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男なら嫁をお姫様だっこして全力疾走できないといけないという、多分嫁にとっては有難迷惑な思想

コロナで稽古が休止になり、再開してからも諸々の事情で以前と同じようには稽古できず。

胸が薄くなり、腕も脚も細くなり、代わりに腹囲だけ増えた。

それなりにムキッてる時は、あまりそれを誇示する格好はしなかった。
いい年して筋肉アピールするのも、あまり頭が良くなさそうだし。
基本的に、あまりピチッとしない服を着ている。

しかし大学生の時は、タンクトップにバギーパンツとかで通学していた。

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逆に今となっては、あの頃の度胸が懐かしい。
いや、もちろんあの頃も、本当にこれがカッコいいとは思っていなかった。
ただ、あの頃の空手家はみんなこんな格好だったんだ。
僕も同調圧力でこんな格好をしていた。
本音はものすごく恥ずかしかった。
普段は仲のいいゼミの女の子にも、この格好で登校した日は他人のフリをされた。
ちなみにこのバギーパンツは、今は実家で母親が履いている。


とりあえず、どれぐらい腕力が落ちているかを確認するために、何も言わずに後ろから嫁をお姫様だっこした。
「えっ……、なに……⁉︎」
と戸惑っている嫁には構わず、分析してみた。
「とりあえず抱き上げるのは問題無いが、今の俺の腕力脚力では、このままダッシュは出来ないな」


武道は「護身術」とも言われる。
でも僕にとっては、自分の身を護るための「護身術」である前に、「護妻術」であり「護親術」であり「護子術」であり「護友術」であるべきだと思っている。

この年になってくると、単純な勝ち負けはどうでも良くなってきた。
それより大事なのは、自分の大切な人をキッチリ護れるかどうか。
そこで必要なのは、勝てるかどうかはやってみないとわからない不確実な「戦闘力」よりも、大切な人を担いで逃げられる「腕力」や「脚力」や「走力」なのかも知れない。


試合が全部無くなって、目標が定まらずにモチベーションが下がっていたけど、やるべきことがわかった。
今やるべきことは、「嫁をお姫様だっこしたまま全力疾走できるようになる」ことだ。
必要なのは、嫁を抱え続ける上腕二頭筋、その体勢を維持し続ける脊柱起立筋、それを支える下半身全体の筋力、走り続ける走力、心肺機能、などなど……。
鍛える点が明確なので、計画も建てやすい。

そして、嫁が太らないように注意しておかなければならない。
これが一番重要か。





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