葉見ず花見ず~はみずはなみず~
華の顔(かんばせ)御覧じろ
艶(えん)を敷きつむ緋毛氈
流す眼差しゆらゆら揺れて
刷いた紅色、じわりと滲む
ぬらりと白き腕(かいな)を伸ばし
なぞる首元、喉ぼとけ
舌切り雀の鋏が鳴れば
ゆるりと広がる甘き毒
文字あそび
葉見ず花見ず~はみずはなみず~
曼殊沙華の異名。
曼殊沙華は球根から花が出てきて、その花が枯れた後に葉が成長するので、葉がない状態で花が咲く。花と葉を同時に見ることができない事から呼ばれた。
●写真:むにさん https://twitter.com/160muni911
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