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ラフマニノフの交響曲第2番

これは、私がときどき書くクラシック音楽オタクネタの記事です。長い期間をかけて書く、長い記事になりそうです。それでもよろしいというかたはどうぞお読みください。

ラフマニノフの交響曲第2番は、東大オケにいたころ、ときどき候補曲に挙がっていた曲です。第1番や、第3番も、ときどき候補曲に挙がっていたと思います。いまから30年くらい前の話です。そのころは、弦楽器を中心に、この曲に反対する人が多くいました。当時の東大オケは、モーツァルトかベートーヴェンかブラームスでないと納得しないという、とくに、弦楽器の人たちがけっこういたものです。ドヴォルザークですでに納得のいかない人たちですね。この曲を「曲じゃない」という人までいました。それが、卒業後にはしばらくして東大オケはこの曲を取り上げました。(生で聴きました。早川先生が急病で、田代先生が指揮なさったとき。)「時代は変わったものだなあ」と感じたものです。そののちもこの曲の人気は上がる一方で、やる人、聴く人ともに人気が高まっていきました。私はこの記事で、いままでに聴いた生演奏すべてと、CDすべての感想をここに書くつもりです。完結しない記事だろうと思います。とりあえず、書けるところまで来たら公開するつもりです。

生演奏を聴いたのは、プロオケが2回、アマチュア学生オケが3回です。プロは、外山雄三+仙台フィルと、川瀬賢太郎+名古屋フィルです。アマチュア学生オケは、東大(田代俊文指揮)、名古屋大(森口真司指揮)、南山大(和田一樹指揮)です。いままですべての感想を記事にしたわけではありませんが、書いたものはリンクをはりたいと思います。

はじめてこの曲を聴いたのは、東大オケ在籍時でした。先述の通り、候補曲になっていました。当時はインターネットも携帯電話もなく、もちろんYouTubeなどありませんから、音楽を聴くとすれば、CDを買うよりありませんでした。そんなときに見つけたCDが、以下のものです。

レオポルド・ストコフスキー指揮ハリウッド・ボウル交響楽団(1946)

あとから考えるとこれはストコフスキー唯一のラフマニノフ2番の録音でした。ライヴ録音です。その日は、前半にこれをやり、後半に、ミヨーの「ブラジルの郷愁」、ファリャの「恋は魔術師」をやっています。どこかで「史上最古のノーカット録音」という記事を見たことがありましたが、それは確認できました。あるとき、音楽図書館で、スコア(そのスコアがノーカット版だと信じて)を見ながらこれを聴いたのです。第1楽章の繰り返しをしていないことを除いてはノーカット演奏でした。ストコフスキーは、ラフマニノフ作品については、ノーカット主義者であったらしく、ラフマニノフ自身にあてた手紙のなかで「あなたの『死の島』はノーカットで演奏されるべきです」と書いていたと思います。ストコフスキーは、チャイコフスキー等では大胆なカットをしたりしますので、ストコフスキーはチャイコフスキーとラフマニノフとは根本から異なる音楽だと認識していたであろうことが推測されます。一説によればストコフスキーはラフマニノフをフィラデルフィアに招いた人物であるそうです。ストコフスキーはラフマニノフ本人と、ピアノ協奏曲第2番を、アコースティック録音、電気録音と行い、また、パガニーニの主題による狂詩曲は、世界初演をしたうえで、作曲者と録音しています。パガニーニ狂詩曲は、ソリストを変えつつ、生涯にわたって取り上げ続けました。いくつかのライヴ録音が残されています。交響曲第3番を世界初演した指揮者もストコフスキーです。3番は最晩年に録音が残されました。この第2番もそうですが、ラフマニノフが理想の指揮者だと語ったトスカニーニになったかのようにこれらのラフマニノフ作品を指揮しており、著しく直線的であり、この演奏も、ノーカットで50分くらいという演奏です(この曲は通常、もっと長い時間がかかります)。この演奏は、ラフマニノフ追悼演奏であったという話も読んだことがあります。私がいま持って いるのは、まさに30年前に購入したCDです。もうどれだけ聴いたかわかりませんが、私にとってこの曲の原点とも言える演奏です。テンポ感、バランス等、私のなかでこの演奏が基準となっています。ライヴ録音らしいのは、冒頭の低弦の音程がそろっていないので、セッション録音ならNGになったと思われることや、ときどき出るソロヴァイオリンがきちんと聴き採れなかったりする点などから感じられることですね。しかし、この演奏を超えることは難しいのではないかと思われます。ストコフスキーは、95歳の若さで亡くなりましたが、亡くなった数日後にはこの曲の最初のセッション録音が予定されていたようです。実現していればよかったなあ。

ここからしばらく、持っているCDの感想を書き連ねることにしたいと思います。

ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(1951)

