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野生のタンチョウに会いに

今まで見た落とし物で一番驚いた物は何ですか?私は京都の路地で見つけた買い物カゴです。

こんにちは、まっちょです。北海道の記事も3回目になりましたが、遂に大自然が本気を出します。この為に極寒の大地へ来たのだ。それでは行ってみましょう。

絶滅危惧種タンチョウ

鶴に種類があることをご存知でしょうか。日本で一般的に知られている鶴は、”鶴の恩返し”に登場する、頭が赤くて身体が白い姿ですよね。実はこの鶴は、世界に15種類いる種のうちの”タンチョウ”と呼ばれる種類です。鶴は渡鳥で、何千キロも移動して生息地を点々としています。日本には、北海道、山口県、鹿児島県に飛来しますが、タンチョウは北海道にしか飛来しません。そして悲しいことに、鶴のほとんどは世界的に減少傾向にあるそうです。(タンチョウは、近年の保護活動の効果もあり、2020現在危急種という、環境省が管轄する絶滅危惧種のランクでは一番低いランクに指定されています。それでも依然として数は少ないそうです。)

わざわざ極寒の地に来たのは他でもない、このタンチョウを撮影するためです。しかし、こんな激レア生物を運良く見られるのかっていう話なんですが、見られるんです。

阿寒国際ツルセンター【グルス】

ここです。

ここには北海道から任命された給餌人が、野生の鶴に餌をあげている施設で、冬の朝に餌やりが行われます。駐車場からギャーギャーと何かの鳴き声が聞こえます。ジュラシックパークで出てきたプテラノドンもこんな声してたような。

施設で入館料を払って外に出ると、居た!鶴だ!

めっちゃいる・・・そして意外とデカいことを知りました。片足を上げてるってことは寒いんですかね。なのにこんなところに来るなんて、彼らは生粋のマゾなのかもしれません。

しばらくすると何やら機械音が響いてきて、鶴たちがゾロゾロ音のする方に集まっていきました。どうやら餌やりのトラクターが来て、それに集まって行ったようです。皆んな歩いてトラクターの後ろを追いかけて、撒かれたとうもろこしをツンツン食べていました。

顔上げて・・・

とまあ気温-10度の中ずっと鶴を見ていたのですが、ずーーーっととうもろこし食ってて全然面白くありません!いつまで食っとるんだ君ら。

寒いし飽きたので、帰ろうとすると、後方から大きな羽音が!

うお、でか!と焦ってシャッターを切ると、奇跡的に至近距離で羽ばたく美しい姿を捉えることができました。

画面を横切った鶴

急に飛び始めるので、なかなか全貌を捉えることができません。もう少し粘ることにしました。

すると、隣にもう一つ鶴の溜まり場があるようで、ギャーギャーと鳴き声が聞こえました。声のする方に行ってみると

なんか戦ってました。

どんどん激しくなって、そんなにとうもろこしが好きなのかぁと呑気に思っていましたが、これは求愛ダンスだったみたいで、随分豪快だなぁと惚れ惚れしました。僕には、ダンスを仕掛けられた方がドン引きしてるようにしか見えなかったので、やっぱ生き物によって良し悪しは違うんですね。地球って神秘的です。


そんなこんなでしばらく観察してると、皆んなお腹いっぱいになったようで、バサバサと飛んで解散し始めました。朝日の中に消えていく姿は、なんともいえない哀愁と美しさがありましたね。

という感じで、朝早くに行けば鶴が観れるということで、冬に北海道を訪れる方は行ってみると楽しめます。昔は午後に魚で餌やりをしていたそうですが、鶴の感染症が蔓延したため、今では午前中のとうもろこししか実施されていないそうです。運が良ければエゾジカや鷲、キツネもやってくるみたいです。

それではまた。

instagramにも旅の写真をアップしています。
https://www.instagram.com/matsuchiyo8823

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