女子学院オケの思い出

(これは私がときどき書くクラシック音楽オタクネタですので、それでもよろしいというかたはどうぞお読みください…)

学生時代、教会に、女子学院の学生さんが来られていました。高校生です。女子学院は、キリスト教の学校であるようでした。どうも、学校の決まりかなにかで、日曜は教会に通わねばならないのですね。そこで私の通う教会に通っておられた女の子さんでした。オーケストラをやっておられる。そこで、私は彼女の演奏会を聴きにいくことにしました。2003年4月26日のことです。ちょうど20年前の演奏会の思い出を書こうとしています。

女子学院は市ヶ谷あたりにあったと思います。さすが私学と言いますか、キャンパス内に立派なホールがあります。いま手元にプログラムがありますが、これは講堂ですね。この日は土曜です。のちに知ったのですが、わりと東京のキリスト教私学は、安息日(日曜日)をきっちり守るのですね。私が勤めていた地方都市の私学もキリスト教私学でしたが、そんなことはなかったです。そんな話もいずれ書きたいと思いますが、本日は脱線せず、この日の演奏会について書きたいと思います。

プログラムは、ヨハン・シュトラウスの「アンネン・ポルカ」「シャンペン・ポルカ」で始まりました。指揮の先生は複数おいでになったと思います。アンネン・ポルカで、楽しそうにチェロを弾く生徒さんがおられたことを思い出します。音楽はなんといっても楽しいことがいいことですね。

つぎの曲は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」のワルツでした。指揮者が代わり、おひげのおじいさんとなられました。非常に遅いテンポを貫き、圧倒的なクライマックスを築いておられたことを思い出します。

つぎに、室内楽のようなものがありました。スーザのワシントンポストを、8人で演奏したのです。プログラムにはきちんと編曲者の名前も載っています。

最後にメインです。シューマンの交響曲第1番「春」です。このオケのプログラムを見る限り、編成的にも難易度的にも、非常に賢く選曲されているのがわかります。また先ほどのおひげの先生が指揮なさいました。どうもこのオケは音の「切り」に無頓着なのではないかと思ったことを思い出します。それから、第4楽章で、少し破綻しかけました。難しい曲でしょうからなあ。

私は、招待してくれた彼女に、花束を持っていきました。彼女はあわてた様子で、しかし受け取ってくれました。これも後から知ったのですが、生徒さんは花束のようなものを受け取ってはいけないらしいのでした。さすがお嬢様学校ですね。しかし、私はアマオケの「常識」として、招待されたら花束を持っていく、というのをやってしまったのでした。失礼しました。彼女には迷惑をかけました。

このオケは、もう1回、聴いたと思います。ブラームスの交響曲第2番をメインとしたプログラムだったと思います。そのときのプログラムが出て来ませんので、記事を書くのをいままでためらっていたのですが、書いてしまいました。ブラームス2番では、どうやらファゴットが足りなかったらしく、第2楽章の最初のほうのファゴットが目立つ場面は、クラリネットに編曲してありました。やはり賢い指導者がいると思われるオケです。このオケを聴いたのはその2回ですが、あと、チャイコフスキーの交響曲第2番をやったとも聞き、やはり指導者の選曲は非常に賢い、ということを感じました。

ずっとのち、私の東大オケの時代の仲間で、このオケの出身であったひとを2人も知りました。

本日は以上です。お嬢様中高のオケを聴いた話でした。20年前の話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?