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詩「夜の河川敷」

雨上がり
車道に
白や赤やオレンジが反射
アーケードの中は途切れない声が充満
モニターには笑顔の男女が立つ
私はポケットに手を突っ込み
青信号を待つ

もっとも賑やかで
限りなく寂しい街で
冷たい風だけ頼りに進む

入り組んでいく道
路地
木造の連なり
そして
夜へ開かれる景色

雑木林は黒く
静かに流れる川も黒く
果てない端っこに張り付く
集合住宅の明かりと
向こう岸の工場の
煙突の赤い点滅と
青ざめた倉庫だけが
川を縁取っていく

工場から闇をまたがる送電線
鉄骨と赤い点滅
見えなくなるまで続く
全てここで生まれ
ここに流れていきそうな

If you put branch on the river,
It will arrive at the ocean.
If you imagine you are minimized and ride on branch,
You can travel at everywhere.

    



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