あとからの付け足し記事です。貴重ないただきものです。オーマンディのこの曲は初めて所有しましたが、なんとこの1951年の録音って、かなりレアじゃないですかね?多くの皆さんは、オーマンディのこの曲の録音として、1934年(世界初録音、ミネアポリス交響楽団)、1954年、1959年、1972年の4種しか挙げておられないではないですか!それはともかく、いい演奏ですね!カットがありますが、気になりません。貴重な記録ですね。

ウィリアム・スタインバーグ指揮ピッツバーグ交響楽団(1954)

2023年11月11日の付け足しです。カットは多いし、あまりいい演奏には思えないですね。なかなか個性的ですけど。

エイドリアン・ボールト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1956)

この箇所は2023年6月20日の付け足しです。いまのように情報化の時代ではなく、各地のオーケストラが個性的な演奏をしている時代の録音で、ヒストリカルと言われる分野ですね。ボールトは個人的にあまり相性がよくないのかもと思ってきた指揮者です。ヴォーンウィリアムズの交響曲にせよ、エルガーの交響曲にせよ、どうも私とはウマがあわない気がしていました。しかし、このラフマニノフ2番はそれほどでもないですね。いい演奏ですね。この時代ですからもちろんカットはありますけれども。

ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団(1957)

これは、ストコフスキー盤を除けばかなり前から持っているCDです。だいぶカットしてありますね。フランクの交響曲が一緒に入るくらいですから。カットさえなければいい演奏だと思います。パレーという指揮者はランパルの自伝に出て来ますね。ランパルの父もフルーティストでしたが、よくそのランパルの父が所属するマルセイユのオケを指揮していたそうです。若いころのランパルはその2番を吹いていたりしたのですね。とてもおっかない指揮者だったらしいです。

パウル・クレツキ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(1967)

これはすごくいいです!ラフマニノフは最高の指揮者としてトスカニーニを挙げていますが、トスカニーニがもしこの曲をやったらこんな感じなのでは。
ストコフスキーも、基本的にトスカニーニ路線でラフマニノフを指揮しますね。
クレツキにはいい思い出があります。中学生のころ、バーンスタイン指揮のマーラーの「大地の歌」を聴いて、よさがまったくわからなかったところ、クレツキ指揮のはいいと思ったのです。ウィーンフィルを指揮したマーラーの1番もよかったです。そして、これがとてもよい。
どうやら、ラフマニノフ2番の、史上初のノーカット録音らしいですね。もちろん、史上初のノーカット録音はストコフスキー盤ですが、セッション録音で最初なのはこれみたいです。多くのクラシック音楽マニアブログがプレヴィンだと勘違いしているそうですけどね。英語のウィキペディアを読んだマニアから聞いた話では、英語のウィキペディアには正しくこのクレツキ盤がラフマニノフ2番の史上初のノーカット録音だと書いてあったそうです。
ラストの追い上げがいいですね。これを真似しようとして失敗している演奏のいかに多いことか。

アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団(1973)

これはすごくいいやつです!プレヴィンの2回目の録音ですね。1回目のは聴いたことがないですが、1回目はカットありだったと聞いています。多くのクラシック音楽オタクブログが、この録音を、あたかも世界初のノーカット録音であるかのように書いているみたいですが、上に書いてありますクレツキ盤が最初のノーカット録音であり、ライヴ録音まで含めるとストコフスキー盤が最初のノーカット録音になるわけです。
この時期のロンドン交響楽団は、ストコフスキーの最晩年のころと重なりますね。ストコフスキーのロンドン交響楽団デビュー60周年の1972年の演奏会(デッカがライヴ録音しました。ブラームスの1番ほか。1912年と同じプログラム)の翌年ですね。このあと、ロンドン交響楽団は、この作品を、何度も録音することになります。そのうちいくつかを後に書きますね。

エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団(1978、スウェーデンのエーテボリでのライヴ)

これもすごくいいですね!きびきびしていて流れがいいです。落ち着いた演奏というよりも、山あり谷ありの迫力ある演奏です。CDに書いてある通りのオケの表記にしましたが、これはソヴィエト国立交響楽団と書くべきかもしれませんね。私は学生時代にスヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団の来日公演を聴いたことがありますが、ブラームスの1番で、やはりティンパニがたまに雷を落としていました。この演奏もそうです。学生時代のティンパニの友人が、非常にこのオケを気に入っていました。彼の影響で、生でスヴェトラーノフを聴きに行ったようなものです。ほかに、スヴェトラーノフの生は、N響を指揮したマーラーの交響曲第7番を聴いています。

森正指揮名古屋フィルハーモニー交響楽団(1980)

