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今年で21回目

今日は夫の誕生日だ。
これまで付き合った人の中には
えらく誕生日だとか〇〇記念だとかこまめに
覚えている人もいたが
夫は記念日という物を重きにおいてない。


いろんな考え方があるが
記念日に頼らずとも、自分が大事だと思った日に
感謝やらお祝いをしたらいいという
いつでも記念日派なのだ。

「この味がいいね」と君が言ったから7月6日はサラダ記念日
と詠った俵万智さんのようなことを言う人である。


幼き頃から私の誕生日には
選挙事務所のように
父がワープロで作った垂れ幕をリビングに飾ったり
料理嫌いの母が張り切ってケーキとか作ってくれたりしたものだから
なんとなく誕生日って
重要なんだな、と認識はしていたが
私的には、年に一度好きな物を買ってもらえるという
そう言う日でしかなかったのだ。


そんな家族イベントを重要視する家庭に育ったためか
何も考えず誕生日は大事だ
と認識はしていたものの
今そんなことしてほしくない、と思うときもあったり
状況と自分の心情が比例しないことも多々あり
可愛くない子供に見えたらしい。


夫に出会って21年が経とうとしているが
誕生日は祝いたい人が祝えばいいし
ありがとうと受け取るけれど
自分の思ったように喜ばないからと言って
怒ったり機嫌が悪くなるのはいささか理解不能
と言う話を聞いたときに

ごもっとも

と私はずっとモヤついていた誕生日についての
言語化できてない思いが
難産の末、無事に産まれた気がした。



もちろん他人の誕生日は祝いたいので私は祝う。
大切な人を手放しで祝える日はそうそうないし
年に一度必ず感謝と祝辞を述べられる良い機会なので
贈り物もしたりする。



だけど自分がそうして欲しいかといえば
わからない。


いや、千疋屋から好きなフルーツが送られてくると
それはそれは嬉しい。
いや、これは誕生日じゃなくてもいつでも嬉しい。




そんな夫に毎年懲りずに私はこう聞く。

何が食べたい?


そしたら夫はこう言う。

いつもと同じご飯がいい。


今日は夫に出会って21回目の誕生日。

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