密には高校生の頃一度しようとしたのだが、貧血と判定されて出来なかった。

最寄駅やターミナル駅で、

「献血にご協力を!」

「今献血量が足りていません!」

そう声を掛けている場面を今までの人生で何度か見ていた。

その度に「私が血を提供することで誰かの役に立てるのなら行きたいな」と思いながらも、忙しさにかまけて後回しにしてきた。

そんな私が重い腰を上げたのは、急性散在性脳脊髄炎で倒れた長男への治療で、免疫グロブリン製剤にお世話になったからだ。

※息子の闘病記に興味があるかたは下のリンクから見てみてね!

この薬は輸血から作られるため、誰かが血を提供してくれなければ作ることはできない。

見知らぬたくさんの誰かが『免疫グロブリン製剤』として息子に渡してくれた生命のバトン。

私も誰かに繋ぐことで少しでも恩返しが出来たら…

そんな気持ちで献血センターへ電話を掛けた。

感染症拡大防止のために、予約を取ることを勧められた為、少し先の空いている日を聞いて予約をした。

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予約当日。

数駅先のターミナル駅目の前のビルに献血センターがあった。

ここにあることは知っていたのに、実際に訪れるのは初めてだった。

エレベーターを降りると目の前にスペースが広がっていた。

清潔感を感じさせる白をベースとして広い開口部から沢山の光が降り注いでいる。

そしてそこには沢山の人が思い思いの時間を過ごしていた。

受付をすると、タブレット端末による問診、スタッフによる説明と続いた。

とにかく水分補給をしてほしいということを何度も言われ、献血ルーム内の色々なところに紙パックのジュースが置かれていた。

水分補給をしながら、渡された説明書を読む。

献血は問診の自己申告を信じて行われているのだということ。

その申告に虚偽があると、実際に輸血や輸血製剤を使用した患者側へのリスクとなること。

献血後に申告内容に誤りがあったことが分かった場合は必ず連絡するように、というようなことが記載されていた。

また、献血の種類がよくわかっていなかった為スタッフの方に聞いてみると丁寧に教えてくれた。

献血には主に『全血献血』と『成分献血』というものがある。

『全血献血』は血液成分全てを献血する方法で、400mlと200mlの2種類ある。

採血検査のように針から体内の血液を取り出してそのままパッキングする方法で、採血に掛かる時間は20分ほどだと説明を受けた。

一方『成分献血』は一度体内から取り出した血液の中から、血漿成分や血小板成分という必要な成分だけを取り出す方法だそうだ。

回復に時間が掛かる赤血球などは再び体内に戻すそうで、『採血→成分を取り出す→体内に戻す』と工程がある分40分から90分ほど掛かるとのことだった。

息子が治療に使用した免疫グロブリン製剤は成分献血から作られることも教えてもらうことができた。

しかし、この日は成分献血の希望者が多かったこと、献血自体が初回なことから全献血を勧められた。

色々と教えて貰い、納得した状態でこの日は全血献血の400mlを希望した。










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