これも、ストコフスキー盤を除けばかなり前から持っているCDです。私の知っているベテランのオケマンによると、森さんというのはかなり能力のない指揮者であったということです(ごめんなさいね。有名な指揮者ですけどね)。当時の名古屋フィルとしては健闘しているということと、しかし第1楽章の終わりと第4楽章の終わりのティンパニは品がないということと、それからあとは、カットがはなはだしいということですね。
名古屋フィルは何度か生で聴いているオケです。この曲も生で聴いています(川瀬賢太郎指揮)。

ロリン・マゼール指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1982)

かなり理想的な演奏ですが、なぜかあまり聴いていないですね。

アンドレ・プレヴィン指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1985)

有名なプレヴィンの3回目の録音ですね。これも理想的な演奏なのでしょうが、あまり聴く気が起きない演奏でもあります。パンチがない気がします。ウォルトンの交響曲第1番でも感じました。ロンドン交響楽団の先の録音に比べ、のちのロイヤル・フィルの演奏は、ちょっとパンチが欠けている気がするのです。私としましては、先述のロンドン交響楽団の2回目の演奏のほうがおすすめとなります。

エフゲーニ・スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団(1985)

あとから付け足しの記事です。相変わらずすごい演奏ですね・・・。さすがです。

ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮ロンドン交響楽団(1988)

これもいいですね!長い!後述のザンデルリンクの次に時間がかかっていますが(66分)、第1楽章は繰り返しありで、なんといっても最後の最後のクライマックスの盛り上げ方で、ものすごくもったいぶるのが痛快です。ストコフスキーとか、とくにクレツキみたいなのとは対照的ですけど、これはこれで気持ちがいいです。たぶんロジェストヴェンスキーは半ばふざけているのでしょうね。そしてそれがオケに通用するくらいの大指揮者だったのでしょうね。
オケはこの曲を何度も録音しているロンドン交響楽団ですが、もしもオケがソヴィエト国立文化省交響楽団とかだったらどうなったか、気になりますね。
ロジェストヴェンスキーの生は聴いたことがないですね。学生時代に、しばしば読響のプログラムで名前を見ましたけど。あのころロジェストヴェンスキーは、読響で、珍しいハイドンの交響曲をよく取り上げていた記憶があります。

スティーヴン・ガンゼンハウザー指揮スロヴァキア放送ブラティスラヴァ交響楽団(1989)

これはいいやつです!すぐあとに述べるザンデルリンク盤と並んで、デジタル録音最盛期のレコーディングで、やはりコストを抑えて録音されたものだと考えられ、いまでもなにかと安いですが、これは安物買いの銭失いにはなりません。非常にいい買い物になります。ちょっと聴いた感じが、平坦には聴こえますが、過不足なくこの曲の魅力を伝えていて、とてもいいです。
ガンゼンハウザーはこの時期、ナクソスにたくさんの録音をしていた指揮者で、経歴にストコフスキーに師事と書いています。それだけでストコフスキーファンとしては少しテンションが上がる感じですが、ほかに師事歴にストコフスキーの名前を書く指揮者として、プラッソンや村川千秋、久山恵子などがいます。
このオケの名前はCDの表記に従いましたが、このころこの国はチェコスロヴァキアだったのでは…と思ってしまいますね(チェコスロヴァキア放送交響楽団では)。このオケもまた、ナクソスからたくさんのCDを出していたオケです。

クルト・ザンデルリンク指揮フィルハーモニア管弦楽団(1989)

これもかなり前から持っているCDです。私の持っているこの曲のCDのなかで、最も演奏時間が長いと思います。67分以上です。ロジェストヴェンスキー盤より長いです。ザンデルリンクの特徴として、どういう曲でも重々しくなるという傾向があると思います。ショスタコーヴィチの10番しかり、マーラーの10番のクック版しかり、ブラームス交響曲全集しかり。このラフマニノフも、重々しすぎて遅くなっており、楽しめません。しかも、第4楽章の最後のほうになぞのカットがあり、どうにもいただけません。これは1989年というデジタル録音最盛期のレコーディングであり、コストをかけずに録音したらしく、今でも安く売っていますが、お買い求めにならないことをおすすめいたします。まあ好みの問題もあるでしょうけど…。フィルハーモニア管弦楽団のこの曲では、後述のアシュケナージ指揮のものがよいです。

セミヨン・ビシュコフ指揮パリ管弦楽団(1990)

中古で購入したCDです。前から聴きたいと思っており、期待していたのですが、期待は外れました。とくに下品だと思うのが第1楽章の終わりあたりのティンパニです。これはいただけません。
パリ管弦楽団にはミシェル・デボストという有名なソロ・フルーティストがいましたが、首席指揮者がバレンボイムからビシュコフに変わるタイミングで定年退職しており、この録音が、デボスト最後のオケでのレコーディングか、これにはもう乗っていないのか、というところだと思います。(パリ管弦楽団のフルート奏者は皆さん非常にうまくて、デボストであるか否かというのが聴いただけでは判別できません。ニコレやゴールウェイとは違いますね。)

