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⑤コミカルな文章に必須なエッセンスとは?

こんにちは!
今回は、難解で想像しづらい内容を伝えたいときやその後の展開を良くしたい時に便利な、「たとえ」を紹介したいと思いますので、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

たとえとは、その名の通り「ある物を別の物に置き換えて思考する」ようなもので、上手な話を展開できる人は、必ずといってもいいほどこの語法を使用します。

たとえ話によって、大概が掴みにくいような難解な話でも、自分の既知の情報に置き換えて思考することが可能になるので、話の理解がしやすくなります。

さらに、たとえ話を取り入れることで、文章や会話が面白おかしくもなります。現に、お笑い芸人さんのトークを観察してみても、たとえを引用する頻度は高く、たとえ話が面白ければ面白いほどその芸人さんのセンスの高さを実感できますし、その後の話の展開もよく、以前のたとえ話に乗じたたとえ話も重ねることができます。

例えば、金曜ロードショーで「千と千尋の神隠し」が放映されていたとします。あなたは、後日友達と遊びに行くときに、その映画の感想を言いおうとしますが、その友達は途中にcmが入るのが嫌だからと、アマゾンプライムで映画を借りて視聴していたと判明したときに、
「雨の日にわざわざ洗車場行くようなものだな」
とたとえます。
さらにその後、
「でもアマゾンプライム版の映画は、ところどころカットされてて不満だったんだよね。」
と言われたときに、
「しかも酸性雨降ってるじゃん」
と返すことができます。

「わざわざ映画を借りて見たのにカットされていた」という単体だとオチが弱い話ですが、合いの手のようにたとえ話を取り入れるとコミカルに思えて効果的です。

さらに、たとえ話とは教養と広い知識を持っていないと繰り出せない技ですので、何気ない顔でしれっと披露されると、聞き手は話に滑稽さを覚えるとともに、その人の知性を感じます。

芸人さんのように、会話の中に取り入れようと思うと、瞬間的に思いつく頭の回転の速さや、どのタイプのたとえが一番受けるか瞬時に選択できる能力などが必要になるので、場数を踏まなければ到底真似できる芸当ではありませんが、
文章の中に取り入れようと思うと、十分に思考できる時間もありますし、文章の構成や読み手の知識レベルに合わせた話題選びも、少し考えて決定すればよく、難易度は高くありません。

抽象度の高い話題での、たとえは更に効果的で、経験のない心理を解釈しなければならない時や、数学の概念のようなつかみどころのない話では優先的に使用するように心がけるべきでしょう。

しかし、たとえ話も多様すれば良いというわけではなく、対象の置き換えとして不適切であったり、より分かりにくいものに置き換えてしまったときは余計に難解さが増したように見え、読み手は混乱してしまいます。

上記の例の最初のたとえで
「マックでモスバーガー食うなよ」
というようなものですね。

マクドナルドのハンバーガーとモスバーガーはそもそも物が違いますので、置き換えとしては不十分です。

最後までご覧いただきありがとうございました!


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