雑記ノート📔
母の部屋に入り、片付けをしていました。あちこちに細かなものを詰め込んでしまう母。片付けたと分からないように物を減らします。チラシ広告や、パンフレット。期限の過ぎた申込書、書き損ねや下書きの書類。捨てて良いのか分からず、置いたままにしているようです。
物がたくさん乗せてある座卓の端に、大学ノート📔が広げてありました。若い頃から何十年も短歌を続けてきた母は、アイディアをノートに書き込んできました。何を書いていたのかと、近づいて読みました。
『息子とマイ(息子の妻)さんには、感謝している。本当に親子のように大切にしてくれる。けれど、夫と娘(マッコレイ)は、私におかしいと言う。それでも残りの人生を仕事や、畑や、花💐を作って生きていこうと思う。』
読んでいると誰かが、2階に上がってくる足音がします。
「母が帰ってきた??」
悪いことをしているところを見つかった子どものように、少しドキッとしました。勝手に片づけ&(開いてあったとはいえ)盗み見?をしていたのですから。
日々の世話をしている夫(父)が悪者?になっていました。これでは、父が不憫だと思いました。これまでの二人の関係性が問題だったのは分かりますが、一番お世話になる人に、一番強く八つ当たりをする。甘えているのでしょうが、八つ当たりされる父はつらいと思うのです。
また、「母と娘」という心理的な距離の近さから、娘を思うように振り回したくなる以前の母が見え隠れして、離れたくなる娘です。
上がってきたのは、父でした。ホッとしました。そして、父に言いました。
「こんなにしっかりとした文章がまだ書けるんだね。安心した。」
最近の元気な様子から、
「息子に渡した預金通帳も、そろそろ返してもらおうかと言っていた。」
自分で口座管理ができると思うほど元気なようです。片付いていない部屋の様子を見ながら、
「本人が一番つらいんだね。不安な気持ちで過ごしているんだね。」
と父と話しながら、階段を下りました。
大学ノートには、手紙の下書きもありました。長年続けてきた短歌の会で教えてくださった先生への、お礼の手紙でした。退会することと、いままで導いて頂いたことへのお礼と感謝の言葉、そして自分自身が情けないと綴ってありました。
できなくなる自分に気付き、そんな自分がつらいと感じているのです。なのに、母にとって不愉快なことを、言ったりしたりする夫と娘。
「ごめんなさい。」
母の気持ちを推し量る余裕がありませんでした。
なるべく機嫌よく暮らしていけるように、見守りつつも適度な距離をとっています。
部屋の雑貨が減っていることに、母が気付くことはないけれど、安全に暮らせるように願っている気持ちに気付いてくれたらと思います☺️
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