大友直人指揮東京交響楽団(1992)

中古で購入したCDです。1992年と言いますと、デジタル録音が盛んに行われていた時期ですね。ひとことで言いますと、パンチのない演奏と感じられまして、それほど好んで聴くわけではありません。
東響は、生で3回、聴いていると思います。いずれも大友直人さんの指揮であり、フローラン・シュミットの詩編47編、マーラーの交響曲第6番、エルガーのゲロンティアスの夢、だと思います。これらの演奏会は記事にしたことがあったと思います。大友直人の指揮を聴いたのも、これらの演奏会のみです。
東響のこの曲の録音には、後述のノット指揮のものがあり、そちらはこれよりずっといい演奏だと思います。

ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場(キーロフ歌劇場)管弦楽団(1993)

中古で買ったCDです。第1楽章の繰り返しをして60分を切っており、とてもいい演奏だと思います。この劇場は、この作品が初演された劇場でしょうか?ゲルギエフの指揮したこの曲の演奏は、後述のロンドン交響楽団のもののほうが有名である気がしますが、こちらのほうがすぐれている気がします。しかし、あまりふだん聴かないCDですね。

シャルル・デュトワ指揮フィラデルフィア管弦楽団(1993)

バランスの取れたいい演奏だと思いますが、あまりふだんこれを聴かないですね。
デュトワの指揮は生で何度か聴いています。学生時代に、N響の音楽監督だった時代に、複数回、聴いています。複数回、聴いたために、記憶が混濁しています。バッハ=ストコフスキーのトッカータとフーガとか聴きましたね。フィラデルフィア管弦楽団を生で聴いたことはありません。
フィラデルフィア管弦楽団は、ラフマニノフが世界一のオーケストラとして認めていたもので、当時、デュトワはモントリオール交響楽団を指揮してたくさんのCDを出していましたが、これらラフマニノフ作品がフィラデルフィア管弦楽団から出たのはデッカの戦略ではないかと思います。先述のストコフスキーとの自作自演も、すべてフィラデルフィア管弦楽団です。(ほかに、ラフマニノフは、オーマンディ指揮でピアノ協奏曲1番、3番、4番を録音し、自分の指揮で、交響曲第3番、ヴォカリーズ、死の島を録音していますが、すべてフィラデルフィア管弦楽団ですね。)
目下、ネゼ=セガンの指揮で、フィラデルフィア管弦楽団のラフマニノフ録音の計画が進んでいるようですね。2023年3月11日現在、交響曲第1番と、交響的舞曲が出ているのが確認できますね。

ジェイムズ・デプリースト指揮東京都交響楽団(1994)

かなり初期の段階から持っているCDですけどね。いい演奏ですけど、カットが多いですね。都響は何度か生で聴いています(記事も書いています。小泉和裕さん指揮のリムスキーコルサコフのシェヘラザード、外山雄三さん指揮のオール自作プログラム、スティーヴン・スローンさん指揮のベートーヴェン交響曲第7番など、記事にしたことがあったと思います)が、デプリーストの指揮は聴いていません。私が東京で学生をしていた時代にデプリーストは都響の指揮者でしたけれども。

アンドレイ・チスチャコフ指揮新ロシア管弦楽団(1996)

これもけっこういいやつです。珍しいものだとは思いますが、タワーレコードのサイトで、日本語ですごく高い評価をしている人がいましたので、購入してみた次第です。
買うまで、チスチャコフも新ロシア管弦楽団もまったく知りませんでしたが、私はこの録音のころ、東京で、ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルの来日公演を聴いています。そのプログラムがここにありますが、ウラル・フィルの、リスの前の指揮者がチスチャコフなのですね。だいたい新ロシア管弦楽団の水準もわかる感じですね。
リス指揮ウラル・フィルの演奏会の記事はまだ書いたことがないですね。プログラムも残っていますし、記憶にも残っていますので、そのうち書きたいですね。

アレクサンドル・アニシモフ指揮アイルランド国立交響楽団(1997)

まあまあですね…。ちょっと第1楽章のテンポが重い気がするのと、あと、第3楽章の途中で出るスビトピアノはなかなか独創的でよいと思います。第4楽章に気になるカットがありますね。とくにこれを好んで聴く感じではないですね。悪くはないですけど。

ウリ・マイヤー指揮関西フィルハーモニー管弦楽団(1998)

