見出し画像

灯台下暗しの灯台は海の灯台ではなかった

小学生のときに、通信教育を受けていたのです。
月に一回くらい教材が送られてくるシステム。

勉強嫌いの私が唯一楽しみだったのが
教材の表紙に載ってた雑学コラム。

数十回とみてきた雑学なのに、
唯一覚えているのが「灯台下暗し」の
意味を解説してくれいたもの。

海の灯台のイラストがあって、
下の方は照らされていないから、
身近なものほど見つけられない的な
意味なんだよ〜

って教えてくれてた。

私は新しいことばを覚えたことが嬉しくて
友達にもその意味を教え回っていた。

20年後の今。

手元には、

目でみることば
おかべ たかし (著), 山出 高士 (写真)

東京書籍

本がある。


とある、カフェの本棚で

この本はことばの由来を写真付きで紹介している本。

実際に写真家の方が足を運んで
撮影しているともあって
気迫が伝わってくる。

この中に

灯台下暗し

の写真があった。

灯台は、室内照明器具のこと。
の説明とともに、

ふもとが暗くなっている。

三脚の上にお皿をのせて
お皿の上で蝋燭が灯っている姿。

海の灯台のことではないよ〜って一言も。

そっか、冷静に考えたら

海の灯台よりも
昔から使われてい室内照明器具の灯台
の方が人々の暮らしに寄り添ってるよね。

ことばは生活の中から生まれることを
考えるとその通りだ。

海の灯台も現代となっては、
まぁまぁ身近なものだと思う。

語源を旅するのも大切。

一方で、伝わるように
伝えることも大切。

意味を覚えるために
あの時の子供だった私にとって
身近だったのは、海の灯台。

子供の頃に、

ろうそくの室内照明器具って
言われるとそれだけで
離れていっちゃった思う。

今こうして、
本当の意味を知ることができて
嬉しい気分。

通信教育の人も
本の人もありがとう。

ライトに知って
ヘビーに落ち着きたい。

おしまい。

お読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?