
40代が「希望の未経験ポジション」に就きやすくなる方法
セカンドゴングの高木屋です。
転職サービスやサイトが乱立する現在、以前に比べて転職情報は入手しやすくなりました。40代は、20〜30代に比べて求人数が少ないのは事実ですが、「未経験歓迎」のポジションがあることも、また事実。
しかし現実問題として、「魅力的な未経験歓迎求人」のうち40代が就けるもは極めて少ない、と感じておられる方も多いのではないかと思います。
今回は、40代の求職者が、希望する「未経験ポジションへの転職」を成功させるためのポイントをまとめます。
1. なぜ40代には未経験歓迎求人が少ないか
マイナビの「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」によると、年齢が高くなるにつれて「経験者採用は積極的だが、未経験採用は消極的」の割合は増えていき、「経験者採用、未経験者採用ともに積極的」の割合は減っています。
ではなぜ未経験歓迎求人は、20〜30代が優先されるのでしょうか。
採用側が20〜30代を優先する理由としては、以下の各点を考えることができます。
より長期的に貢献してくれる可能性が高い
40代に比べて、求められる年収水準が低い
「色」が付いていなくて、素直に知識や経験を吸収してくれる可能性が高い
40代の求職者が未経験可のポジションへの挑戦を成功させるためには、まずこの現実を頭に入れておくことが重要です。
2. 具体的な取り組み
では具体的に、何に、どう取り組んでいくとよいのでしょうか。
2段階に分けて整理します。
(1)自分の棚卸し
転職、就職関係でよくいわれる「自己分析」と同義ですが、狭き門にチャレンジしていくので、より解像度の高い棚卸しが必要です。
たとえば、以下のような情報を提示した場合はいかがでしょうか。
○年間法人営業の経験、○回○○受賞、○名のマネジメント経験、○円の売上、○件の新規獲得
これでは「私はこういう経験があります。ジャッジしてください」と、採用担当に判断材料を渡さずに、自分の将来を丸投げしている状態で、情報整理が足りません。
営業という仕事の要素を分解していくと、たくさんの役割があります。
営業には「聞く」「話す」といった要素も当然ありますが、人によっては多くの人に「語る」、顧客と一緒に「企てる」、顧客の声を開発に「託す」、などといった、たくさんの役割を果たしています。
このような役割は「動詞のロール」といわれています。
「営業」「マーケティング」「事務」などは「名詞のロール」ですが、それらのなかの、1つ1つの役割が「動詞のロール」です。
解像度の高い自己分析を進める上では、自分自身の棚卸しで「動詞のロール」をどれだけ多く出せるかが大切です。
「動詞のロール」を書き出して、どのロールを担っているときがワクワクし、主体的に業務に取り組めていたかを考えてください。
「営業(名詞のロール)」は嫌だったけど、クライアントと「企む(動詞のロール)」こと自体は楽しかったな
などということが、きっと見えてきます。
自分がついつい「動いてしまう」のはきっと、該当の動詞のロールに携わっているときです。
面接では、「動詞のロール」を軸にして話すようにします。すると、採用担当の心が動く可能性が出てきます。
職種は未経験だけど、この要素は任せられそうだから、キャッチアップは問題なさそうだな
反対に、前述の「名詞のロール」で話すと、「でも経験はないのですよね」と応じられる確率がとても高くなります。
(2)企業理解
就職は、企業あってのもの。自分の理解が深められたら、次は企業理解を深めていきましょう。
業界動向や企業の特性などはもちろんですが、大事なのは応募するポジションに、自分の「動詞のロール」がどのように活かせるか、貢献していくことができるかです。
仕事内容を具体的にイメージし、どの場面で自分が活かせて、どの場面では苦労が想定されるか、その苦労をどのように乗り越えていくつもりかをイメージしましょう。
このイメージが具体的であればあるだけ、面接は単なる「自分の紹介」でなく、「自分という商品の提案の場」にすることができます。
3. まとめ
・40代にも未経験者歓迎求人があるのは事実だが、「希望のポジション」が少ないこともまた事実。
・転職を成功させるには準備が必要。自己理解においては、これまでに経験してきたことを「動詞のロール」に分解して整理する。
・企業理解を深める過程では、「どんな企業か(職種か)」といった漠然としたイメージで終わらせず、自分のどの経験がどのように活かせるか、を企業に提案できるようにイメージする。
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