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クレソンのように

キャベツよりクレソンみたいな人が好きだ。

シャキシャキで爽やかな、いつでもお呼びがかかるキャベツより、苦味と辛味を持ち合わせた、時々しか呼ばれないクレソン。でもお呼びがかかる時は、代わりがきかない時で、レアキャラとしてみんなから一目置かれる。


すでにだいぶこじれた例え話で恐縮だが、さらに贅沢を言うなら、最初に出会うクレソンさん(勝手な妄想で擬人化が進んでいく)は、サラダ用の少し苦味が柔らかいくらいの方が理想だ。性格はだいぶ癖があるのだけれど、見た目は爽やかな感じの。マーガレットハウエルのシャツなんか着ていて。「素敵な色のシャツですね」なんて話しかけたりして。(勝手な妄想はつづく)

この時食べたクレソン(写真のクレソン)が、理想の爽やかで好きだった。豚のガーリクソテーを頬張り、間髪入れずクレソンを放る。わいわいと楽しい語らいが口の中に広がる。そして、いつの間にやら、クレソンが食べたくて豚を食べるみたいな展開になる。クレソンはそういう奴なのだ。

クレソン、油断してたよ。大人になるまでノーマークでしたが、一度ハマるとまた会いたくなる、そんな野菜でした。そしてそういう感じの人に、自分もなりたいものだ。

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