スピリチュアリズムにおける幸せとは

もちろん長寿でもお金でもなければ、豪華な暮らしでもない。つまり物質的なことではなく、精神的なものであることです。目に見えないもの、つまり怖れや執着を無くすことに行き着くのです。

怖れとは何か?人間にとって一番の怖れは「死」であると言えるでしょう。人間は経験したことの無い、了解の不能な「死」というものに対して漠然とした恐怖があるのだと思います。しかしスピリチュアリズムは、あの世を認めることから始まりますから、学び実践することによって簡単にクリアできるわけです。

「スピリチュアリズムを学ぶ」とは、江原氏の書籍を読んだり、講座に出席したで終わりではありません。社会生活、家庭生活の中で実践できて初めて「学んだ」と言えるのです。講座に出てもスタンプを押されてお免状をいただくことはないのです。つまり生きている人間に認定されることで、学んだたましいが成長したと決定されるのではなく、自分の認識で測ることが大切なのです。つまり、過去の自分と今の自分を比べる。

他人と比べて「できが良いから認定する、合格だ」ではないということです。比べて良いのは過去の自分と今の自分。そして未来の自分が守護霊と言えます。守護霊の話しは又の機会で。

具体的に言えば、どれだけ利他愛の実践ができたかを物差しにすれば良いのです。自己愛が強い人は実はそのことに気がつかない。私も利他愛のつもりが、押しつけていたりして実は自己愛でした、なんてことはよくあることです。つまり常に自分を知ることが大切なのです。

その為には理性が必要です。感情が過多になっている時は、己が見られないのです。全ての感情を排除して、霊的視点で自分を俯瞰することによって初めて自己の奥深いところまで見ることが出来ます。

「困っている人がいたら優しくしましょう」

と子どもの頃に学びます。例えば水不足の地域の人々に水を届けることは、緊急時には大切なことでしょう。しかし、与えられ続けると人は甘えてきます。つまり依存心が働くようになるでしょう。ではどうしたら良いか、井戸を掘る技術を教えるのです。井戸のメンテナンスの技術を教えるのです。井戸を掘る道具の作り方を教えるのです。つまり依存や甘えから自律と自立へと地域に住む人々を導くことが利他愛になるのです。

「かわいそう」という感情ではそのような発想は生まれません。自立していただくにはどうしたら良いかという理性的な思考がないと、利他愛は生まれないのです。現在の多くの日本人がこの発想がないものです。なぜなら、バブルが崩壊して、特に経済的な依存による結びつきがあるからです。

バブルが崩壊してモノやサービスが売れなくなり、企業はあの手この手で商品を開発します。一番わかりやすい例がアルコールです。アルコール依存症を沢山作り出すことで、アルコールメーカーは儲かる仕組みを作り出したのです。特に最近問題となった、アルコール濃度の高いチューハイを発売して、安価で少ない量ですぐに酔っ払うことが出来るということもあって、依存症を加速させました。

つまりメーカーはどんなに社会問題になっても儲かれば良いのです。不幸な家族が生まれようが、一生苦しむアダルトチルドレンが生まれようが関係ない「自己責任でお願いします」儲かればそれで良い。

「今だけ、金だけ、自分だけ」

もちろん献金をいっぱいもらっていて、オリンピックのスポンサーになっている大企業を規制するような法案を政治家が作るわけがありません。好感度のタレントを起用して、さわやかな印象を与えるCMを流すことによって、大人の飲酒よる暴力でどれだけの子どもたちが苦しんでいるか、思考しない、現実を見ない。その暴力は一生の傷をつくることも理解していただきたい。

それで「虐待を減らそう」などとキャンペーンをしたところで、根本的な問題を解決しない限り、根絶は難しいでしょう。もちろん、飲酒に溺れる大人への支援や治療も必要です。つまり根絶する気は無いのかも知れません。なぜなら、依存症患者様が減ってアルコールメーカーの儲けは下がる、病院経営が悪化するから。そうしたら献金や支持が減ります。

話しがずれましたが、依存より自律、自己愛より利他愛へとたましいを成長させること。それによって本当の自由を得ることが出来るし、何も怖れることがなくなる、それが本当の幸せなのです。

自由とは霊的な法則に照らし合わせて自分で判断して決めていくことです。

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