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大人の遠足〜②京都仙洞御所

午前中に行った修学院離宮に続いて、午後からは京都仙洞御所に向かいました。

仙洞御所は京都御苑の中にあります

京都仙洞御所と大宮御所

仙洞御所とは皇位を退いた天皇(上皇や院など)が住むための御所で、東京にある現在の上皇上皇后陛下が住まわれているのも仙洞御所です。

京都仙洞御所は1630年後水尾上皇の御所として建てられました。(修学院離宮に引き続き「後水尾上皇」の名前が出てくる)そして、その北に皇后の東福門院の女院御所が建築されました。
1854年に大火があり、建物が焼失し、その当時以降上皇不在のため、2つの茶室以外御殿などの建物はないので、京都仙洞御所の見学は回遊式庭園がメインとなります。

大宮御所とは皇太后が住むための御所で、京都仙洞御所の見学には大宮御所も含まれています。
東福門院の女院御所の跡に、幕末の孝明天皇女御のため造営され、それが現在の大宮御所となります。
京都大宮御所は天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下が京都に来られた時、宿舎として使われる現役の施設なので、外からのみの見学となります。
東京ドーム二つ分の広さとのことです。

大宮御所には硝子が入っている

五社がひとつに祀られているお社

庭園からちらりと朱色のお社が見える

天皇、上皇ともなるとそう簡単に外出出来ず、神社へのお参りも度々とはいかなくなるので、この庭園の中にお社を作って祀られているそうです。
お社の中に祀られているのは
・伊勢神宮
・春日大社
・上賀茂神社
・下賀茂神社
・石清水八幡宮
の皇室ゆかりの五社とのことです。
御朱印も全部もらえると便利なのに(笑)。

庭園に見える武家の力

江戸時代初期の御水尾上皇から始まって、幕末に近い1854年の大火まで江戸時代に建物も存在したこの京都仙洞御所の庭園には随所に武家の威信を垣間見ることができます。
庭園の池の中島には、水戸光圀が贈った灯籠があります。

水戸光圀の灯籠

南池の西岸は、海の浜辺を模した「洲浜」があります。

この洲浜の石は文化14年 (1817)光格 こ う か く 天皇が譲位され て上皇になられた際に,仙洞 御所改修の一環として,当時 の京都所司代の小田原藩主 大久保忠真 ただざね が献上したもの です。 石は小田原領内の吉浜村 (現在の湯河原町)の海岸か ら,2千俵を運んだとのことで す。この石には一升石という呼び名がありますが,それは小田原藩がこの石と米一升を引き替えたとの伝承があることに よるものです。 洲浜は南池の西岸の八ツ橋南側から南岸にかけて長さ約100メートル,幅7~12メートルあり,石はそれぞれ10~15セン チ,重さ400~800グラム位の平べったい安山岩の丸石で,総数約11万1千個あります。当時,これだけの粒揃いの石を集 めることも大変だったかと思いますが,湯河原から京都まで 運ぶのも相当な労力が必要だったことでしょう。

宮内庁「京都御所」より
手前の石が洲浜。この石1個と米1升を引き換えて集めた

そんなにまでして、天皇や上皇に幕府や武家は何を求めたのか?
ちょっと気になりました。

無料で見れる仙洞御所

京都の町中なのにまったく高い建物も見えない
庭園の八つ橋からのかきつばたは伊勢物語に由来

ガイドツアーなので丁寧な説明付きで無料で見学できます。
すぐそばにある内閣府管轄の「京都迎賓館」は屋内見学とはいえ、見学料2,000円。
ロンドンのバッキンガム宮殿の夏の公開は広さや、円安と物価の違いもありますが、5,000円近くかかります。
無料でいいのかな…お金取ってもっと充実してもいいんじゃないかな…と思わずにいられませんでした。

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