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「サンマーク出版 岸田健児さんによるヒット作の作り方勉強会」を視聴して

10月7日(木)に「おうえんサロン」さんが主催していた「ベストセラー編集者 サンマーク出版 岸田健児さんによるヒット作の作り方勉強会」というオンライン勉強会がありました。
わたしは当日の放送には気づかず、アーカイブをたまたま見つけたのですが、「ヒット作の作り方」という言葉にnoteを書き続けるヒントがあると感じたので視聴してみました。

・もっと多くの人に読まれる文章を書きたい
・ブログやnoteを読んでもらいたい

と思っている方にとって、書くヒントがいっぱい詰まった勉強会でした。

noteやブログを書くときに、ネタがないと感じてしまう方、書き続けたいと思っているのになかなか続かないと感じている方は是非参考にしてみてください。

岸田健児さんの視点

岸田健児さんはサンマーク出版のベストセラー編集者です。手がけた作品に、「神さまとのおしゃべり」(20万部)や「かみさまは小学5年生」(40万部)、 「命日占い」(9万部)などがあります。

今回の勉強会では、影響力がなくてもヒット作になるような文章を書くためにどんなことを心がけたらいいのか、岸田さんオリジナルの視点からとてもわかりやすくお話されていました。

まず、一番のポイント、読まれる文章を書くには「企画が大事」とのこと。
岸田さん曰く、企画とは

「そうきたか」

を作る仕事だそう。

たとえば、岸田さんの手がけた作品、「かみさまは小学5年生」。胎内記憶を持つ小学生の話です。産婦人科医、保護者の立場で書かれた本は今まで出版されていましたが、本人の視点から書かれた本がありませんでした。そこに着目して企画したことが「そうきたか」であるということです。

では、具体的にどのようにしたらそんな視点を持てるのでしょうか。
まず、「生活に必要ないけれども買ったもの」について、購入したときのことを考えてみます。それを買った時のことを深掘りすると「そうきたか」が見えてくると言います。

参加者の中に「ほら貝」を買った方がいました。「ほら貝」という時点でツッコミどころがあるし、そこでもう企画になりますが、ほら貝ほどインパクトがあるものでなくても、なぜそれを買ったのか、他の店ではなくその店で買ったのはなぜか、何のために使うのか、などといったところまで掘り下げてみると記事になるのです。

自分の「そうきたか」を究極まで掘り下げると、その気づきは一般化するし、それを発信するだけでその文章を読む人にとっては気付きになるとのこと。
さらに、「そうきたか」は無限にあるけれど、見つけ方のコツをいくつか挙げてくださいました。

★見つけ方のコツ

●物事の常識をひっくり返して再定義する
 例・・・100均の造花は安物というネガティブなイメージがあるけれど、「一生枯れない花」と定義づけることで、価値の高いものに変えることができる。
●視点を変える。
 例・・・サッカー漫画の場合なら、選手の視点ではなく、サポーター、監督、マネージャー、はたまたボールの視点からでも書ける。
●相反する価値をくっつける
 例・・・すっぴんメイク・食べないダイエット、など
 ・自分のコアになるものに相反するものをつけて考えてみてもよい
  相反する言葉にこそ魅力が溢れている。
●ありのままを見せる
 そこまで来るか、そうきたか、というところまでさらけ出す。
 弱いところを見せれば、共感されやすい
 経緯を見せていく(プロセスエコノミー)

さらに「いいこと思いついた!」を絶対に見逃さないように心がけます。それをしっかりつかまえていくと企画力が上がり、そのつかまえたものが記事になります。
発信までにする全工程に「そうきたか」を入れるようにしてみるといいとのことでした。


岸田さんの考える構造

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続いて、構造について話が進みます。
ブログは、書き続けるのが大変です。
岸田さんご自身は、普通に生活しているだけでは自分が伝えたいことが伝わり切らないので、それを鍛える練習をするために書いているそうです。
そして、ブログ記事を書くうえで、特に困った時に心がけたほうがいいことを話してくださいました。

