vol.252 ~『トップダウン』と『ボトムアップ』~
*トップダウンとは、
「上から下へ」という意味
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・トップダウンのメリット
⒈意思決定が早い
トップダウン形式の場合、
意思決定する者が「トップの1人」もしくは「直属部下数人(役員など含む)」の為、意思決定から行動を起こすまでの時間がとても早い。
”スピード感が大切”と言われる中、
組織が「深い階層」で作られている場合、現場の声を聞いていると市場の変化に乗り遅れることがあるので、思い切ったトップダウンが功を奏することもある。
また、新規事業を起こす際にもトップダウンのスピード感が有利。
なぜなら、
形の無いビジネスを創り上げる際には誰も「正解」が分からない為、むやみに大勢で議論しても意味が無いから。
その場合は、
「憶測」と「仮説」だけで話が進む為、それであれば一部のトップ層だけが意思決定を行い、引っ張っていく方が良い。
⒉大きな変化を起こせる可能性が高い
インパクトあるアイデア・企画が立案されても、大勢で話し合う中で角が取れてしまう可能性がある。
その点トップダウンの場合、良くも悪くも
「現場の声」は反映しない為、革新的な変化を起こせる可能性がある。
もちろん、現場を見ずに実行すれば
「的外れ」「負担を大きくする」などマイナス面が出る可能性もあるので、必ずしも『トップダウンが良い』というわけでもないが、“思い切って舵を切る” ことも経営では必要。
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・トップダウンのデメリット
⒈ワンマン経営に陥る可能性がある
「トップ層」と「現場の従業員」間において信頼関係が構築されていない場合、現場は筋の通らない指示には従わなくなる。
そして現場の声を無視した一方通行の命令を下していると、反発も起こり得る。
さらに「反対意見を言わない・言えない雰囲気」になると、
次第に「イエスマン」だけが残り、いわゆる「ワンマン経営」に陥ります。
⒉企業として大きなダメージを負う可能性がある
トップダウンの場合、
トップ層の判断1つで大きな損失を招くことがある。
もちろんトップの判断一つで大きな利益を得ることもある為、表裏一体ではあるが、「倒産のリスクを伴う」ということは間違いない。
⒊ブラッシュアップされない
トップの意思決定が強すぎる場合、
”言われたことだけやれば良いや”と考える人間が増える可能性がある。
その結果、
現場で良いアイデアがあったとしてもフィードバックされなくなり、サービスレベルの向上に繋がらない。
また「誰も声を挙げない体質」になることで、現場で起きているクレームがトップまで行き渡らず、顧客向けのサービスレベルが落ちるリスクも伴う。
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*トップダウンのポイント
トップダウンでは現場の声は反映されない為、
「合理的な指示」でなければ反発の声が上がる可能性がある。
そのため「現場に近い層」とのコミュニケーションを増やすことで
「現場との相互理解」を深めるほか、トップには”この人について行けば大丈夫だ”と感じてもらえる一定のカリスマ性も求められる。
また現場において『何をすべきか分からない』という状況に陥らないよう、「明確なゴール(目標)」や「ゴールへの戦略」を伝えておくことも大切。
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*ボトムアップとは、
「下から上へ」という意味
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・ボトムアップのメリット
⒈現場の声が届きやすい
ボトムアップでは、
「現場の人間が肌感覚で感じる課題・改善点」の収拾や、「顧客からの生の声」などが共有されやすくなる。
その結果、市場の動きが把握出来たり、売上に直結する新たな発想材料も見つかる。
また現場の声が上に届くことは、「社員のモチベーションアップ」にも繋がる。
⒉自分で考える人が育つ
トップダウンのような「指示待ち」ではなく、
自らが”どうすればより良くなるのか”を考え行動するようになる為、個々の能力向上にも繋がる。
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・ボトムアップのデメリット
⒈意思決定までに時間が掛かる
ボトムアップでは現場の人間が上司へ提案し、上司はその内容を吟味した上でさらに上へ提案する。
つまりトップ層とボトム層(現場)までの階層が深ければ深いほど、意見のとりまとめに時間が掛かる。
その為「汲み上げた意見」をもとにトップが意思決定したのち、実行できる準備を整えるまでにはそれなりの日数を要する。
⒉現場に優秀な人間が必要
ボトムアップでは立案の始点が「現場」
つまり「現場」や「現場に近い者」が
“幅広い知見を持ち合わせた優秀な人材” でなければ、トップに提案できるほどの立案が出来ない。
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*ボトムアップのポイント
ボトムアップは「現場からのフィードバック・立案」なので、
トップからボトムまでの各層間において、しっかりとコミュニケーションが取れている必要がある。
また大前提として、現場における一人一人を
「自ら変化を感じ、何をしていくべきかを判断できる人材」に育てていく必要がある。
さらには重要なのが、
「トップと現場の中間層(いわゆるミドルマネジメント)」の人材。
現場を知りつつも、会社の内情もある程度認識していることから、
「幅広い観点からより実効性のあるものに高めていける人材」を配置する必要がある。
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以上です。
今日も読んで頂き有り難うございました。
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