これはいただけませんなあ。一番、気になるのが、第4楽章のテンポが落ちるところが大げさなこと。そこはラフマニノフがそう指示しているので、そのようにやるのが楽譜通りでしょうが、このウリ・マイヤーの表現は、ちょっと不自然です。そこがいけません。
この指揮者がどういった人物かは、ちょっとわかりません。モントリオール交響楽団のヴィオラ奏者だったとか?この1998年のころに、関西フィルの指揮者だったとか。あとは、関西フィルというオーケストラも知りません。ローカル番組で、藤岡幸夫さんの司会する番組に出ているのを見たくらいです。これで気が付くのが、私はいまのところ、西日本のオーケストラは、プロアマ問わず、生で聴いたことがないという事実です。あえて言うと、学生時代、岡山大オケのOBオケの東京公演を聴いたことがあるだけですかね。この日のことも、記事にしたことはなかった気がします。いずれ記事にしますね。よく覚えている演奏会なので。
ちなみに、西日本で演奏したことはあります。東大オケのツアーで行ったことがありますので。京都、尼崎、広島、福岡など。

秋山和慶指揮広島交響楽団(2009)

高水準な演奏ですが、あまり感銘を受けないのも事実ですね。
秋山和慶や広島交響楽団の生を聴いたことはありません。秋山和慶さんは来日時のストコフスキーに認められて、アメリカ交響楽団の指揮者を任されたということがあります。自伝を読むと(母上がクリスチャンであることは何度も書いてありますが、精密に読むと)クリスチャンであることがわかります。これはネットでは確認できない情報だと思います。私の広島に住む仲間は、秋山先生とお酒の席で一緒になったそうです。ただし鉄道マニアの席であり、音楽の話は一切出なかったそうですが。

トーマス・ダウスゴー指揮シュトゥットガルト放送交響楽団(2009)

2024年3月26日の付記です。貴重ないただきものです。ダウスゴーのラフマニノフって珍しいみたいですね。
第1楽章の繰り返しのある完全全曲演奏で、現代の演奏としては珍しく、最後の最後で少しペザンテします。
2009年はまだこのオケはこの名称でしたね。

マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(2010)

これはいいやつです!いい演奏ですね!オケもうまくて理想的です。曲のよさをたんのうできます。第4楽章のクライマックスで鳴るシンバルもかっこいいし。いいですね!

尾高忠明指揮NHK交響楽団(2010)

あとからの付け足し記事です。これは当時、テレビで放送していたものを個人的に録画したDVDです。これの存在を思い出し、見ようとしてがんばったものの、見られません。ついに理解したのは、このファイル、壊れているということです。記録によれば、2010年5月8日のN響の定期演奏会の録画です。そして、記憶によれば、この演奏の最も特徴的なところは、終わり方が、音楽をゆるめるような終わり方だった点ですね。

アラン・ギルバート指揮ニューヨーク・フィルハーモニック(2010)

これもあとからの付け足しの記事です。すごくいいやつです!手堅くて、しかも熱気があります。すべてが過不足なしです。すばらしい。ライヴ録音ですが、終演後のお客さんの喝采もすごいですね。

ガブリエル・フェルツ指揮ドルトムント・フィルハーモニー管弦楽団(2014)

あとからの付け足し記事です。これはいいやつです!聴きどころは第4楽章クライマックスでしょう。かのロジェストヴェンスキーくらいに大げさにやっています。しかし、わざとらしい感じはせず、うまくいっています。それでちゃんと60分くらいで収まっていますので、とてもいいですね。オケもうまいですし。フェルツ指揮ドルトムント・フィルは、このあと、2016年に交響曲第1番、2017年に交響曲第3番、2019年に合唱交響曲「鐘」のCDを出しており、こうやって第2弾、第3弾、第4弾と出るのはすごいことです。

ウラディーミル・アシュケナージ指揮フィルハーモニア管弦楽団(2015)

これもすごくいいやつです!だいたい2015年くらいになりますと、いくらでもスマホで音楽が聴ける時代なので、あえてCDにするのはよほどいい演奏なのですよね。私は30年くらい前、アシュケナージ指揮コンセルトヘボウ管弦楽団のラフマニノフの交響的舞曲を聴いて、ラフマニノフの交響的舞曲のファンになったのですよね。そして、交響的舞曲は、外山雄三指揮仙台フィルの生演奏を聴いて決定的な曲になりました。とにかくこの演奏はいいです!

ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団(2018)

これもいいやつです!最も高いお金を出して買ったCDですね。第1楽章の繰り返しもありますが、優雅な感じでこの曲をたんのうできます。安心して聴ける標準的な演奏ですね。録音の感じも好きです。
東響は、上に大友直人指揮のときに書いた通り、生で3回、聴いていると思います。当時の東響の練習所が矯風会にあって、矯風会つながりの人からときどき招待券がいただけました。買ったチケットもありますが。
この日のプログラムを見てみると、前半にブラームスのピアノ協奏曲第2番をやっているのですよね。難しい曲が並んだ!どうやって練習したのだろうというくらい、水準高く仕上がっていますね。

アントニオ・パッパーノ指揮シュターツカペレ・ドレスデン(2018)

