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私の恋愛議事録 同性の後輩編②


同性の後輩を好きになって、自覚して、どんどん気持ちが大きくなった。それと同時に、両親に対して申し訳ないって気持ちが生まれた。
その頃は今ほど同性カップルとか、認められてなくて。周りの部活のメンバーがBL同人誌を読む程度。今はもう20代半ば、付き合う人たちも尖った人はいないので同性愛を馬鹿にしたり悪いことだと言う人いない、だからこそ世間の見方はわからないけれどあの頃は偏見の目がかなりあった。

女の子を好きになってごめんなさい。

本当に、そう何度も思った。
Sちゃんはボーイッシュ、中性的とはいえ恋愛対象はきっと男性だろうし。好きになったSちゃんに対しても、両親に対しても。

だからこそSちゃんのことはネット掲示板に書き込んでいた。嬉しかったこと、悲しかったこと、ドキドキしたこと、ニヤニヤしたこと、全て新鮮で申し訳ない気持ちはあったけど好きになったことに対しての後悔は一ミリもなかった。


ネット恋愛編でもある通り、私は割と恋愛するとのめり込んで押しまくるタイプだと思う。Sちゃんにも押しまくった。
メールしてもあんまり返ってこない、メール受信音をSちゃんだけ変えてあったからその音が鳴ると嬉しかったし胸が苦しくなった。楽しかったなぁ。
めちゃくちゃそっけない返事も、短文も、Sちゃんの声で再生されてなんなら表情まで想像できて(キモい)そんな毎日が楽しかった。

でもさ、Sちゃん私の好意わかっていながらもてあそんでたのわかってたよ。
それでもSちゃんの都合のいいように動きたかった、あなたの承認欲求とか肯定感とか満たせるなら、そんな風に考えてたなあ。

なんとなく、私に好かれてる、めんどくさいけど先輩だから強く拒否れない、って愚痴を周りに言ってそうだなって言うのもわかってた。でも男勝りですって雰囲気醸し出しながらそんな【女の子】な部分も好きだった。私、好きになると盲目になるタイプ。存在が好きだったからね。

でもあまりにも昔のことだから細かいことは忘れてしまった……悲しいことに。

それでも覚えてるのは、高校受験が終わってすぐのバレンタイン
チョコは苦手 アンパンは好き つぶあん派
そんな偏った情報しかない上に受験勉強で用意する時間も気力もなかったからアンパンにスキってチョコペンで書いて私に行ったこと。今思うとまじで奇行だわ、ほんとにSちゃんごめん。謝りたい。

部活のメンバーに卒アルメッセージ欄書いてもらってSちゃんにも「書いて〜!!!!!!!」と渡したらそのメッセージ欄で振られたこと。いや、みんな見るしなんなら永遠と残るのにここでかよって正直思ったけども。実家に封印してるからはっきり内容は覚えてないけど「他の人探してください」的なメッセージだったと思う。
Sちゃん、容赦ないわ。

めちゃくちゃ落ち込んだし泣いたしでも心のどこかでしょうがないと思ってた。同性だしって。
でもそれって言い訳でしかないって今なら思える。だってSちゃん以外は女の子を好きになるってことはなくて、私は同性のSちゃんを好きになったんじゃなくてひとりの人間としてSちゃんを好きになったんだな、と。
だから逆を返せばSちゃんももしかしたら私を好きになるということがあったのかもしれない。
アンパン持ってくるような奴は嫌だと思うけど……いやほんとに奇行すぎて……ほんとSちゃんごめん………


そんなこんなで卒業しても好きだったけど卒業後に、思い出が欲しいってお願いして「最初で最後ですよ」って遊んでくれて
本当に楽しかった 一日笑ってときめいて、これですれ違ったりする以外は会うのが最後なんだなって思ったから割り切れた。Sちゃんの優しさに感謝。

風の噂で今は関東圏から関西圏に移住したと聞いたけど何してるのかなぁ。
きっと今すれ違ってもお互いわからない気がするけど。
Sちゃんにはごめんって気持ちがたくさん。でもありがとうもたくさん。
これで私の中学時代は終わり。変な中学時代だったな…


しかし、高校に入学しても私のこじらせ恋愛は続く。。。

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