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算数クイズ:3つのわっか

 きょうの算数・数学の記事は、小学生から楽しめる算数クイズです。タネを知っている人にはつまらないかもしれませんが、おそらく多くの人に楽しんでいただけると思います。よろしければお読みくださいね。

 以下の絵をご覧ください。わっかが3つあります。3つの輪ゴムみたいなものだと思ってください。これは、3つがバラバラです。

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 では、以下の絵をご覧ください。わっかが3つ、からまっていますね。くさりみたいになっていますでしょう。これは、バラバラではないですよね。

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 この絵で、以下のところにハサミを入れてみましょう。どうなるでしょうか。

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 以下の絵のように、バラバラになりますね。つまり、2つの輪ゴムと、1つの「切れた輪ゴム」の状態ですね。

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でも、以下のようにハサミを入れたらどうなるでしょう。

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 以下の絵のように、まだからまった部分が残りますよね。

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 ここからが問題です。
 
 「どこにハサミを入れてもバラバラになるように、3つのわっかをからませてください」。

 この質問の意味はわかりますか?つまり、さっきのからませかたではダメなのです。なぜなら、まんなかのわっかを切ったらバラバラになりましたけど、はじっこのわっかを切ったら、バラバラにはなりませんでしたから。

 どこで切ってもバラバラになるように、3つのわっかをからませてください。

 これが、今回の算数クイズです。私の問いの意味は通じますか?

 いかがでしょうか。本気で考える人は、ここでノートとえんぴつを持ってきて、最低、1時間はねばって考えてください。

 考えてくださいね。今回の記事はこのクイズだけですから。

 考えてくださいね。わかりましたか?

 これは、(ご存知であるかたを除いて)なかなか難しい問いであるはずです。大学入試とは違う難しさですね。だって、これ、解ける人は小学生でも解けますもの。

 私の知る限り、教員時代に、解いた中学生さんが、1人、おられましたね。そのお子さんのお答えは最後にかきますね。

 そろそろ答えをかいてしまいますよ。

 いいですか?かきますよ?

 以下の絵のようです!

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 どうですか?どこで切ってもバラバラになりますでしょう?文句なしでしょう?

 これは「ボロミアンリング」と言われています。ヨーロッパのどこかの名門のおうちの家紋らしいですよ。有名な話みたいです。私は大学院で低次元トポロジーを学んだときに知りましたけど。

 そして、私の知る限り、唯一、解けた生徒さんの答えがこちらです。

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 これもちゃんと解けていますよね。こういうのは、ちょうど3月のこの時期、学年末テストが終わって、教科書は終わっているのだけれど、終業式まで授業をせねばならない、みたなときに出すネタのひとつでしたね。しばらく教員をやっていないので忘れていましたが、こんなネタもあるのです。

 実は、この中学生さんの「別解」は、上のボロミアンリングと同じものです。ここで演習問題です。この中学生さんの別解を変形させて、ボロミアンリングと同じであることを示してください。

 以上でした!

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