これだけDVDです。しかし、たった今、DVDプレイヤーの調子が悪いため、YouTubeで視聴して、この感想を書きますね。
演奏は最高ですね。ただし、映像がね。この指揮者、指揮しながら口をパクパクさせるくせがあるのですよね。パッパーノというよりパクパクノではないですか。しかも指揮者がよくうつる映像で。これ、映像がなければいいのになあ。

ソ・ジン指揮クヮチョン交響楽団(2018)

付け足し記事です。はじめて聴いた、韓国のオケによるラフマニノフの2番です。クヮチョンはウィキペディアによればソウルの近くにある町で、ソウルのベッドタウンみたいな町です。日本で言うと「さいたま市」とか「宇都宮市」と言っている感じかもしれませんので、知らなくて当然の町かもしれません。ソ・ジンという指揮者も、ネット検索でようやく韓国語の記事がヒットし、それをGoogle翻訳させる程度のことしかできません。まあ考えてみると「外山雄三指揮仙台フィル」とか「川瀬賢太郎指揮名古屋フィル」というのも、どれほど外国で認識されるのかわからないことを考えると、このようなものだろうと思います。見た目はすべて英語で書いてあってハングルなどが出ませんので、韓国のものであることはぱっと見はまったくわかりません。演奏は、なんとも標準的で正攻法、オケの水準も十分に高い、というものです。「個性のないのが個性」みたいな感じですね。そこは物足りないと思うか、余計な雑念なしにラフマニノフの世界にひたれると取るか。悪くはないですね。

ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団(2018)

付け足しの記事です。本日は2023年7月8日です。これは録音が2018年なのでここに配置しましたが、2023年に発売されたCDです。フィラデルフィア管弦楽団はラフマニノフが世界最高と呼んだオーケストラで、自作の録音(自身がピアノを弾いたピアノ協奏曲、また自身が指揮をしたオーケストラ曲)で有名です。そもそもラフマニノフをフィラデルフィアに呼んだのがストコフスキーらしいですけど。そのストコフスキーとの共演で、ピアノ協奏曲第2番(2回録音)やパガニーニ狂詩曲の録音があるわけです。またストコフスキーは交響曲第3番を初演し、交響的舞曲はオーマンディが初演しました。ですから先述のデュトワのCDと同様、話題づくりの要素もかなりあるフィラデルフィア管弦楽団によるラフマニノフ録音であるわけです。
この第2番は、第1楽章序奏や第3楽章でゆったりしたテンポを取っており、第2楽章や第4楽章はテンポが速めで、とてもいい演奏だと思います。私のこのポンコツのステレオではよさがわかりませんが、おそらく非常にオケがうまくて、また録音もいいのでしょう。第1楽章のトラックが3つに分かれているというのは珍しいと思います。
これは2枚目に「交響曲第3番」と交響詩「死の島」が収録されていますので、それについても少し書きますと、交響曲第3番は、私がラフマニノフの最高傑作だと思う「交響的舞曲」をもしラフマニノフが作曲していなかったらこの「交響曲第3番」がラフマニノフの最高傑作に位置づけられていたのではないかと思うほどの名曲です。和声進行は複雑になっていき、ラフマニノフが最後に行きついた境地を示していると思います。この演奏は曲のよさがきちんと出ています。ちなみにこの「第3番」はラフマニノフ本人の指揮の録音の残った作品でもあります。オケはやはりフィラデルフィア管弦楽団です。ストコフスキーの録音も残りました。晩年のナショナルフィルというオケですけど。いっぽうの「死の島」もラフマニノフ指揮フィラデルフィア管弦楽団の録音が残っています。ストコフスキーがラフマニノフにあてた手紙のなかで、「あなたの『死の島』はすばらしい。カットされるべきではない」と言っています。ストコフスキーの録音も残りました(ハリウッド・ボウル交響楽団)。ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団は、さきに交響曲第1番と「交響的舞曲」のCDを出していたので、これでラフマニノフの番号つき交響曲は出そろったことになります。

サー・サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団(2019)

これは期待していたのに、よくなかったですね。ラトルの前の録音(聴いたことはない)が古くなり、ラトルがロンドン交響楽団の指揮者になるに及んで、ロンドン交響楽団の得意だと認識されているこの曲のCDを出したのだと思われるのですが。ラトルって、常套的な表現を誇張することがあるのですよね。マーラーの復活で感じたことがあります。この演奏もそんな感じで、ちょっと不自然さを感じます。
ただし、ラトルのすべてがよくないわけではありません。ベートーヴェンの第九はとてもいい演奏でした。

ロビン・ティチアーティ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団(2020)

