見出し画像

「転職先を決めずに退職してはいけない説」反駁

私は昨年早期退職募集に応じました。
次を決めずにです。

「ヤバいことしたね」
そうした声が聞こえてきそうですが、退職後特に他人との交際はしていませんので実際には自分の耳には届きません。
元の会社の人たちは何て言ってることやら…

加えてですが今も転職はしていません。
何となくそうなりそうな気はしていたのですが、案の定そうなりました。
もちろんそれは想定内です。

それで大丈夫なのでしょうか?
人生にはいろいろなリスクがありますから最終的なことはわかりませんし、そんなことは心配しても同じことです。
何かあってもなるべく困らないようにできる限りの準備をするのみです。

そういうのは置いといて、平均寿命くらいまで大きなトラブルなく生きれたとしての私の個人的人生設計についてお話ししながら、「転職先を決めずに辞めてはいけない」説に反駁したいと思います。

そもそも転職が前提?

退職後のことを考える場合、大前提として「転職する」のか「転職しない」のかは決めておく必要はあるかもしれません。
私の場合先に決めてはいませんでしたが、今思えば転職しなくてもいい状況を模索していたと思います。

私はそれまでの仕事が本当に嫌いでした。
学生の頃に感じた夢を追ってこの業界に入りましたが、やることは自分的には「雑事」でした。
他のスタッフに任せたい仕事を自分がやる羽目になっていました。
早々にキャリアチェンジを図れば良かったのですが、そのことに気づくまでに相当な年月を要してしまいました。
それは私がバカだったからだと思います。

そのことに気づいた後もなかなか退職しなかったのは転職に躊躇したのもあります。
年齢的にも転職が難しい状況でしたし異業種でピンと来るところも無く、正直言って転職活動も面倒だったのです。

「そう思うなら転職なんか無理だよ」
そうですねぇ…
だから先に転職先を決めるなんて元々無理だったんですよ!

要は『FIRE』って言いたいの?

「転職しないなら働かずに暮らすってことで、お金が無いと無理!」
そりゃそうだ。
それでお金をためて早々にリタイアする人生設計を指す『FIRE』Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)というワードが話題になってますね。

それもいいですね。
でもそこまでお金をためれる人はなかなかいません。
そこである程度収入を確保して生活していく生き方はどうでしょう?

私の今後のビジョンも結局FIREってことになっていくのでしょうか。
そういう目論見で準備してきたわけではないのですが、いろんな幸運もあって今は「そうした生き方も狙えるかな~」って感じではいます。(かなりアバウト)

まずは副収入を作ろう(アパート経営)

私の実家は田舎に多少土地を所有していました。現金は全くありません。両親は田舎者の常として資産運用の発想は無く、働いても生活費でカツカツでした。

たまたま縁あってアパート経営の提案を受け、私が猛烈に勧めてアパートを建てさせました。
家賃収入が得られるとゲンキンなもので、リタイア(漁業)を考えていた両親はサクッとご隠居。

数年後に別の会社から同様の提案があったので、今度は遊休地の田んぼでの建築を私名義で契約。
もちろん家賃収入から建築費のローン返済はしていきますが、ある程度手元に残ります。

土地は父親名義ですが、前のアパートの成功報酬のつもりで私がいただきます。
どうせ親だけでは前回も今回も決め切れません。
全ての企画・建築会社や銀行との交渉・管理会社とのやり取り・確定申告まですべて私がやっています。
私が実質的経営者です。

初めは親孝行のつもりで手伝っているだけでしたが、いろいろやっているうちに資産を生かして副収入を得るという発想が私に生まれていったのです。

まずは副収入を作ろう(株式投資)

私の勤めていた会社では10年前から「企業型確定拠出年金」という制度を導入しました。
退職金の一部を投資信託に充てて自分の老後資金を自分なりに作っていくというものです。
初めにファンドを選ぶ際、多くの同僚が元本保証の定期預金みたいなのを選ぶ中、私は外国株式の比率が多いものを選び、程なく外国株で最もリターン実績が高いものに変更しました。

で、10年間での結果ですが一貫して掛け金以上のリターンを維持でき、コロナで一瞬値を下げたものの2ヶ月ほどで元に戻り、その後は爆上げです。
退職後もiDeCoで同じファンドを継続しています。

今では同僚と比べて倍くらい金額の差が付いていますね。
でも彼らはたぶん運用結果など見直すことをしていませんから、そのことに気づくことなく満期時に掛け金の総額程度を受け取るでしょう。

そこまではできていたのに、実は自身での株式投資はしてこなかったんです。
バカでした。
ここ1年ちゃんとやってれば資産は余裕で倍にはなっていました。

最近やっと株は始めましたが、まずは投資信託です。
今はコロナバブル状態も落ち着きつつありますからムチャクチャ儲かるとは言えませんが、堅実に継続したらある程度のリターンは期待できます。
私の年齢でヘタに転職して得られる程度の収入はカバーできるはずです。

自分にあるものは徹底して活かせ!

