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わたしのマーク

幼稚園の頃、私の下駄箱やロッカーにはいつもすいかのシールが貼られていた。
先生が、ひとりひとりのイメージで選んでくれたマーク。
私は7月生まれなので、夏といえばすいかだよね、そんなイメージだったのだろう。

まるごとのすいかではなく、かぶりついて食べるときの、切ったすいか。

私のマーク。

赤と緑のコントラストが可愛くて、気に入っていて、誇らしかった。

大人になると、自分のマークは出番が減り、番号をあてがわれることが増える。

可愛らしいすいかが、無機質な社員番号に入れ替わって久しい。

いつか自分にマークがあったことなんて忘れかけていた頃、うわの空さんのこの記事に出会った。

拝啓 あんこぼーろさんの記事で紹介されていた企画。

noteを読んで、文章から浮かんだイメージで布を選び、ハンカチバッグ(またはポーチ)を作ってくださるという。

なんてすてき!!

ちょうど小物を入れるバッグがほしかったこともあり、衝動的に申し込んでいた。

自分のnoteがどんな風に映るのか、書いてる本人には分からない。
この機会に知ってみたいって好奇心もあった。


それからほどなくした雨の日。

仕事帰りにポストを開けると、うわの空さんからの封筒が入っていた。

はやる気持ちで家に入り、手を洗い、呼吸を落ち着けて封筒を開けると…


この子が顔をのぞかせた。


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あじさい。

か、可愛い!!

好きな色合いーーー!!!


封筒の中には嬉しいことにお手紙が入っていた。

あじさいは、この記事の画像をモチーフにしてくださったとのこと。


裏側はこちら。

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noteのヘッダーにしている、水玉の画像を思い浮かべてくださったそうで。
そう言われてみればぴったり。
なんだか心にしっくりと馴染む色合い。
眺めていると心がやすらぐ。

子どもの頃は、すいかのようにパキッとした鮮やかな色が好きだったけれど、今は青、緑、紫など、青系の淡い中間色になぜか惹かれる。

普段記事の画像にしている写真は、自分で撮ったりアプリから拾ったりと、出所は色々でも、何かしら手を加えるようにしていて、自然とトーンが似てくるのかもしれない。

あじさいの刺繍も、裏側の水玉模様も、心静かにずっと眺めていられる。
うわの空さんの作ってくれたバッグを前に、腑に落ちる、そんな言葉が浮かんできた。



noteには、日常の、ちょっとした心の動きを拾って書いていけたらと思っている。
普段は人に話すのをためらったり、心にしまいがちなあれこれなど。
ぱきっとは割り切れない、淡いものについて。
あじさいはそんな気持ちにぴったりのモチーフだ。

すいかからあじさいへ。

年齢を重ね、マークも大人になったみたいでなんだか嬉しい。
これからはまぁるいあじさいを見るたびに、愛着がわくんだと思う。



うわの空さん、素敵な企画、ありがとうございました。

大事に使います。



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