ポイントは5つ。

1.日々の暮らしで思ったこと、感じたことをメモし、ネタにする
2.なぜそう思ったのかという考察
3.なぜそれが起こったか。仮説
4.他の事象で同じものはないか。法則
5.法則を活用するためにはどうしたらいいか。応用的な提案を作る

1だけだと、ただ有名人ぶっているだけで作文にしかなりません。2~5まで深めていくことが大事だと言います。
どのように深めていけばいいのかというと、やはり日々感じたことから膨らませることでした。

実際岸田さんご自身が書いたブログを例に挙げていました。
日々感じたことから膨らましていくと記事になる記事として紹介されたのが、コンビニで二つ並んだ募金箱の話でした。

岸田さんは、1つの出来事をその場のことだけで終わらせずにいました。生活の中で「おや?」と思ったことを、他のことでも同じような法則として当てはめることができるのか、他の場面ではこうだったけれど何が違うのかといったように比べることで、自分なりの考えを深めていくという法則のもと、ブログを構成しています。

そしてご自身の中で「こういう構造で書いていく」というパターンができていました。そのパターンをもとに文章を考えているので、何を書けばいいか迷うことがないし、20分程度で書き上げることができると言います。

ブログの構造はいろいろなパターンがあるかと思いますが、長く書き続けているのであれば、今まで書いてきた自分のブログが価値になっています。
自分のブログの法則性や自分の癖になっている構造を言語化して、項目を立てて書いていくことができればブログもルーティンワークになります。
そうするとあとは自分の面白い主観を鍛えていくだけでいいそうです。

わたし自身の経験ですが、長文のnoteを書き続けている方の中には「パターンを持っていて、それに従って書いているな」と感じる方がいます。そういう方とわたしはnoteの交流会でお話しする機会もあり、わたし自身も参考にしてみようと一時期考えたこともありました。しかし結局自分にはできないことだろうと諦めていました。

しかし、今回の勉強会で、文章の型だけではなく考え方や視点を構造に合わせることができるのだということに気づくことができました。自分のnoteはどんな癖があっただろうかと答え合わせをして、さらに新しい記事を書いてみたいという気持ちになりました。

ターゲットについて

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もしターゲットがいるのであれば、そこに集中して刺していけばいいけれど、いない場合は1つの記事をあの手この手で視点を変えながら、ターゲットを探せばいいとのこと。
驚くべきことに、岸田さんはむしろターゲットをはっきりさせないほうがいいと言います。
ブログを実験ととらえ、いろんな視点で書いてみる、あの手この手で視点を変えて、一番反応がいいものを探っていくとよいそうです。
そういった試行錯誤を通して、自分が一番刺さるもの、刺したいものがわかるそうです。

さらに、やりたいことがあるのであれば、そこの再定義から始めてみると着想が変わるし、新たなコンテンツが作れるそうです。
カレーのルーは、ルー売り場よりも野菜売り場に置いたほうが売れる。このことからもわかるように、枠組みを決めないことで「そうきたか」が生まれ、新しいコンテンツの元になるとのことでした。

他の人との差別化の方法は?

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岸田さんは、とにかく「主観を鍛える」ことを推奨していました。
その物事をどうとらえていくかで、個性を出していくことができます。主観とは「レタスが昨日と比べて高くなっているのはなんでだろう」といった身近なことからでいいということ、それを感じる力やそこに気づいたか、ということを大切にしていくことが大切とのことです。

まとめ

noteやブログを書いても、なかなか続かないということはあると思います。さらに、書いてみても単なる日記にしかならなかったということも。
ただ、少し視点を変えるだけで、他の人にも「おお、これは面白い!」と思ってもらえる文章に変えることができます。

・「そうきたか」のアンテナを張り、自分で企画を作っていくことを心がける。
・自分の記事の法則や癖を知り、それを元に構造を考える。その上で主観を鍛える。


以上の2点を特に意識して書いていきます。記事を書き続けることに迷った方も、よかったら参考にしてみてください。


岸田健児さん、ありがとうございました。




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