自分の過去作読んでみる『バターソテーは高温で』
『バターソテーは高温で』は文学フリマで頒布した短編集『ドリンクバーで永遠を』のために書き下ろした短編です。
こちらのツイートから全文お読みいただけます。
pixiv、noteでもお読みいただけますのでお好きなサイトでお読みください。
以下から感想です、ネタバレ含みます。
ストーリーについて
手癖のよく出たストーリーだ……
オチというか、どんでん返しというか、ほんとに手癖が出ている……
書いている当時人間関係でいろいろあったのと〆切がやばかったのとで精神がいろいろとギリギリだったのですが、人は追い詰められているときほど普段の習性が出るんだなという気持ちです。
それはそれとしてメッチャ好きなんだよな〜〜〜
パターンとして見るともうほんと五億回書いたみたいな流れなんだけど好きだから仕方ない。
これからも五億回書く。
キャラクターについて
相貌失認はいつか書きたいな〜と思ってたけど機会がなくあたため続けた題材の一つだったので、読むと「やっと書けてよかったねえ……」という気持ちになります。やっと書けてよかったねえ……
たぶん8年くらいあたためてました。熱い。
キャラクターの手癖ポイントは「裕福で足りないことを知らないから足りていることも知らない」ですね。『ドリンクバーで永遠を』内でもこの手のキャラクターが他にも出てきます。
渚ちゃんは生活の裕福さや家族の理解を得ている一方でイジメにあったりもしてるので見た目そうでも中身が貪欲ですが……後半の怖い仕草好き……
というかこういう怖いことする人間に「上品」「育ちの良さ」を見出すのが大好き。渚ちゃんいい。
主人公の無力さと力の伴わない正義感はこの手の人間には精神逆なでの場合が多いと感じてるんですが、渚ちゃんにはツボだったみたいですね。割れ鍋に綴じ蓋。こういうの大好き。
内容について
「恋華ちゃん」と「あなた」の呼びわけが若干ある……んだろうな渚ちゃんの中では……
これも過去作『どうしようもない君が好き』で似たような呼びわけをやってる話があって手癖です。ヘキなんだこういうの。ねっハム太郎! ヘケッ!
細かいんですけど転校初日、渚ちゃんがきれいなお母さんとクラスに入ってくるシーンがいろいろ暗示してて好きです。
それはそれとして転校生が前で挨拶する、みたいなの現実では見たことないんですけどあるのかな。
もうこれはほんとに作者の感想ですが随所に苦しんだ思い出がある。蘇る。殺される。
『バターソテーは高温で』を書くにおいて詰まったところはあんまりないんですけど「〆切〆切〆切……」「目が滑って誤字脱字わかんねえ」「ここの文字数がなあ……ここはピタッと切れてほしくてぇ……でも表現削るとなると……」フラッシュバック起こします。あぶない。
ほんとうに本になってよかった……
過去作『バターソテーは高温で』の感想でした。
みんなも過去作読んで苦しもう。
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