続々・ミスターＸ

謎の着信から4日が過ぎた。
あれっきりだ。こちらから掛け直そうか。

いやしかし。面識があるわけでもない相手だ。果たしてかけ直す必要があるのだろうか。ナイナイ。無いでナイナイ。駄菓子菓子、登録はしていないが身元を突き止めた今、知らぬ仲とはもう言えない。

どうすべ。
こっちから掛けるべ？
でも、まだ、付き合ってるわけじゃないしな。
気ぃつかうわ。掛けにくくない？　
こういう付き合う前の微妙な時期って。
いやだから。ただの顧客と修理屋さんの関係ですから。

と、悩んで楽しむつもりがスッカリ忘れていた4日目の昨日。
突然、iPhoneが鳴り響く。
また知らん番号や。
アレ？　「日本・高松市」とある。

修理屋さんやん、腕時計の。
修理に出す際、自分で住所を書いたので覚えている。他に知り合いもないしな。

せやけど腕を上げたな。「日本・高松市」と表記させるとは…。やり手やわ。

けど、4日前のヤツの着歴を見ると
番号のみで高松の表記は見られない。

なんで？
なぜなんだ…！

いやもうええから、サッサと出んかい！