これはすごくいいやつです!文句なしにいいやつではないですか。オケもうまく、表現は中庸で、いい意味でクセがなくて、安心して聴けます。冒頭のストコフスキーのような天才の冴えのようなものを期待しないならば、現状でこれが最高ではないかというほど最高です。
ベルリン・ドイツ交響楽団の歴代の指揮者を眺めていると、とてつもない有名人ばかりです。フリッチャイのころは、RIAS交響楽団という名前のオケでしたね。このオケの名前(RIAS)について、オランダ人のクラシック音楽マニアの友人にメールで教えてもらったことがありますが、忘れました~。ベルリンが4分割されて、アメリカの占領下にあった部分のことだったか?
とにかく、このCDを買うまで、ティチアーティという指揮者の名前を知りませんでしたが、このオケの歴代の首席指揮者のそうそうたる名前を見て、それに匹敵するくらいの指揮者であることはよくわかります。もちろんこのCDの水準の高さからもわかります。
この録音、セッション録音ですって。レコード会社の意気込みを感じさせますねえ。とにかく現状で最高ではないかと思っております。

ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルハーモニー管弦楽団(2021)

これは付け足しです。これが現時点での最新盤です。リス指揮ウラルフィルは、27年前に生で聴いています。1996年10月24日。生まれて初めて教会というところへ行った4日後です。私は二十歳でした。
そのときはあまりうまくないオケだという印象でしたが(ショスタコーヴィチの10番をやって、ファゴットが落ちたりしていた)、のちに、確か2007年ごろに来日したときにはテレビ放送もされて話題となっており、また、リスが名古屋フィルを指揮したこともあったらしく、ついに2023年、CDがリリースされました。27年ぶりの再会です。
ウラル・フィルはずっとうまくなっていました。世代交代も起きたのでしょう。ロシアのオケは軒並みうまくなっていっていますね。そして、全体的にとてもいい出来です。第1楽章の序奏は速めのテンポ、第2楽章が全体的にテンポが速い。そして、第4楽章のラストは逆に速くし過ぎない。私の好みにあう、理想的なラフマニノフ2番となっております。

以上です。これ、いくらでも続きが書けますが、際限なくなりますので、CDを円盤で持っている演奏だけに限りました。

以下は、ラフマニノフの交響曲第2番を使っている音楽のご紹介です。

ヴァレンベルグ編 ピアノ協奏曲「第5番」
ヴォルフラム・シュミット=レオナルディ(ピアノ)、テオドール・クチャル指揮、ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団

これは、ラフマニノフの交響曲第2番を、ピアノ協奏曲にリライトしたものです。はじめて聴いたのはいつぞやの正月で、実家でYouTubeを適当に流したら、これが流れました。びっくりしました。
しかし、よくはないですね。最もよくないのが、ラフマニノフの書いた和音通りにリライトしていない点があること!これは、私の耳はだませませんよ。私は、どの音がどう間違っていて、どこを直せば正しくなるかだって、ちゃんと言えるのですからね。
ラフマニノフのピアノ協奏曲は、ご本人の書いた4曲を聴くべきであります。

富田勲 イーハトーヴ交響曲

冨田勲は、作曲およびシンセサイザーで有名な音楽家ですね。私がはじめて冨田勲の名前を知ったのは、ホルストの惑星、およびムソルグスキーの展覧会の絵、のシンセサイザー編曲でした。ホルストのほうがましで、ムソルグスキーのほうはいまいち、と感じたことを思い出します。このイーハトーヴ交響曲というものも、生のオーケストラやコーラスと、電子的なものを組み合わせた音楽のようです。ダンディの交響曲の引用などがあるようですが、私はダンディの曲は1曲も詳しいものがありませんので、なんとも言いようがないです。それで、ラフマニノフの交響曲第2番からの引用もあるわけです。
なかなかこの曲だけで聴くことはありませんね。わざわざは聴かないですね。

2台ピアノ版 サイモン・キャラハン、竹之内博明、編曲と演奏

この記事ではじめての付け足しです。

オーケストラ曲の4手連弾版(1台のピアノを2人で弾く)または2台ピアノ版(2台のピアノをそれぞれ1人ずつ2人で弾く)の楽譜はよく存在するようです。ブラームスなど、かなりの作品でそれが存在すると思います。

ラフマニノフも、存在します。交響的舞曲の2台ピアノ版は、私も若いころからアルゲリッチとエコノムの録音でなじんできたものです。交響曲第1番や、第3番についても、作曲者自身による楽譜が存在するようですが、交響曲第2番については、存在しないそうです。

この録音は、キャラハンと竹之内博明という2人が編曲・演奏したものです。2022年に録音された、新しいものです。聴いた感じでは音の間違いなどもなく、編曲ものとしてはかなり良心的だと思います。少なくとも「ピアノ協奏曲第5番」とかよりずっとよいです。

