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アイデアを出すテクニック7選

「故きを温ね新しきを知る(ふるきをたずねあたらしきをしる)」という孔子の言葉があります。昔の事を研究し、そこから新しい知識や見解を得ることを指します。アイデアは新しいものが突然沸いてくるものではなく、既存のものから生まれたり、フレームワークがあります。

アイデアを立てる5STEPの基礎を具体的にご紹介しながら、アイデア出しのテクニックを6選使用し、最終時に本格志向のマインドマッピングツールであるEdrawMindとビジネス作図ツールEdrawMaxを使用し、あなた独自の考えやアイデアを社会と共有し組織だけでなく全体の改善につながるようなアイデアの考案方法を提案します。

Part 1: アイデアを立てる5STEP

1.1資料を収集する


まずは、資料やデータを収集しましょう。この段階で集めるべき資料は2種類あります。それは、「特殊資料」と「一般資料」です。特殊資料とは、製品とそれを売りたいと想定している消費者に関する資料を指します。また、一般資料とは世の中の出来事に関する資料を指します。アイデアは、製品と消費者に関する知識とこの世の様々な出来事についての知識との新しい組み合わせから生まれます。特殊資料を作成するためには、顧客がどのようにしてその企業と関係をもったのかを知るためにも、カスタマージャーニーマップの作成をしましょう。

【一般資料収集例:外部環境分析PESTLE分析】

【特殊資料収集例:ペルソナ設定の要求分析例】

マインドマッピングツールEdrawMaxでの一般情報収集例

1.2資料を解釈する(組み合わせを考える)


次に資料をもとに「知識の組み合わせ」を考えます。資料を解釈する際には、後述するKJ法やシックスハット法を使用してバラバラになっていた情報をまとめていきましょう。詳細は後述します。

1.3待つ(他の情報収集をする)


アイデアや情報をたくさん出し、そのたくさん出たアイデア等をまとめた後は、「待つ」という時間が必要であることを忘れずにいましょう。つまり、一旦出たアイデアは少し置いてみて、他の情報収集を行うということです。具体例をあげるとすれば、PASTLE分析で外部環境分析を行い、一般資料となる情報を手に入れることができるものの、特殊資料との関連性に落とし込むまでに空白の部分が生まれます。つまり、説得力が乏しくなる可能性があるのです。それを埋めるためにも違う情報の収集を行う必要があります。

1.4アイデアが誕生する


アイデアの誕生には、一般資料と特殊資料の空白を埋める必要があることがわかりました。この空白を埋める過程にアイデアが誕生するのです。アイデアを確かなものにするには「登場人物全てを肯定する」ことが肝となってきます。

1.5 アイデアを具体化し、展開させる


最終段階は、生まれたアイデアをスキャンパー法で効果測定まで行い、展開していきます。このアイデアが生まれるまでに至った、土台となる環境や登場人物についての経緯をもう1度考え直してみるのも発想の転換になり、良いでしょう。

Part 2: アイデアを案出する方法

2.1 ブレインストーミング


ブレインストーミングとは、会議に参加した人たちが自由な発想で意見を出し合い、新しいアイデアを生み出す手法のことです。ブレインストーミングでは複数人でアイデアを出し合うため、一人では考えつかないアイデアを効率的に得られたり、その場でアイデアや考え方を共有できることも大きなメリットとなります。
 

2.2 マインドマッピング


マインドマッピングとは、中央に議題となるメインテーマを配置し、テーマから連想されるアイデアや情報を線で繋げながら、分岐させるように放射状に展開していく思考方法です。
マインドマッピングは、頭の中で浮かんだ連想をそのまま図に表して「見える化」したものであるため、連想が変化しても、視覚的に前に考えていたことに戻って考え続けることができます。

マインドマッピング法

2.3 KJ 法


KJ法とは、ブレインストーミングによって出された断片的な情報やアイデアを、効率的に整理するという目的で用いられる手法です。
 
一般的にKJ法では、付箋などのカードに、ブレインストーミングによって出されたアイデアを1つ1つ記します。そして、そのカードを並べ変えたり、グループ化したりすることで、情報を整理していきます。そうすることによって、グループごとの関係性を図式化することができ、それらを文章に落とし込むことによって、アイデアを効果的にまとめたり課題の本質を明確にする効果が期待できます。
 

