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売り場の違和感に気づけ! 『せどりの思考法』 #529

お風呂のゴシゴシタオルを買いたいと思って、2か月くらいが経ちました。100均に行った時には忘れていて、帰ってきたとたんに思い出す。東急ハンズなどに行ったら、気に入るものがなくて手ぶらで帰る。

そんなことを繰り返していて、ついに、ロフトでお気に入りのものを見つけたんです。その時、別にお目当てのものがあったので、先にそちらの売り場に行き、ゴシゴシタオルの売り場に戻ろうとすると……。

ない。

売り場そのものにたどり着けない。お店に入った時の入り口から、自分がたどったコースを歩いてみても、見当たらない。たしかこのキャラクターが並んだ棚の角を曲った後、右手に見たような気がするのだけどなー。グルグル回って疲れ果て、結局、いまだに買えずにいます。

そんなボヤーっとした状態で店舗を歩いているようなわたしには、絶対にできないだろうなと思う仕事が「せどり」でした。

専業“せどらー”であるフジップリンさんの『せどりの思考法』は、「せどり」を始めたい人向けのガイドブックです。「せどり」とは、本や家電製品などを「安く仕入れて高く売る」仕事のこと。一番大事なことはこれです。

売り場の違和感に気づけ!

『ブックオフ大学ぶらぶら学部』『古本道入門』を読んで、かつて見た“せどらー”の姿を思い出しました。そこで発売されたばかりの『せどりの思考法』に興味を持って読んでみたのですが。

すべてが、メーカー側が腐心する「いい棚に置いて欲しい」の逆張りなんですね。この発想はおもしろかったです。

スーパーや家電量販店に行くと、ワゴンに入れられた商品がありますよね。あのワゴンにも種類があるんです。お店が売りたい「売れ筋商品」の入った「客寄せワゴン」と、お店が売ることに見切りをつけた「処分品を集めたワゴン」があるのだとか。

もちろん、「せどり」が見るべきは、「処分品を集めたワゴン」です。あと、棚の上にひとつだけポツーンと置かれた商品も掘り出し物の可能性があるから要チェックとのこと。

シーズンオフになった商品ほど売れる、商品知識がない方がお宝を見つけられるなどなど、まったく知らない世界でした。違和感のひとつ、「シールが重ね貼りされている」は、ブックオフでも使えそう。笑

フジップリンさんは、会社員だったころから「せどり」を始め、一年後に退職して専業になったのだそうです。会社の業績悪化により、給料が減額に。そこで収入を増やそうと始めたこともあって、いま注目の「複業」の選択肢として「せどり」をおすすめされています。

たしかに収入の面だけでなく、売り場をどう見るか、何を仕入れてどう売るかというマーケット感覚を磨くことができそうです。

『ブックオフ大学ぶらぶら学部』の中で、“せどらー”のZさんは、「お目当ての本は棚から浮き上がって見える」と仰っていました。フジップリンさんも、お店の中を歩きながらアンテナを立てているんですよね。さすが“道”を極めた人たちは、言うことが違う!

売り場の違和感どころか、5分前に見たはずのゴシゴシタオルさえ見つけられない自分が情けない……。

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