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なぜ11,219円の電気ケトルを買ったのか?

アマプラ感謝祭はなにか買いましたか?
企業戦略、売上アップの施策だと理解していても、ワクワクしてきますよね。ポイントアップ、割引価格。なにを買うのか悩んだり調べたり、買い物は楽しいことだと思います。

悩んだ結果、買ったのが電気ケトル。お値段なんと、11,219円。

こうやって書いていると、たっかいケトルを買ったなーと思います。電気ケトルなんて3,000~4,000円くらいで充分なものが買えるのに。


普通の3倍くらい高いケトルを選んだ理由。

自分は、時折、豆を挽いてペーパードリップでコーヒーを淹れています。コーヒー豆も通販でおいしそうなのを買ってみたり、コーヒー器具に手を出したりしています。

今回のケトルも、コーヒーを淹れるのに使うため。このケトルは、コーヒーを淹れるためのものなんです(ドリップケトルというヤツです)。

でも、4,000円くらいのものでも充分なんです。お湯を沸かして、注ぎ口が細くなっていれば、機能としてはオッケー。

他にも、7,000円くらいのもので、買ったケトルとほぼ同じスペック・機能・デザインのケトルもあるんです。
普通のケトルと比較すると少し高くはありますが、コーヒー関連のYouTubeでも「コスパ最高!」と目にするステキな商品です。

今回買ったものと7,000円のケトルを比較した動画を見ましたが、ほんとにほぼ同じです。細かい性能は高い方が良さそうだけど、4,000円高く出してまで求めるものでもありません。

にもかかわらず、4,000円も高いケトルを買ったんですね。
買ったときには意識していませんでしたが、そこには理由が隠れていました。


それは、世界観に惹かれたから。
シンプルな言い方をすれば、カッコいい!と感じたからでしょう。

7,000円の方は、商品案内がすごく機能的に見えました。商品案内に書かれた言葉は

1℃単位での温度設定あ可能な電気ケトル
フタの取り外しが簡単に
便利な保温機能
握りやすいグリップ
こだわりの注ぎごこち
ハイパワー加熱

「おいしいコーヒーを淹れるのに”最適なスペック”の商品です」と感じたのです。

一方で、買った方の商品案内にはこんな言葉が並んでいます。

「世界チャンピオンが推奨」
「バリスタ監修」
「最初で最後のケトルに」
「『初めて買う、最後のドリップケトルに』を目指して開発がスタート」

使われている写真も、おしゃれなキッチンかカフェっぽいところでバリスタがお湯を注いでいるもの。イケメンや美女がおしゃれなカフェでコーヒーを飲んでいるものなど、雰囲気が感じられます。

プロっぽい商品。コーヒー好きのための、こだわりの商品。
そんな印象を受け取りました。

別に自分はプロでもないし、たまにコーヒーを楽しむくらい。でも、そういうこだわりのあるものを使ってコーヒーを楽しむのは、なんだかステキなことだなと思うのです。


世界観にはものすごくパワーがある。
世界観が伝わるだけで、ほぼ同じなのに4,000円も高い商品を買うのですから。なんなら、注ぎ口が細いタイプの安価な商品と比較すれば7,000円くらい高いわけです。

世界観というのは、個人がビジネスをして、発信する上でも重要なキーワードだと考えています。似たようなコンセプトやキャッチコピーが溢れ、AI技術の発展により役立つ情報は、ますます「自分でなくてもいい、他人も言っている」ものになっています。

それでも、支持される人、共感を集める人がいるのは、「役立つ」ではないなにかがあるから。それが世界観だと考えています。


一つ言えるのは、世界観は意識して作っていかないと、伝わらないものだということです。

1万円超えのケトルも、どんなにこだわっていたとしても、スペックだけ書かれていたのでは、7,000円のケトルと同じ印象になっていたでしょう。

どんな言葉を使い、どんなイメージを見せるのか。

それが、違いを生み出しているのだと思います。

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