初めて献血に行った話2

希望を伝えてしばらくすると、医師からの問診があった。

タブレットで回答した問診内容の確認として、

・前日に湿布薬を使ってしまったが問題無いか

・授乳中であること(一日一回程度)

という確認もしてもらった。

どちらもいくつか質問を受け、問題無いと診断を受けた。

疑問点はスタッフの方や問診の先生が快く答えてくれたので、あまり緊張することもなくリラックスして過ごせたと思う。

その後は検査のための採血を行った。

血液検査や貧血では無いかなどを調べる為のものだった。

そこで私を担当してくれた看護師さんはかなりのベテランさんのようでとても優しかったが、

「あらー、あなた血管細いから多分成分献血は受けられないと思うわよ。」

と言われてしまった。

血管が細いと受けられない、というのは文字にするとなんとなくそんな気もするのだが、その時は予想外で思わず「えっ?」と聞き返してしまった。

看護師さんはにこやかに、

「成分献血は採血しながら血液を戻すために二箇所針を打つんだけど、細いって言われたことの無かった私でも無理って言われちゃったのよー。」と説明してくれた。

たしかに私の腕は両腕とも採血のとき血管が見えにくいと言われることが多かった。

なるほどなぁ、と思いながら過ごしていると、「見えやすい左腕は本番用に取っておきましょう」と言われて湯たんぽのようなものを渡された。

どうやら私の腕が冷えていたらしく、本番までそれで温めておくように、とのことだった。

その間に右腕から少量の血液を採取し、薬剤をポトッと落として混ぜ合わせる。

すると真っ赤だった血液が青やオレンジへと色を変えた。

その反応で血液型の判断や貧血では無いかを見ている様だったが、なんだか化学の実験をみているようなワクワクした気持ちになった。

「血液型も申告のもので間違いありませんし、貧血もないね。今ベッドが埋まっているから、空いたら呼ばれると思うので待っててね。」

看護師さんは終始にこやかで、テキパキとしていた。

そのまま受付をした部屋に戻り、番号を呼ばれるのを待った。

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10分ほどして、番号を呼ばれた。

歯医者さんの椅子のようなベットに寝転がり、目線の先にはテレビとジュースが置かれていた。

なんだかとても至れり尽せりだなぁ、とみているとこちらもテキパキとした看護師さんが、

「あ、温めてくれてたのね。じゃ、消毒していきますね。乾くまで少し待ってね。」

その間にも、

「ここ(献血ルーム)へきてからどのくらい水分補給した?」

などと、質問を受け、それをカルテのようなシートに記入していた。

「はい、では針刺していきますね。

20分くらい掛かるから、その間にゆっくりそのジュース飲んでしまってね。

途中で足動かしてもらうから、テーブルの上の説明書き読んでね。

あと、終わってからめまいがしたり気持ち悪いと思ったらすぐにしゃがんでください。

そうしたら倒れたとしても頭打つ可能性が低くなるからね。」

ハキハキとした看護師さんで、作業と同時に説明をしてくれる。

「んー、少し流れが弱いからゆっくりグーパーを繰り返してね。ポンプの役割になるから。」

そんな指示をくれたかと思えばとなりの方の様子も同時に見ながら指示を出していく。

何度かグーパーを繰り返しつつ、テレビを見ながら過ごしていると、20分とはあっという間に過ぎていった。

「はい、400ml取れましたよ。30分くらいは受付のほうのスペースで水分補給しながら様子を見てね。しばらく針を刺したところ押さえておいてね」

簡易的な包帯のようなものを巻いてくれて、ゆっくりと起き上がるよう指示してくれた。

幸いなことに目眩などもなく、30分間経っても体調に変化は無かった。

受付スペースに戻りしばらくすると、今日採った献血の番号が記載された注意書きの用紙を渡された。

海外渡航歴や服薬、治療履歴やHIV感染の可能性などを含め、もしも今日の問診時に言い出せなかったり忘れていたことがあった場合は速やかに連絡してほしい、という内容だった。

たしかに、なんとなく知っていた情報では

・輸血治療をしたことがあるか

・海外渡航歴はあるか

・性的接触に関する質問

・服薬しているか

・病気の治療履歴

こんな質問か聞かれるのかな、と思っていた。

けれど、『3日以内に出血を伴う歯科治療をしていないか』なんて質問もあったりした。

また、一年間で献血できる量が決まっていることも初めて知った。

詳しい規定は聞かなかったが、私の場合は800ml/年間とのことだった。

今回400ml献血したので、次回も同様であれば今年はあと1回が限度、ということになる。

(意外と少ないのだな)と思ったが、女性は月経があったりもする為、あまり取り過ぎると体内の血が薄くなってしまうこともあるのだ、と説明を受けた。

輸血は他者の生命を救うことの出来る尊いものだけれど、リスクもある。

自分自身の管理もしっかりした上で、今回限りにならないよう、定期的に行いたいと感じた。


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これにて、初めての献血体験記は終了です。

当たり前に感じる内容ばかりだったかもかもしれませんが、もしも興味を持てた方がいらっしゃったら嬉しいです。

もちろん献血をする側にもリスクがあるため、赤十字のサイトを見たり、献血ルームのスタッフの方に話を聞いてみたりして、納得した上で行うことをお勧めします。

私個人の感想になりますが、チャレンジしてみて良かった!

知らない世界を覗くワクワク感もあったし、思っていたよりハードルが高いものでは無かったと感じました。

これからも、やってみたかったことにどんどんチャレンジして記事にしていけたらと思います。

最後までお付き合い頂きありがとうございました!










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