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卒制こぼれ話その① チェコの国民的アニメ「クルテク」

今日はウォーミングアップに大好きなアニメについて書こうかなぁと。
卒業制作期間中にとても影響を受けていたのが「クルテク」のアニメシリーズ。
作者のズデネック・ミレルさんはアニメ監督と並行して絵本作家としても活躍されていた作家さんなのです!
(ちなみにミレルさんは1921年生まれで惜しくも2011年に亡くなられていて、年齢で言うと私の祖父と近いのかな。あ、少し脱線しちゃった。)

それでこのクルテクのアニメシリーズ、最近になってFILMY ČESKY A ZADARMOというアカウントが無料で公開してくれて、ほぼ全話見れちゃうという。
FILMY ČESKY A ZADARMOは版権を持っているチェコの映像制作会社なのかな?チェコ語が読めないのでgoogle翻訳で掲載元のアカウントの概要訳をしてみたところ、「チェコおよび外国の映画と連載は無料で合法です。」と出てきたので多分公式にアップされているみたい。

それでこのチェコのフィルム会社のおかげでクルテクアニメを制覇することができて。このアニメが自分にとって、ものすごく転機となったのです。
別にクルテクのアニメに限った事ではないけれど、特に子供に向けて作られているアニメって表面的には可愛らしいキャラクターたちが出てくるほのぼのコメディと思わせておいて、実は強烈な社会批判(アイロニー)が根底にしっかりと込められているんですよね。

だから単に子供の頃に見たらそれっきりじゃなくて、大人になって改めてみたら「そういうことだったのか」と府に落ちて、何度も歳を重ねてもみたくなる映像が名作なわけですが。

話を戻すと、クルテクは毎回一話完結のストーリーで長さは放送回によって5分くらいのショートから20分以上ある長編回も時々あります。
今回は長編回の中で印象に残った回を少しだけ紹介します。

1982年に公開された『Krtek ve městě (まちにいってしまったもぐらくんたち) 』では森の中で豊かな自然に囲まれて暮らしていたクルテク達はある日、都市開発のために森から強制的に立ち退かなければいけなくなって。それで立ち退き先で様々な優遇を受ける受けるのだけど、それが滑稽に、なおかつユーモラスに描かれているところがとても魅力的な回。

クルテク達が森が恋しくないように、お偉いさんの計らいでマンションの一室に見事な自然が再現されていて・・・!というのも植物は全部風船で作られているという。

クルテク達は風船で装飾された作り物の自然を楽しむけれど、所詮作り物なのですぐに風船で作られた植物は割れてしまって跡形もなくなってしまうという。部屋で遊んでいると食材のデリバリーサービスが来るシーンなんかも描かれていました。この演出は現代版だったらウーバーイーツとかになるんかな。笑

あとは車の排気ガスが臭くて、不快に思ったクルテクたちは夜中に駐車場に止めてある全部の車のパイプ部分にソーセージをつめちゃって、翌日に車の持ち主のサラリーマン達が出勤できなくてパニックにさせたり!

こんな風に現実でやったら怒られるようなことをしてしまう、イタズラをしちゃうのもアニメの醍醐味(?)。でもクルテク達は嫌味ではなく愛嬌があるからまた許せてしまうので、にくいんですね〜。

アニメの面白いところって、現実では不可能なことを可能にしてしまうところ。
「そんなのありえないよ!」ということもアニメーションマジックなら描けちゃう。こうした柔軟な発想力は自分も大事にしたいな。と気づいたのでした。

文章だけだとどうしても伝わりきれない部分があると思うので興味がある人はぜひ、Youtubeでkrtekと検索してアニメを見てくださいね〜!絵も音楽も本当可愛くて若干トムとジェリーみたいなコミカルさもあって、疲れている時見るとめちゃんこ癒されるのでオススメです。でわ。


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