 KJ 法1
 KJ 法2

2.4 マンダラート


「マンダラート」とは、曼荼羅模様のようなマス目にアイデアを書き込んでいくことで、思考の整理や拡大などを図ることができる技法のことを言います。3×3のマス目の中央に主題(テーマ)を書いて、残りの周りのマス目にその主題から思い浮かぶキーワードを書いていきます。

テーマが決まっている場合は、一番取り掛かりやすい手法であるので、何から手をつけていいのかわからない場合はこのマンダラートから取り掛かりましょう。

2.5 シックスハット法


シックスハット法とは、水平思考 (ラテラルシンキング/パラレルシンキング)をベースとしているもので、あるテーマ、課題、問題に対して6つの視点から考える思考法のことを言います。客観的な視点、感情的な視点、肯定的な視点、否定的な視点、創造的な視点、全体的な視点の6つの視点があり、ある1つの視点で議論している間は、会議に出席している全員が同じ視点で議論をします。そのため、対立関係が生まれにくく、否定されにくい環境が生まれるため、アイデアが出しやすくなります。

シックスハット法

2.6 希望点、欠点列挙法


希望点列挙法とは、商品やサービスに対して「こうあってほしい」「こうだったらいいな」という希望や理想を列挙していく思考法のことです。欠点列挙法とは、既存の商品やサービスの欠点や問題箇所を列挙していく発想法のことです。どちらも、どうしたら希望や理想が叶えられるか、どうしたらこの欠点や問題を改善・解決できるのかといったアイデアを考えるのに役に立ちます。今回は希望列挙法を図にして表してみました。

希望点、欠点列挙法

2.7 スキャンパー法


スキャンパー法はアイデアをたくさん量産するという考え方のもとでアイデア出しをしていくフレームワークです。0から新しいアイデアを出すのではなく、すでにあるアイデアをさまざまな角度から展開していきます。
 
スキャンパー法は既存のアイデアをもとに7つの質問リストにあてはめて考えるため、短時間でアイデアを量産したり、アイデア展開の可能性が広がるという効果が期待できます。

スキャンパー法

Part 3: これまでのテクニックの活用方法とその関係性


これまでに紹介したアイデアを出すテクニックとそのテクニックのサイクルを図式化してみました。アイデアをたくさん出すためのマンダラートの資料集めは、比較的取り組みやすく、形式もわかりやすいので一番始めに取りかかるのをオススメします。具体的にはあるテーマの共起語を調べるツールで情報を収集しましょう。その後、その単語に関わる動詞や形容詞から、マンダラートを使って発展させてみましょう。マンダラートでアイデアや考えを出した後、自分の考えを発散するテクニックであるブレインストーミング、マインドマッピング、希望点、欠点列挙法を行います。そうすると、自分の考えに世論という根拠が生まれ、自分の出したアイデアに説得力が増増します。その後、組織内で決定権のある人物を含めてのKJ法、シックスハット法で方針を決め、その効果測定、改善をスキャンパー法で行い、次のサイクルへと進み継続した改善を行っていきましょう。

テクニックの関係性

Part 4: まとめ


これまで、アイデアを生み出す方法やテクニックについてご紹介してまいりました。最近では、「共感」や「同調」を良しとした著作などが人気の傾向にありますが、この「分かり合うこと、ある事象を理解しあうこと」を先走るあまり、様々なアイデアを出していくことが正しく行われていない傾向にあります。外部環境の分析を行った上で、自分ができる範囲の目的達成のためには、まずはマインドマッピングツールで「アイデアを出す、関連付けをすること」が不可欠です。ぜひ、本格志向のマインドマッピングツールEdrawMindで社会の動向を怠らずに分析し、その中で自分ができる事を見極め、社会の中で自分ができる目的達成を目指しましょう。


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