「親が土地持ちだったからじゃん」「高給取りだったんでしょ?」と言われそうですね。
でも親が土地を持っていても、田んぼを遊ばせていても、何か運用できる資産を持っていても何もしていない人は多いのです。

貯金は誰でもしてますよね?
金利より物価上昇の方が大きければ、実質的には損ですよ。
それでもせっせと貯金しているなら、それはお金を無駄にしている人です。
資産家を悪く言う権利はありません。

会社規模の割に退職金は多くはありませんでしたが、それでもまとまった金額は頂きました。
早期退職の上乗せ金もあります。
これは若いころに短気を起こさず会社にしがみついたご褒美です。
でも若くして退職したなら、それはそれで何か考えたと思います。

私は仕事の能力が備わっているとは思っていません。
要領は悪いし、努力家でもありません。
子供の頃からそれはわかっていました。
ですから何かいろいろやってみなければとは意識していたんでしょうね。

綺麗ごとなんかどうでもいいのです。
親の財産だろうが何だろうが上手く運用できるならそれを活用した方が、頑張って働くよりも絶対に割がいいです。
「頑張って働く」はお金の稼ぎ方としては最後の手段だと考えた方がいいと思います。

あなたの能力は何ですか?
あなたは今どんな財産を持っていますか?親や家族、友人も財産ですよ。
今の仕事はあなたを活かし切れていますか?
あなたは今の仕事しかできない人間ですか?
あなたという人間は投資の元手みたいなものです。
「投資で損はしたくない」とよく言われますが、自分を活かし切れていない今のあなたは大損しているのかもしれません。

生きていく方法があるなら転職なんかしなくてもいい

なんでサラリーマンなんかになったのか今でも不思議ですが、30年も働いてやっとそのことが分かったので辞める決心がつきました。
意識はしていませんでしたが、いわゆるFIREに向かって少しずつ準備をしていたのかなと思っています。

慎ましくであれば暮らしていける収入はできています。
でも正直贅沢も多少はしたいですし、家賃収入が減るとか親の介護が必要になるとかいうリスクにも備えなければいけません。
まだまだ新たな収入源を作る必要はありますし、やっていくつもりでいます。

これからも忙しくなります。
「転職なんか」している暇はないというのが本音です。

偉そうなことばかり言って反感も買うでしょうが、たぶんこうした考え方もこれからの時代では十分アリでしょうし、何ならスタンダードな考え方にもなり得るのではないかと思っています。

まとめ

本題に沿ったまとめですが、これからの時代に人生設計を見直そうという人はまず「今の仕事は辞める」ありきで進めていっていいと思います。
「○○までに辞める」と決めなければ絶対に何も変わりません。
転職するのが条件ならば「○○までに転職先を決める」と覚悟を決めて、期限が来たら転職先が見つかっていなくても辞めてください。

「自分を活かす」というビジョンがあればきっと今よりはいい仕事に就けます。
でも「自分にも何か能力があるはずだ」という信念だけでは相手にされませんよ。
ちゃんと自分の強みが分かっていれば面接には勝てると思います。
もし強みが見えてこなかったとしても、ハッタリが利かせれるならそれを全力でやって下さい。

「いい仕事なんかない」と思うなら転職は無理です。
でもあきらめなくてもいいです。転職だけが生きる道ではありません。
「なんで私を活かしてくれるいい仕事が無いんだ!」と怒って下さい。
そして自分でお金を稼ぎましょう。上記の私の例も参考にしてください。

学歴やスキルが無い人でもできるビジネスはいろいろあります。
中には怪しいものもありますが、そこは注意して試していってください。

何度も言いますが、仕事を辞めるのに転職先を決めておく必要はありません。
私たちは雇ってもらわないと一瞬たりとも生きていけないみたいな決めつけに惑わされているだけなのです。
胸を張って嫌な仕事は辞めましょう。

よろしければサポートをお待ちしております! 皆さんからの応援が何よりの励みです。 何とぞよろしくお願いいたします。