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フットサル場から学ぶ、スポーツ施設運営の救世主とは?生き残れる施設にはコミュニティを育てるキーマンの存在が。

今回のnoteは、フットサル場から学ぶ、スポーツ施設運営の救世主とは?生き残れる施設にはコミュニティを育てるキーマンの存在について書きます。

このnoteでは、10月に立ち上げたSports Action Communities(略:SAC)というスポーツ関係者の集まるコミュニティで、初めてのオフ会を開催し、このSACの中で話し合あったことをnoteにまとめてみました。

まず、ざっくりSports Action Communitiesというコミュニティの紹介をすると、スポーツのアクション(実行者)に特化したコミュニティで、一応、私が発起人です。運営方針は、旧来の体育会系のノリを捨て、必要以上に忖度しない集まりという名目です。超ざっくりな紹介なのでコミュニティの詳細はこちらへ

オフ会の開催場所は、体育会っぽい飲み会にならないよう、居酒屋をあえて選ばないで、自分たちで場所を借りるようにしました。今回幹事をアスケア治療院の関口満さんにも引き受けていただき、大変助かりました。

添付の写真にある通り、遠方に住むメンバーはオンラインから参加という形式。(ちなみに、今回のこのスペースは、女子会でよく使われている場所で開催したのですが、男ばかりの参加で思惑と外れ、男子部活っぽくなっちゃったのは笑ってください。そんなはずでは・・・汗)

今回のSACのオフ会では、参加者たち各々が雑多に話す時間を取った上で、それぞれ自己紹介をした他、「スポーツ」かつ「メンバーの中でのホットな議題を持っているテーマ」を拾い、全員が共通のテーマで話す時間を作りたいなと思っていました。

そんな中で、今回コミュニティ参加者メンバーからあがったのがフットサルの話。

つまり、今のフットサルをプレーする人口減少の話、初級者にとって居心地がよくないというのが、愛好者が減少している理由なのではないか?

さらに、SACの参加者に、フットサルの現役プレーヤーであり、フットサルのオンラインサロンを立ち上げるなどして先進的な取り組みをしている中井健介選手もいたことから、今回はこのSACにて話し合った「「フットサル」の人口減少と初級者の居心地」をテーマに話しました。

それでは今回の目次です。

目次
フットサルの現状とは?
他のスポーツの現状はどうか?
スポーツ施設運営の救世主とは?

フットサルの現状とは?

今のフットサルの現状では、一時期の勢いが低下しているなぁと肌感覚で感じている人も多いのではないでしょうか。

実態としてこんな記事がアップされてましたので、紹介します。

フットサル ”再興” 戦略
https://note.mu/nakaryo716/n/n030b2f28a7b3
(ソーサルというサービスを運営する中島さんのnote記事)

上記の記事中でも紹介されていますが、サッカー協会が発表したデータによれば、フットサル人口は、2011年→2015年のたった4年で370万人→150万人の半分以下に減っています。

たった4年で210万人も減少しています。そういえば、私も2011年が最後のプレー機会で7年以上もフットサルをしていませんでした。

どうしてこうなっているのか?の一例として・・・

いぬゆなさんの、ちょっと激しめな表現ではありますが、愛のある投稿が先日、大きな反響を呼び、なんと278リツイート!コメントの数も半端ないって。

つまり、一部、コメントを読みましたが、ガチ勢といわれるプレーヤーが台頭して、初級者が再びプレーをしにくいのでは?という声が多いのです。

私も、数回プレーしたけど、いわゆるガチ勢にけちょんけちょんにされるので、もしやるならゴールキーパーしかやらないタイプ(ゴールキーパーをやるのも怖いですけれどもね)

私も自分で、そうしたレベル差がありすぎるところに行ってしまい、すみませんという感じなのですが、ストレートに書くと、レベル差あってガチ勢がいると変に煽られまくるのでつまらない。

そういうとこ行って、わざわざダサい自分を晒すの嫌ですからね。それなら他の楽しいことやろうと普通ならなりますものね。

これだけの反響をよんだということは、初級者や初心者がリピートしないために、どんどんプレーヤーが減少しているのではないかという仮説が立ちました。

そして、これだけ競技人口が減少した行く末ですが、フットサル場は大丈夫なのか?実態として、都市部を覗くと、運営に苦労している施設がかなり増えている状況のようです。

他のスポーツの状況はどう?

