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140字連作掌編「拝啓 十二月の私へ」(画像版)

#ノベルバー 企画で書いた140字連作の画像版。
企画概要→https://twitter.com/fictionarys/status/1458262961445736450?s=21
Twitterリンク→https://twitter.com/330_ishimori/status/1455000499439038472?s=21


Day1「鍵」
十一月三十日未明、流星群が降り注ぎ世界は滅亡する。
Day2「屋上」
願い事はなに?
Day3「かぼちゃ」
母、息子、終末。
Day4「紙飛行機」
消えた婚約者。
Day5「秋灯」
思い出せない。
Day6「どんぐり」
生きるために。
Day7「引き潮」
《バス》の噂。
Day8「金木犀」
また、咲いた?
Day9「神隠し」
《バス》は運ぶ。終末まで。
Day10「水中花」
消える人々、消える存在。
Day11「からりと」
また、会える?
Day 12「坂道」
紙飛行機、飛んだ。紙飛行機、届いた。
Day13「うろこ雲」
次のうろこ雲のときには忘れてるかもしれないから。
Day14「裏腹」
世界が滅びるはずはないと、思っていた。
Day15「おやつ」
自由意志も運命のうち。
Day16「水の」
届きますようにと願いをこめて。
Day17「流星群」
逢いにゆくよ、何度でも。
Day18「旬」
失くしていく。忘れていく。覚えている。
Day19「クリーニング屋」
残るもの。
Day20「祭りのあと」
それじゃあ、また。
Day21「缶詰」
混乱、混濁、混線。
Day22「泣き笑い」
また、会えたね?
Day23「レシピ」
一匹の蝶の羽ばたきは星の軌道を変えうるか?
Day24「月虹」
十二月になったら。
Day25「ステッキ」
全ては必要な砂の粒。
Day 26「対価」
願いを叶えるには対価がいる。
Day27「ほろほろ」
あと、少し。
Day28「隙間」
あなたを十二月に届けてみせる。
Day29「地下一階」
必ず、迎えにいくから。
Day30「はなむけ」
十二月のあなたと私へ。


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