図書館の本棚 #6
ロボットからの倫理学入門
久木田水生・神崎宣次・佐々木拓 著
ロボットから倫理を考える
アシモフです。私はテラフォーマーズのアシモフと、このロボット三原則のアシモフ以外アシモフさんを知りません。1950年に書かれたSF小説、「I,Robot」に登場のロボットに課せられた規則です。
この原則を基に、ロボットというものを通じて倫理学をいろいろな方面から検証しています。
倫理は、プログラム可能か? 機械の中に道徳はあるのか。など。
例えば、ドラえもんはロボットですが、ドラえもんの道徳って私達の感覚にすごく近いですよね。
さまざまな視点から倫理学的にロボットに判断が可能なのか、不可能なのか。
「最大多数の最大幸福」の功利主義は現代の思想ですが、トロッコ問題のように被害に遭う人数によって選択肢を変えるのか、1対4ではなく99対100ならどうするのか。
など、人間でも結論が左右される問題にロボットはどう対処するのか。
本書では結論は出ていません。倫理なので問いかけのみですが、今まで考えたこともなかった問いかけに、ワクワク読み進めることができます。
ロボットの倫理を考える
この本は2017年発行です。この頃、既にドローンが遠隔操作型ロボット兵器に利用されています。2016年にはテスラ車の自動運転システムで死亡事故が起こっています。
この頃よりも、コロナ禍でロボットが身近になりました。食事に行っても、猫型配膳ロボットももはや見慣れてしまうほど。もう既にロボットに関して何かしら法案化されていても遅くはない時代です。
もっとロボット倫理学が議論されて、専門家の人だけが知っている状態ではなく、市井の人も身近な問題として捉えても遅くはないと思いました。
私もこの本を読むまでは知らない世界でした。
図書館のスタッフの皆様、
ロボット倫理学関係の本があったら、何気なく本棚の前や上に飾ってみてください。
私みたいに知らない者が手に取り考えるチャンスをプレゼントしてみて下さいね。
頑張ってたお弁当。。。
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