短編エッセイ『初めてのスタバ』
2015年の冬、京都に引っ越した。京都の町を歩いて驚いたことの一つが、スタバの多さだ。
中心市街地の河原町を歩くと、「え?さっきスタバあったのに、ここにもあるの?」と度々驚いた。河原町周辺だけで10店舗近くある。
公式サイトを見て、京都市内に30店舗ほどあると知った。
私が生まれ育った宮崎市に、スタバは6店舗しかない。
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高校生の頃、スタバのトートバッグを持っている女の子は一目置かれた。黒地にスタバのロゴ。おしゃれだし、何より、当時宮崎にスタバはなかった。
私が初めてスタバに行ったのは、浪人し、福岡で大学を受験したときだ。母と訪れた。
何を飲んだのかはもう覚えていない。戸惑いながら注文しただろうか。
トートバッグは買わず、スタバのロゴが入ったマグカップを買った。
今はなかなか気軽には行けない。
次にスタバへ行く時は、初めて訪れた時のような、あの、ふわふわとした慣れない気持ちが湧き上がるような気がする。
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