SACでは、ボルダリングジム経営者や、サーフィン・スケートボードなどの、いわゆる横ノリ系スポーツのメディアの運営者、そして私はBMX競技施設運営者なので、他のスポーツの実態はどうなのか、という話題に展開しました。

横ノリ系のスポーツでは、ローカルコミュニティの存在がある。いわゆるサーフィンであれば、その場所でのサーフィン利用者たちのルールを啓蒙しながら乗る場所の環境を守って行くような存在がいる。

そうしたローカルの存在が、その場所の環境と秩序を守り育てていくような存在となっている。サーフィン人口は一時期よりも大きく減らしているが、最近は少し回復傾向にあるそうです。(サーフィンの最盛期の人口は、2004年は110万人いたのに対して2015年の利用者は30万人に減少)

ボルダリングジムは、都市部だけで500軒もあり、現在のところ、日本は世界屈指のボルダリング大国になっているそうです。(調べたところ白書のデータはないですが、競技人口の推計では60万人近くもいるようで、ぐんぐん伸びてます)

ちなみに、ボルダリングは、初めての利用者が次回利用リピートする確率はたったの9%なので、そこに対しての施策を考えることや初級者やそれ以外の方々をうまく時間割で分けているていかないと施設が成り立たないということも伺えました。

私は特にBMX中心に関わっていますが、同じく自転車でいうならばMTB(マウンテンバイク)は最盛期が1990年代に起こり、そこから大きく利用者を減らしている状況。最盛期に比べれば乗れるコースが減ってしまったが、少し回復傾向にあるという話を伺いました。

私が運営に携わるコース(であるYBP)に限って言えば、BMXなど自転車の利用者はこの5年で10倍に増えていて、八ヶ岳の標高1100mの都市部から離れた場所で運営しておりますが、クラブチームに40人の子供がクラブに入ってくれるなどして徐々に成長しています。(白書のデータは存在しませんが、全体のBMXの競技人口も増えていると思います。)

スポーツによって状況は変わっていますが今回議題となるフットサルに限らず、サーフィン、マウンテンバイクなど、最盛期に比べて大きく利用者を減らしている競技がある一方で、増えている競技もあるということが分かりました。

フットサルが減った理由は、初級者が楽しめなかったからなのか、他のエンタメに奪われたのかも考えた方が良さそうです。

つまり、例えば、可処分時間をスマホに取られている?とか、フットサルをプレーすることが一般化しすぎて、情報感度が高く人集めが得意な層がやらなくなった、など、抽象度をあげて考えた方が良さげかなと思います。

流行を生み出していた人気アパレルブランドも、フットサルから撤退した事実もあるようで、フットサル自体が一般化しすぎたことも影響している可能性があります。

特に2011年から2015年での可処分時間での劇的な変化はスマートフォンが一番影響を与えていますからね。他のエンタメにやられている可能性もあります。

この辺りは検証が難しいですけれどもね。

フットサル場から学ぶ、スポーツ施設運営の救世主とは?

競技人口はこれだけ急激に減っているけれど、特に人口が集中しない都市部以外でもうまくいっているフットサル場があるという話を、フットサルプレーヤーである中井健介選手に伺いました。

そういう都市部以外の場所にあるのに、競技人口が減ってもうまく行っているフットサル場はどういう取り組みをしているのか?

それは、初級者や、ガチ勢との棲み分け問題などをちゃんとルール設計するなどして運営している。そして、そうした問題にしっかりと取り組んでいるキーマンがいる、という共通項があるそうです。(もちろん全てのフットサル場がそうだとはいえないでしょうけれど)

キーマンは、フットサル場のオーナーだったり、スタッフが行なっていて、フットサル場に来場する方々のレベルに合わせて、それぞれの居場所をつくるための施策をしているケースが多いそうです。

単純化した説明になってしまうのですが、一言で表すならば「利用者が居心地が良いようにルール設計を行い、マネジメントをする」ということですね。

いわゆる、これは、最近話題のオンラインコミュニティの中でのコミュニティデザイナーとも近い役割ですね。

ランニング施設でも共通しているようですね。

そういえば、我々の運営施設の造成者であり、ライダーである栗瀬裕太も、このレベルの違いに合わせたコース利用なり、常連さんや新規の方との関わり合いにはすごく気を配っていて、コースオーナーの栗瀬裕太自らがそうした居心地の問題にも意識的に取り組んでいると感じます。

つまり、こうしたスポーツ施設運営の救世主になりうる人とは、利用者の「居心地」をつくる意識が高いキーマンが存在していて、そうしたキーマンが、利用者のためのルール設計や、コミュニティづくりを意識的に行なっていることが大きいだろう、というお話でした。

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