Breaking Dawn

きみの一番言いたい事は
きみ自身の中にある
ほら、いまも
ずっと鳴っているよ
聞こえない?

きみの一番聞きたい事は
きみ自身の中にある
だから僕にきいても本当は
きみが聞いている事なんだよ

きみの一番知りたい事は
きみ自身の中に眠っている
だから僕はきみの鏡になる為
ずっと黙って
耳を傾けて頷いている

もどかしいよね

耳を塞いで聞こえる歌
きみに向けて
懸命に訴えている
どうか届きますように

僕が一番逢いたい人は
いまもきみの中で眠ったまま
だから僕はいまもずっと
信じて待っている

きみが一番欲しいものは
本当はいまきみの中に
もうすでにある

きみのさがしているもの
それを手にできれば安心を得られると
心底想い願い
求め続けているもの

それはきみが初めてこの世界で
泣いて、声をあげた
その日にはもうすでに
きみの心の隣
寄り添って
きみをずっと守って
ほら、いまもそこに

泣き疲れて
今さっき
目を閉じたばかりのきみ

その呼吸にあわせて
僕も僕のなかへ
そうしてその世界で
きみの名前を呼んだ

器越しでなく生身で
はじめて触れた掌
そうして初めて出逢う
ふたり鏡のよう

そこから手を伸ばして塞ぐ耳
響く鼓動
聞こえるでしょう
これが、きみに一番近い歌
きみに一番近い声

きみがきみでいる限り
きみとずっと一緒
生き続け、寄り添い続ける音
そこにどんな詩がのっているのか
それを拾い、見極め続け
築く道が僕らの世界
それが本来の"生きる"ということ

耳を塞いで聞こえる歌
いまきみに届いた
懸命に生きて
いつかが来るのを
ずっと信じて、待っていた

僕が一番逢いたい人が
いま僕の目の前で笑った
過去から繋いで
やっと形になっていま結ばれた
決めていた
一度掴んだらもう、
ずっとそば居る
もしもう一度手を離す日が来ても
何度だって僕は
きみを探して迎えに行くよ
そしてその時が来る事を
信じて、また
ずっと待っているよ

きみが僕を僕より信じてくれた
だから僕も僕を見捨てない
確かに器のなかの僕はひとりだけど
もう独りだとは思わないよ
そしてその僕はきみを誰より
僕よりきみより信じている
あの日きみが口にしたことを
いま、僕もかえす

僕もきみを信じたから

「見つけてくれてありがとう。

私を選んで、待っていてくれてありがとう。」


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