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元教授のAppleコンピューター歴(その3、手がかかる子ほど可愛い):定年退職11日目

昨日「Appleコンピューター歴、その2」を書き終え、この話もそろそろまとめへ向けようと一瞬思ったのですが、考えてみるとまだ山ほど話したい事が残っていました。前回は、アメリカから帰国したところまでお伝えしましたが、今回はその後5年ほどのお話です。


その頃は、Macを使うことがかなり大変でした。従来の電化製品では、最初に説明書を読み、それに従いセットアップし、調子が悪くなると説明書の後ろの方を読み込む、が一般的でした。それが、Macには説明書がないのです(簡単な物があったのかも知れませんが、私は読んだことがありませんでした)。ではどこを探すかと言えば、当時毎月発行されていた「MacLife」や「MacPower」などのパソコン雑誌を読むか、Macオタク達に聞くしかありません。



前者のパソコン雑誌に関しては、毎月楽しみにしていて、食い入るように見ていました(そうしないと情報がなかったこともあります)。ただその雑誌も徐々に冊子が薄くなり(かなりを占めていた広告が減ってしまったため? 私はそれを見るのも好きでしたが)、そして最終的にはいずれの雑誌も廃刊になってしまいました。


残った方法は、後者のMacオタク達に聞く方法です。もちろん、喜んで手助けをしてくれるのですが、いかんせん熱心なオタクだけに話が長くなりがちでした。そこで、仕方なく自分ひとりで試行錯誤することが多くなりました。意外と上手くいくこともあるのですが、二度と同じ操作ができず、毎回同じ状況に陥ることになります。つまり、自己流で必要ない操作までしてしまうので、(初期設定が変わってしまい)被害がかえって増大することも多々ありました。さらに最大の問題は、そのようなトラブルが一番忙しい時に起こることで(我々ですと、学会直前)、そのようなシーズンには実験室のあちこちから悲鳴が聞こえました(数時間かけて作ったデータが、一瞬で無くなってしまうのですから)。

そんな時でも、“手がかかる子ほど可愛い”のです

結果として、昔からのMac使いはデータの保存を頻繁に行うようになりました(うちの奥様などは、今でも1行ごとに保存するのがクセです)。ほとんどのトラブルの理由は、新しくインストールしたソフト間でコンフリクト(ソフト間の相性の悪さ)が起こったためで、それらを削除しないと次に進めませんでした。その対処法として「コンフリクトキャッチャー」なるソフト(詳しくは覚えていませんが)まで出てきました。現在では、システムの充実によりMacは安定するようになり、実際、私も最近数年間は一度もそのような場面に遭遇したことはありませんでした。しかし、・・・

退職前の一番忙しい時に、やはりヤツはやってきたのです

これまで全くそんな気配も無かったのに、その日突然、私の大学のiMacは動かなくなりました。“Macの悪い伝説”は健在だったようです!! 手がかかっても可愛いなどと笑っている場合ではなくなり、結局、全てのデータを外部のHDDに何とか移し(本体のストレージが3Tと大きかったので、データ移動だけで数日かかった)、iMacをフォーマットし直し、OSを再インストールしました(数ヶ月後に、私とともにiMacもめでたく引退する予定だったのに)。


長くなりましたが、私は今でも変わらず自由なMacが大好きです。それどころか、Macは生活の一部と言っても過言ではありません。ということで、次回も、このAppleの話題で盛り上がりたいと思います。よろしくお願いいたします。


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