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『徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと』 #327
1月にトイレのリフォーム工事をしたのですが、契約をしたのは2019年の9月でした。そうです。消費税が上がるギリギリのタイミングで契約をしたんです。
「リフォームしたいね」と言い続けて数年。お金のかかるものは消費税が上がる前に!と、洗濯機を買い換え、勢いに乗ってトイレの工事も決めたのでした。
ただ、契約の際、担当の方に言われて驚いたことがありました。
「あのー、すぐに工事に行けないんです。大工さんがいなくて」
昨年夏、千葉県に上陸した大型台風の復旧のため、多くの大工さんが千葉にかり出されているのだとか。こちらは別に急いでなかったので、「いつでもいいですよー」と返事をしたのですが。
待てど暮らせど連絡がない。
こちらは数十万円というお金をすでに払っているのに、買った「ブツ」がいつ届くかは分からないなんて。こんなドキドキする買物は、そうないんじゃないかと思います。
人気ブロガーのちきりんさんの本『徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと』でも、触れられています。
契約書に判子を押して数百万円を払ったあとでも、「工事を始めるまで、図面通り施工できるかどうかわからない」と言われるなんて信じがたく思えますが、それが現実です。
今回の場合は大工さんの事情で遅れたわけですが、以前、お風呂と屋根のリフォームをした時には、同じようなことを言われました。こうした、素人にはヒヤヒヤ・意味不明な世界だなーと感じる専門的な工事。
『徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと』は、ちきりんさんが実際にご自宅をリノベーションした時のことを例に、何をどう考え、どう選び、どう交渉すればいいのかが詳しく紹介されています。
昨年の4月に発売された時に読んで、これをきっかけに老後の住まいについて考えるようになりました。なのでトイレを工事の際には便器を新しくするだけでなく、扉を引き戸に変えました。
それまではトイレの内側に向かって開けるドアだったので、もしトイレの中で倒れたら助けられなくなりそうで。義母と暮らしていた時から気になっていたことを、ようやく解決できました。
(ちなみに、ちきりんさんのお家のトイレにはドアがないそうです!)
「賃貸だから、リノベとかする機会はないかも」という方でも、一度この本を読んでみてほしいんです。
<プライベート>
・夢が広がる
・暮らしやすい住まいを考えるきっかけになる
<お仕事>
・専門用語がいかに素人を混乱させるかが分かる
・プロジェクトマネジメントの要注意ポイントが分かる
こんな効果効用が感じられますよ。特に、工事前中後の写真がいっぱい載っているのがよかったです。
リノベの工夫ポイントとして挙げられている、洗濯機横のハンガー分別フック。これはいいなーと思って、我が家でも洗濯機にマグネットフックを取り付けました。
仕事用の書類棚もステキなんです。黒いファイルボックスがズラーっと並んでいるのがかっこよくて、同じものを探してるんですが見当たらない……。
そして、我が家もずっとやりたいと思っている二重サッシの効果!
当に今すぐにでもやりたいお手入れがいっぱい。でも、どこに問い合わせればいいのか分からない。工事に伴うもろもろの不安もいっぱい。というか、初めてだと何が不安なのかも分からないんですよね。すべてが不明すぎて。そして断言できます。
リフォーム会社の人も、工事の人も、言うことが意味不明です!
だから、ご自宅で工事の予定がある人には、とても心強い一冊になると思います。常識にとらわれない間取りから、マネできるところを探してみるのもいい。
ふだん専門的な仕事をしている人にとっては、「素人には何が分からないのか」を点検するガイドにもなりそうです。
複数のメンバーが参加して進行する仕事の場合、予期しないトラブルは必ず起きます。お家の工事も同じです。素人と専門家が手を組んで取り組むプロジェクトX。共通言語を持つことが、どれだけ大切か、身にしみて感じられる一冊です。
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