ただし、今後、好んで聴くかどうかはわかりません。やっぱりこの曲は、オケで聴いたほうがいい気もします。

最新のCDなのに、Amazonで725円で買えてしまいました。オケよりずっと人件費がかからないからですか?よくわかりませんが、安いと感じました。

エリック・カルメン 恋にノー・タッチ

これは、ちゃんとエリック・カルメンのベストアルバムを持っているはずなのですが、いま、部屋がごった返していまして、出てこない状態なので、この曲だけ、YouTubeで聴いてこの記事を書きます。サビでラフマニノフの交響曲第2番の一部が出る楽曲です。このほか、エリック・カルメンには、ラフマニノフの曲が出てくる曲があと2つはあったと思います。オール・バイ・マイセルフでは、ピアノ協奏曲第2番が出て来ます。このほか、やはりラフマニノフの曲の引用された楽曲があったと思いますが、とにかくそのベストアルバムが出ないため、ここまでとさせていただきます。

平原綾香 adagio

これもアルバムで持っているのですが、エリック・カルメンと同様、部屋がごった返していまして、出てこないものですから、いま、YouTubeでこの曲だけ聴いて記事を書きます。
平原綾香さんは、ホルストの組曲「惑星」の木星に日本語の歌詞を乗せた「ジュピター」で有名ですが、このアルバムは、平原さんのそういった楽曲ばかりを集めたものです。つまり、クラシック音楽の一部を改変して歌にしたものです。そして、この曲は、ラフマニノフの交響曲第2番でそれをやっているのです。
ここまで共通するのは、皆さん第3楽章の有名なところを引用なさいますね、ということです。
ちなみに、ホルストの木星のメロディに歌詞をつけることは、たくさんの人がやっており、賛美歌にもなっています。日本語の賛美歌の歌詞だけでも「木星」は複数あることを知っています。ラフマニノフの交響曲第2番の賛美歌は知りませんねえ。

伊藤悠貴 編曲 (チェロ多重録音)「アダージョ~孤独のアンサンブル~」より

これが現時点(2024年3月3日現在)で、最新のこの記事の更新となります。チェロの伊藤悠貴さんの多重録音アルバムより。アマオケの友人からの情報で知り、購入しました。ラフマニノフの交響曲第2番の第3楽章の編曲です。聴いて驚き。ものすごく本格的な編曲です!1回聴いただけですが、おそらくノーカットですね。たとえば上記のスタインバーグ盤のような時代は第3楽章にもカットがあったものです。旋律も和音も間違えていない、非常に緻密に編曲、演奏されていると感じました。
このほか、このアルバムには、われわれの世代には懐かしい、ピアソラのリベルタンゴ(昔、ヨーヨー・マがコマーシャルで弾いていた。あれは大学オケの仲間がハマっていたのを思い出すので、30年近く前かと)とか、カザルスの鳥の歌とか、親しみやすい曲がたくさん入っていて、聴きごたえがあります。いまからおそらく16年くらいに、チェロ四重奏の演奏会の招待券をいただいて聴いたことがありますが、こういうのって弦楽四重奏とは違い、くだけた曲目の多い、気楽な演奏会になることを感じたものです(同属楽器アンサンブルに多い傾向ですね)。気に入りました!

チャーリー・ヘイデン bittersweet

これは最後に持ってきました。以下にYouTubeのリンクをはります。2020年5月に長い休職に入った私。6月頭に、採譜というキーワードで検索してくれて、採譜できる人を募集している会社を見つけてくれた仲間がいたのです。私はそれに応募するべく、楽譜作成ソフトでの入力を練習するために、2020年の6月は、ずっと採譜をしていました。以下の曲でした。ラフマニノフの交響曲第2番が使われたジャズですね。ジャズのイディオムを知らないため、あえて自分の耳の限界に挑んでくるような曲を自分に課したのです。これ、1か月くらいかかって、この6分かかる音楽の、最初の5分くらいは完コピしたのです。「大人が本気を出すとすごいな」と我ながら思うくらいのものすごい完コピとなりました。ちなみに、その会社に応募したら、一次選考の課題曲を、完璧に採譜して、予定より1週間も早く仕上げたにもかかわらず、落とされました。そして「研修生になりませんか」というメールが届きました。おそらくこれはテンプレで、全員を落として、全員にこういうメールを送っているのでしょう。「絶対にアイドルになれないアイドル養成所」みたいなものです。私がそこで落とされる意味がなかったのは、のちに、採譜で食えるのではないかというほど、私の採譜が流行った、ということからもお分かりいただけると思います。皆さん「迅速かつ正確」というレビューを残していかれました。今の私は、採譜よりは、算数・数学の個人指導を、メインの収入としたいと思っておりますが…。とにかく、これをこの記事の最後にしたいと思います。以上です。



最後の最後ですが、最初のほうに予告した、ラフマニノフ2番をプロオケの演奏で生で聴いた2回の記事のリンクをはりますね。律儀に読まなくて大丈夫ですよ。長くお付き合いいただきまして、ありがとうございました。


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