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社内勉強会、南の島(VR)でやってみた

新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るっています。弊社でも在宅勤務を推奨し、パフォーマンスを維持しながら感染拡大を阻止するべく、対策を試みています。

PRチームとしては、予定していたイベントや勉強会をどうするか協議。社内に限ったクローズドなイベントであっても、オフィスへの集合を促すイベントの開催はNGと判断し、ほとんどを延期や中止としました。

そんな中、COOからの突然の提案。

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devedeveとは、弊社で定期開催されているデベロッパー(エンジニア)向けイベントのこと。部署を超えてデベロッパーが交流することを目的に、LTや勉強会を毎月行っています。

たしかにデベロッパー向けイベントであれば、リモート開催へのトライにうってつけ。新しいWebサービスを利用することにも抵抗が少なく、自宅にPCやネットワーク環境が整っているメンバーも多いと思われます。(実際に在宅勤務への適応も社内ではデベロッパーが一番早かった)

かくして社内イベントdevedeveは、リモート開催に挑戦することになりました。

準備

リモートやるぞ!構えて始めたものの、現代には便利なWebサービスがいっぱいあるので、難しい準備はほとんど必要ありませんでした。通話アプリなどでもトークセッションは可能ですし、すでに全社総会でも海外拠点とmeetを繋いで中継しています

今回はもうちょっと面白いやり方はないかなと検討し、VRイベントを誰でも開催できるサービス「cluster」を使わせていただきました。はじめて使ったのですが、本当に簡単で感動しました…。イベント名と開催日時を決め、会場サイズを選ぶだけでVR会場が設営できます。

なので事前準備はほとんど普段の勉強会と同じ。特別な準備が必要だった部分は以下のようなことです。

●会場テスト
登壇メンバーの自宅回線環境によって、音声や映像に不具合がないかをテストしました。clusterでは、イベント開場時間まで管理者のみが入れる設定になっています。当日と同じ環境で、音声と資料のチェックをしました。
- 登壇者と司会者の音声テスト
- BGMと音声の音量調整
- 資料の投影テスト

●会話のルール決め
これまでの社内勉強会は、お酒や軽食を楽しみながらのカジュアルなもの。登壇者だけが話すのではなく、聞く側も積極的に参加するものでした。しかしclusterのVR会場では音声発信できるのは管理者のみ。話す方も聞く方も寂しくならないように、どうやって会場の雰囲気をつくるかを決めました。それが以下の3つ。
- セッションに入る前に、VR会場で遊ぶ時間を取る
- セッション中「聞こえたらリアクションお願いします!」など呼びかける
- チャットで投げられた質問や意見は司会者が読み上げる

●参加者への告知
clusterはアカウント登録が必要です。イベント前日に社内に告知し、アカウントを作ってもらうようお願いしました。合わせてテスト用のVR会場を作り、事前に操作感をテストしてもらえるようにしました。
- 当日会場のURL告知
- アカウント登録の案内
- テスト会場の案内

●飾り付け・その他
オリジナルのアバターや会場を、短期間に作成するのはさすがに無理。しかしありがたいことに、フリーで使えるVRモデルがさまざまなサービスでアップロードされています。私はこちらの公衆電話ボックスを使わせていただきました!走ると腕(受話器)が揺れてかわいい…。その他、所有している人はVRデバイスの準備をしてもらったり、会場のBGMを選定したり。
- VRMモデル選び
- VRデバイス準備
- 会場BGM選び

あとはこれまでの勉強会と同じように、登壇者に資料を作成してもらい司会者と打ち合わせ。段取りを確認して、イベント当日へ!

当日

イベント開始時間になると会場URLがオープン。業務を終えたデベロッパー達が南の島に集まり始めました。作業をしながらラジオ感覚で聞くために、入場していた方もいたようです。(スポーン地点で重なってるモデルが何体かいたので。笑)

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まずはVRの体に慣れていきましょう。会場を走り回る人々。

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走る「和」とウサギ、サイリウムを振るサメ、動かない公衆電話。そして本日のスピーカーはサボテンです。(世界観)

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今回のテーマ「ヘッドレスCMS勉強会」は先月に続き2回目。前編では基礎知識を共有したので、後編はもう少し実装に寄った話をしていきます。
「アジェンダはこんな感じです。聞こえてたら拍手くださーい!」

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途中わずかですが、音声トラブルも発生しました。配信あるあるの音声が二重に聞こえるものでしたが、素早くチャットで指摘され解決。(よく聞くと二重になっていない人がいて、その人がイヤホンにすると直ります。)

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セッション中の質問はチャットで飛ばしてもらい、それを司会者が読み上げて答えていきます。チャットの流れるボードを見ているウサギ(司会者)。

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参加者からの意見が共有されることも。(やはりチャットに文章を打ち込んでいくのは口頭で話すより時間がかかり、こういうときはマイクオンで話ができたら聞きやすいね、という声もありました。)

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登壇者の発表終了!

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感想

VR勉強会たのしい!
勉強会として普通に機能していたことはもちろん、ビデオ通話ツールよりその場に“居る”という感覚があり、聞くだけではなく“参加する”という意識が働きやすかったように思います。

●リアクションがとりやすい
個人的には生身よりリアクションしやすかったです。イベント会場で「よっ!」「いいぞ!」と実際に声を出すとセッションの妨げになりますが、サイリウムを振ったりハートを掲げるのは、話を邪魔せず応援の気持ちを送ることができます。登壇者もリアクションが目に見え、安心感があったのではないでしょうか。

●双方向のコミュニケーションが難しい
リアクションが取りやすいのに対して、質問など言語でのコミュニケーションには課題を感じました。チャットでのやりとりは可能ですが、音声を発する→音声が届く→チャットで返信を入力する→チャットが届くのタイムラグはなかなか大きく、これには改善の余地がありそうです。

●画面酔いがつらい
忘れていたのですが、私はマインクラフトで吐いたことがあるほど画面酔いする人間でした。そんな方は無理に歩き回らず視線を固定するなど、工夫が必要です。特にVRデバイスを身につけていた人は、長時間がキツかったようです。

●在宅イベントは最高
VRに限ったことではありませんが、在宅でイベントに参加できるのは想像以上に良かったです。業務時間外で行う勉強会はどうしても夜間になってしまうため、帰宅が遅くなってしまったり、お子様のいらっしゃる方は参加が難しかったりなどの課題もありました。弊社は対面でのコミュニケーションを大切にしていて、イベントや勉強会もその意向で行なっていますが、同時にリモートでの参加もできるように改善していきたいと感じました。

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ということで、VR勉強会は楽しいし思ったより簡単!でした。次回があれば、登壇者と参加者のコミュニケーションの改善を工夫したいと思います。今回は勉強会でしたが、会議などで利用しても楽しいんじゃないかと感じました。

難しい状況が続きますが、様々なやりかたにチャレンジして、少しでも日々にワクワクしていきたいですね!

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