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5月作品集ー由宇子の天秤、甘いお酒でうがい、新聞記者 など

おやすみ東京

Chaptersから届いた本。オムニバスになってて、最後まで読んだときにするするとつながったけど、それまでははまらなくてなかなか読み進められなかった。タイトルに東京と言ってるくらいなので、やはり東京の地名がたくさん出てくるし、私も結局東京ってなんなんだろうなーっていうことを考えつつ。文中に()が多用されてるのも、特徴的だった。

会いたいからそのまま素直に会ってしまう人。会いたいけれど、いまは会わないでおこうと思う人。会いたいけれど、会ってはいけないと決めた人。会いたいけれど、もう二度と会えなくなってしまった人。自分自身を振り返っても、相手によって、「会いたい」という思いはさまざまで、現に、 今夜も松井さんにまた「会いたい」と思ったけれど、素直に「会おう」という思いが、も うひとつ真っ直ぐにならなかった。

人は人を介してつながっていくのだと考えなおすと、数が多ければ多いほど、伝染病のように波及してゆく率も高くなる。この街の人々は、自分たちが思っているより、はるかにさまざまなところ、さまざま場面で誰かとすれ違っている。たとえば、ほんの道一本の隔たりで親類縁者や知り合いとすれ違っている可能性がある。 気づいていないだけなのだ。

会う会わないを選べるけど、会ってても残ってない、一期一会的な話なのですかね。

恋は光

私の中の西野七瀬至上一番かも。馬場ふみかはもう少しかき乱してほしかったな。恋は学習的であり本能的なもの。奪うもの。大学生というややリアリティをわかりつつある年代で恋と向き合う姿は新鮮。高校だと純粋すぎるし社会人だと打算的過ぎるし(あくまで私の見解)伊東蒼ちゃんいた!恋は光なんよな、美しい彼でも言ってた。

余命10年

小松菜奈ちゃんの作品!という感じ。他の俳優さんの安定感が素晴らしかった。鉄板ラブストーリーを久々に見たけど、泣くとは思わず泣いた。坂口健太郎の変化のわかりやすさはあったけど、まつりちゃんのどのあたりから頑張ろうと思えてたのだろうか。シンプルな恋?監督は藤井道人さん!って思いながら見てて、エンドロールで脚本は岡田さん(日曜ぐらいはとかの人)とわかったから、この二人が組み合わさるとこうなるのかーという。

新聞記者

友人が藤井道人さんの作品は誰も救われないと言ってて、なるほど納得な終わり方。国と自分の信念との葛藤という、割と既視感あるストーリーな気がしたけど、そうでもないのかな。私がエルピスを見たから?吉岡さんの父の話はもう少し深ぼってほしかったな。個人的には北村有起哉さんの役が好き。どこにもつかずグレーが渦巻いてる感じ。

僕の好きな女の子

いやー渡辺大知のこういう役の安定感たるや。一歩踏み出せない系男子。勝手にふるえてろとかロマンス暴風域とか。男友だちのいう奈緒ちゃんはビッチとか遊ばれてるだけとかもわからんくもないし、この奈緒ちゃんの役は深く考えてないような気もするけど、私はこういうどっちつかずな関係賛成派。付き合ってなくても二人が行きたいところに行けばいいのに、だけど、本質は最後のナレーションの「触れたい」なんだろうなー。他だと奈緒ちゃんみたいな役が、遊んでる自覚のある色気のある女性が多いけど、可愛らしくて天然だったのが新鮮だったのかも。全体的にライトめだけど、考えがいのある作品。でも好きな人とかとは怖くて見れない!笑 監督がそばかすの玉田真也さんだからどうかなと思ったけど、好きだった。仲野太賀がめずらしく?かちっとしてる役。

甘いお酒でうがい

淡々とした日々を鮮やかに描く作品。好きなタイプ。4050代になったときの自分が不安だけど、こうなっていたいし、こうなれそうだなと思えたのが希望。ちょっとした変化を起こそうと思ってもうまくできなかったり、捨てたいのに捨てれなかったり、なんか不吉なことがあったり、嫌な気持ちになったらお酒を飲んだり、大切な人とひさびさにあうと顔が分からなかったり、自分にスポットライトが当たらないようにしたり、同じ同じ。若林ちゃん(黒木華)本当に好きだな。相手への愛を自然体で伝えられる人。今はこうなりたい。僕の姉ちゃんもだけど、黒木華のこういう役もっとみたいなー

ひらいて

愛ちゃんの傍若無人?暴力的な愛はいたいたしいけどうらやましくもある。たぶん感情通りに動くとこうなる気がする。傍から見るとやり過ぎじゃない?って女の子、綿矢りささんぽくてよい。たぶんそれぞれの家族との関係にもう一歩踏み込めるポイントがあったと思うのだが、ストーリーが読みきれなかった。小説読んでみよう。好きな人の彼女を奪うストーリーどこかでも見たことある気がする?

由宇子の天秤

トータルとてもよかった。常に瀧内公美がどういう選択をとるのか、どの正しさ、未来を選択するのか、緊迫してた。河合優実がうそをついてる可能性があるとは思ってなかったし、最終的に本当のことはわからなかったのに、なぜお父さんに話したのか。黙ってられなかったのかな。最終的に亡くなった先生については、家族ではなく世の中やマスコミが正しかったということなんだよね?最初2時間半長いなーって思ってたけど全然飽きずに見てられた。エゴイストと同じドキュメンタリー風の撮り方。私の好きな前原滉はどこにいるのかと思ったら、亡くなった先生役で完全に見逃したw

宮本から君へ

どなたかが書いてたけど身体から出るあらゆるものが強調されてた。怒声と血だらけで五感的にはあまり良くなかったけど、最後の「いききる」というメッセージと池松壮亮のなんともいえないダサさと井浦新のよくないおとこの色気も良かった。

おまけ

長くなるのでここには書かないけど、「さよならくちびる」「タイトル、拒絶」「蒲田前奏曲」も見ました。感想はfilmarksにて。

https://filmarks.com/users/yuka1107t # 

そういえば、今月はめずらしく映画館いかなかった。映画たくさん見てるけど、万人におすすめできないのがほとんどなので、素直に映画好きです!という言いにくいのが難点。あと、今月は山田詠美の120% cooolも読みました。江國香織と綿矢りさの間くらいの、変態感と勢い感と、なにか。これはちゃんとまた感想書きます!

あと、ドラマや映画をつぶやく用のTwitterアカウントつくりました。

今クールは推しドラマが多いのでわりとうるさいです。何卒。


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