ドラムの神々に学ぶ 第33回 ロジャー・テイラー

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第33回はロジャー・テイラーです。
日本でも大人気のロックバンド、Queenのドラマー。ドラムだけでなく、ひと通りの楽器を演奏でき、コーラスや作曲でも活躍するマルチなプレイヤーです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


ロジャー・テイラーの特徴を簡潔にまとめると…

①パワフルかつ正確なストローク
②シンプルなプレイの中に潜む高等テクニック
③聖歌隊で鍛えたハイトーンボイス
④ソロ活動では全ての楽器をこなすマルチプレイヤー

ではひとつずつ解説していきましょう。


①パワフルかつ正確なストローク

ロジャーのプレイは非常にパワフル。ハードロックドラミングが基本となっています。Queen結成のきっかけは、ロジャーが「ジンジャー・ベイカー、ミッチ・ミッチェルのようなドラマーを探している」というメンバー募集に応募したこと。この募集をかけていたのがギターのブライアン・メイで、当時からパワフルなプレイが必要とされていたことが伺えます。
フォームは美しく、肘主動でプルビートの使い手。ストロークも非常に安定しており、しっかりとしたタイムでバンドを支えています。


②シンプルなプレイの中に潜む高等テクニック

ロジャーのプレイは、曲によってはドラムソロのようなフィルや高速フレーズもありますが、基本的にはシンプルです。しかしその中に、細かい配慮が散りばめられています。
スネアのタイミングで一瞬だけハイハットをオープンにしたり、クラッシュシンバルのサスティーンを細かくミュートで調整したり…どうすればその曲がより良くなるのかを、シンプルな方法で成立させるのがロジャーなのです。


③聖歌隊で鍛えたハイトーンボイス

ロジャーの魅力のひとつと言えばコーラス。聖歌隊で鍛えたハイトーンボイスで、楽曲を彩ります。
ボーカルのフレディー・マーキュリーも十分高いキーで歌っていますが、それよりも高い音でハーモニーを付けられる程の腕前です。
曲によってはリードボーカルを務めることもあり、歌唱力においてもバンドメンバーからの信頼は厚いです。


④ソロ活動では全ての楽器をこなすマルチプレイヤー

ロジャーの音楽人生は、意外にもウクレレからスタートしています。その後ギターを学び、ドラムに移りました。
Queenでも作曲はしていますが、ソロ活動では作曲だけでなく、ほぼ全ての楽器を自身でレコーディングしたりしています。
マルチプレイヤーであれば、ドラムに戻ったときにどのようなプレイをすれば、メンバーが弾きやすいかが分かります。さらに歌えるということが、シンプルでも効果的なドラミングを可能にしているのです。


以上、ロジャー・テイラーの紹介でした。いかがでしたか?
ロジャー・テイラーに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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