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コミックエッセイのタイトルづくり

こんにちは、前回の記事でコミックエッセイのキャラクターづくりについて唸ったばかりですが、今回はタイトル付けで唸るの回です。
頑張っていきましょう…!

キャラクターづくりについてはコチラの記事をお読みください。

タイトルは大事

この話は、はちみつコミックエッセイ編集長である松田紀子さんが主宰する「コミックエッセイ描き方講座」を受けた内容がたくさん入ってます。

漫画を描いている方はどうやってタイトルをつけているのでしょうか…。
私はタイトル付けがべらぼうに苦手なので、ブログ等で連載している場合はわかりやすく「〇〇が××する話」というのを多用していました。

まぁ、わかりやすいよね。悪くはない。

しかし、書籍にする場合はそれじゃ物足りない。書籍の内容の情報が一切ない状態で買う場合、人はどこを見るか?というと「カバー絵」と「タイトル」です。なのでタイトルはとっても大事なのですね。
(これは竹書房の担当さんも言ってました!)

まずはテーマ決め

今回、CE描き方講座で松田さんのコーチングを受けて描く漫画のテーマが決まりました。
私のテーマは「女性という性を受け入れて成長する話」というものなのですが(松田さんがそう言っていたのでそうなんだと思いますw)、なぜそのテーマにしたかという話をしたいと思います。

卒業制作の漫画を見てもらえばわかると思うのですが、私は異性からの性的な目、同性(主に母や祖母)からの女性性の押し付けなどに違和感・抵抗感・嫌悪感など抱いていました。

その代表として「スカートが履けなかった」というものがあったのです。

「履けなかった」ということは、今は履けるのですが、そこまでの経緯や違和感を漫画にしたいと思っていました。

松田さんのコーチングの際、描きたいテーマの一つとして入れていたのですが、「可愛い服が着たい」という適当につけたテーマのせいで一瞬見逃されそうになったのですがwなんとか話の流れで説明できてそのテーマに決定しましたw

というわけで、「スカートが履けなかった女の子の話」というテーマに決定しました。

卒業制作ではスカート一切出てきませんが、物は違うけど同じ経験で身に着けるのが怖くなったものの話なのでまだ読んでない人はよろしければお読みください。

テーマが決まれば次はタイトル付けです。

タイトル付けで大切なもの。


CE描き方講座で習った中で私の中で一番タイトルで大切なのは何かな?と考えたところ「読後感」ではないのかなと思いました。

私が最初にこのテーマで直観でつけたタイトルは【あの日、私はスカートが履けなくなった。】でした。
わりと嫌いではないけど、これには読後感はありません。

もっとしっくりくるなにかがあるはず…とさらに悩みます。

タイトルをつけるためにやることは、まずそのテーマに関する単語を思いつく限り書き出します。

私のテーマの場合出てきたのは……
スカート、女の子、女、ダサい、女の子らしい、服、子ども、ズボン、似合う、らしさ、男、私…

あれ、あんまり出てこない。こまったな。

類語辞典とか、ネット検索とかいろいろしてもあんまり出てこないし、最初に出したタイトルが頭から離れない。。。と唸りますね。

そこからとりあえず思いついたタイトル案をいくつか書き連ねます。
それが下の画像の上3つです。

締め切り当日(というか翌日に締め切り過ぎていることに気づいて慌てた)、ふと「呪い」という言葉が頭に浮かびました。

呪いの言葉をかけられて、私はスカートが履けない呪いにかかった。と感じたのですね。だからこれは意外とシックリと来ました。

最後に読後感を読者に感じられるもの…となれば「呪いが解ける」になりますね。そして「女の子らしい」ものの代表としてやはり「スカート」が一番わかりやすい。

女の子が「スカートの呪い」をかけられて、それが「解けるまで」の成長過程を描くストーリーということになります。

これだ…!

そして最後に思いついたのが『スカートの呪いが解けるまで。』でした。


はぁすっきり。とりあえずこれで提出したいけど、自信はないから4案の中から松田さんに決めてもらお~と上の画像で提出しました。

私の思惑と松田さんの思惑(?)が合致して、タイトルは『スカートの呪いが解けるまで。』で決定したのです!

タイトルのつけ方、実はできていた?

実は今回のタイトル付けをしているときに気づいたんです。
「あれ、私前からちゃんとできてる?」とw

それは竹書房から発売されている書籍のことです。

コチラの書籍、もともとはブログで「母の再婚相手が色々とアウトだった話」というタイトルで連載していました。

雑誌連載の時も同タイトルで連載をしていましたが、書籍にする際に「もっといいタイトルにしましょう」と担当さんと唸っていたのです。

母の再婚相手…というのは、私から見ると継父です。しかし世の中に「継父」という呼び名はあまり浸透されていない気がします。でも「義父」にすると「自分の夫の父親」が一番最初に思い浮かぶので違いますよね。

なので担当さんは「母の再婚相手は入れた方がいい」と言いました。

この書籍はサブタイトルで分かるように「性的虐待」について描かれたものですが、「性的虐待」というのはなかなか広範囲になってしまうし、語呂が微妙なんですよね。「母の再婚相手に性的虐待された。」だと微妙ですね。

でも「性的虐待」という言葉はつけたほうがいいとも思います。そこでサブタイトル『性的虐待を受けた10年間の記録』。うん、しっくりくる。
ここまでは決まりました。

「母の再婚相手に・・・・~性的虐待を受けた10年間の記録~」まで決まりましたね。

本の内容は「幼少期に性的虐待を受けて、それを乗り越えるまでの話」です。
性的虐待を受けて、私はどう思ったか…に戻ります。
漫画の内容にも入っていますが、私は継父に対して最初違和感を抱き、次に恐怖、最後に殺意を抱きます。
殺意は長い間抱き続けますが、最終的に手放します。
こ・れ・だ!

こうして『母の再婚相手を殺したかった。~性的虐待を受けた10年間の記録~』というタイトルが決定しました。

「殺したい」であれば現在進行形ですが、「殺したかった」になると過去系になります。そこで殺意を手放している、性的虐待における何かしらの壁を乗り越えているという読後感も組み込めるわけです。

(あまりにもセンセーショナルなタイトルなので「本当にこのタイトルでも大丈夫か会社のほうに聞いてくださいね…っ!」とは言いましたw)

てな感じで実はすでに1年前に同じようにタイトル付けができていたのでした。ちゃんちゃん。

ということで今回はタイトル付けのお話でした~。
次回はネームづくりについて話していければなと思います!

ではまた!

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