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3つの切り札

 高校生の子どもが、コロナワクチンを接種した日、
「余裕!楽勝」
そんな様子で乗りきりそうでした。腕が少し痛くて体が重だるい程度でした。次の日には、朝から部活動に参加する予定でした。しかし朝起きると、38.5度🥵の発熱症状がでました。

子どもの様子が急変

 そして翌々日の午前中はずっと寝ていました。昼食時に、うどんとフルーツヨーグルトを摂り、夜ご飯はほとんど食べることができませんでした。これではいけないと、お粥🥣を作って食べさせようと一口すくった途端、
「吐き気がする。」
と泣きそうな声で言います。胸を押さえながら
「ムカムカする。」
と涙目になり、イスから立ち上がって歩くこともできません。真っ青の顔色🥶を見て、明らかに様子が違う事、何が良くないことが起こっていることに気付きました。すぐに夫を呼びますが、慌てている私を落ち着かせようとするためか、のんびりと近づいてきます。

 子どもは意識が途切れそうになり、背もたれに寄りかかりながら自分の体を支えています。あやしげな目付きで今にも白眼になりそうです。指先🤌もピクピクと、痙攣の前兆のような動きです。

 夫を呼びながら、頭の中ではぐるぐると、コロナの副反応か他の病気なのか?どう行動すれば良いか決めかねて、思考回路を行ったり来たりしていました。そして、万が一の事があったらどうしようかと、慌てる胸の鼓動🫀を感じました。
「落ち着いて考えて。」
自分に言い聞かせました。ぱたりと倒れてしまいそうな子ども。

 意識が遠のく瞬間、必死に名前を呼びました。
「◯◯、しっかりして!」
そう叫ぶようにいうと、意識を戻しました。体をゆすったり、パチパチとたたいたりして、意識をはっきりさせます。

 イスから立ち上がれないので、ソファ🛋を引きずり寄せました。私よりも大きく育った娘を、夫が抱えてソファ🛋に座らせました。その間何度も救急にかけようかと電話📞を持って下ろして、また持って下ろしてを繰り返していました。

①熱は下がっている。🌡
②副反応にしては丸2日以上経過している。それでも副反応かもしれない。
③真っ青の顔色は貧血症状に似ている🩸

 冷静に考えたら、おそらく貧血🩸だろうという結論になりました。それにしても、どうするのが良いのか分からず、慌てふためくばかりで何もできないものですね。しばらく、動悸🫀がおさまりませんでした。後日、血液検査を予約しました💧

病気や怪我



  小さい頃は数えきれないほど風邪をひき、必ず中耳炎になってしまいました。夜中に
「うーんうーん💦」
と苦しみうなされる声に、慌てて救急へ連れて行ったこともあります。病院🏥に着くと、耳垂れが流れ出て痛みも治まっていました。

 自転車🚲で転んで溝の角で眉間を強打し、内出血で眉間周りに青あざがあるように見えたこともありました。子どもの青あざのを見て、親が虐待していると勘違いされないかな?と思いました。

 鬼ごっこで転んで手をついた先に割れたビンがあり、手のひらをざっくりと切るなど、今思い出してもゾクッとすることがたくさんありました。しかし、成長するとともに大きな病気やケガをすることもなくなりました。そんな年月をのんびりと過ごしていたので、久しぶり?に、心臓🫀がぎゅっと縮む思いでした。

体調管理


 夫婦で働いていたので、子どもの病気で仕事を休むわけにはいきません。日曜日の夜は、早寝をして風邪をひいたり熱が出たりしないよう、体調に気を配っていました。
①十分な睡眠時間
②栄養バランスの良い食事
③楽しんで運動


 この3つを心がけていました。就寝時刻を決めて寝かしつける時には、昔話や童話などを聞かせていました。怖い話をすると興奮してしまい、いつまでも続きをねだります。怖い怖いと言いながら、一番リクエストが多かった話は三枚のおふだです。やまんばの声(私の声)に身震いし、私にしがみつきながら聞きました。そして最後は
「めでたしめでたし。」
で落ち着いて?寝てしまいました👶

 子どもの成長とともに、体調管理は本人に任せています。この先、自分の体は自分で作っていきます。「睡眠・栄養・運動!」と言い続けてきました。ですが現状は、

①夜遅くまでSNSを使用し、午後からの授業は眠気との戦いに負けている。
②食べ放題のお店では、好きなものしか食べない。そしてスイーツなどの菓子類で空腹を満たす。栄養バランスが崩れています。
③部活動でへとへとになるまで楽しんで?運動している。⇒💮

 小さい頃から、親がうるさく言ってきた反動なのか、栄養の偏りについては子どもの自主的な?行動に問題があります。ですが、私が準備している弁当にも問題があるかもしれません。昼食は子どもと同じ中身の弁当を食べていますが、確かに栄養の偏りがあります。正直言って手抜き弁当です。白色のごはん🍚に、黄色の卵焼き🍳ミニトマト🍅の赤色に、茶色の冷凍食品です。冷凍食品やレトルト食品などの総菜に完全に依存しています。


スズメの水浴び

自己管理へ


 親が管理できないこと→子どもに任せること
①何時に寝るのか。
②何を選んで食べているのか。
③どんな時間を過ごしているのか。運動も含めて。

 いつ何をしているか、同じ家にいても分からない日もあります。子どもを寝かしつけていた昔話を思い出します。

「三枚のお札」の教訓から。

教訓1
親(やまんば)は子どもにものすごい執着心があるので、どこまでも追いかけて、いう事をきかすのが当たり前だと思ってしまう事があり、結果として
子どもを苦しめてしまうこともあるということです。
教訓2
急な決断を迫られたり、いつもより、正確に急いで処理しなければならない事があった場合ほど、一度立ち止まって深呼吸をして、まず自分は今一番に何をすべきなのかを、落ち着いて考えなければならないのです。

 まさに子どもの様子が急変した時の、私への教訓といえます。

あえて、教訓3(考えてみました。)

 小僧は、裏山に行くと言って自分で行動しました。そしてやまんばは、自分の思い通りにしようと、あの手この手で小僧を追いかけます。逃げていく小僧(子ども)を追いかけるやまんば(親)は、遠くへ行く小僧に追いつけません。

 つまり、子どもは自分で行動し、親から離れて行ってしまうということです。そして、その時までに和尚さんが手渡した
「三枚のおふだ」
の準備が必要ということです。これは親が準備するのではなく、子どもが自分で見つけるものです。

 私が言い聞かせた「3つの心がけ」のように、子どもの人生にとって大事な「3つの切り札」を自分で準備できることを願っています。

 少しずつ離れていく子どもの背中をずっと見つめるのはもうやめようと思います。今、家族と離れて暮らす長男は、自分の切り札を持って?野球観戦中です😆(終了しました。)

もう子どもには、追いつけません☺️やまんばより。



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