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悪役列伝⑤(久化女子高生徒食人事件の犯人)

ミステリー作品て苦手でしてね。何でって、いや、そんな手の込んだマネするかなぁて考えが頭を過るんです。そんな私、トマリです。

どうしてこんな前置きをしたかと言えば、今回取り扱うEPISODE-07は、そんなミステリーに挑戦した話でして。成功したかは別として、よくよくミステリーとはと、考える機会にはなりました。

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今回は、07の犯人について、『悪役列伝』の第五回として、掘り下げていこうと思います。

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遅くなりましたが、このEPISODE-07は『The Biker』という作品の7話にあたる物語で。この『The Biker』、YouTubeの方で毎日更新していました(現在は週二回更新ですが)、ノベルゲーム風動画のシリーズ。架空の都市〈新京市〉を舞台に、怪物たちの脅威から街を守るヒーロー〈バイカー〉の活躍を描いています。

記事の方は、必然的にネタバレ満載の内容になります。前情報なく楽しみたい方は、以下のURLからチャンネルに飛んでいただければと。

https://youtube.com/channel/UCMyqNfRWZnM5iMojClUX-gw

①概要

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〈バイカー〉の梅小路 御冬と羌 礼次は、御冬の母校を訪ねます。理由は、この学校にて、とある女生徒が無惨に殺害されるという事件が起きたからでした。

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複数犯の仕業と見られ、まるでライオンのように被害者を「狩り」、「食らった」と見られる犯人たちを御冬は『プライド(ライオンの群れのこと)』と呼び、次の犯行に備えます。

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犯人と噂されたのは、同校の女生徒で、写真部の部長・獅子堂 小夜。御冬も彼女と接触しますが、何も小夜を疑っていたのは御冬たちだけではありませんでした。

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同じ写真部の三井 星来は、噂の真相を探るべく、単身、小夜と会い、質問します。犯人は小夜なのか。しかし、小夜の口から出た言葉は、星来にとって、到底受け入れがたいものでした。

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②犯人の正体とその背景

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確かに獅子堂 小夜は殺人に関与していました。しかし、彼女は主犯ではなかった。さて、ここいらで事件の主犯、『プライド』の主を紹介しましょう。ネタバレ注意です。       ↓






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色部 竜也。事件の舞台・久化女子校の教師であり、小夜たちの部活の顧問です。生徒からは色部先生を略して「イロセン」と呼ばれていた彼は、内に歪んだ欲望を抱えた人物でした。

③人物像

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色部 竜也は生まれついての悪。この点は他の敵役とは一線を画します。親が警察官でありなが ら(父親はもう亡くなっています)、彼は残酷な性格で、その「残酷さこそが人間の本性」だと信じていました。

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…………ちょっと信じられないくらいの差別主義者です。女性をバカにした発言の多いこと、多いこと。あ、くれぐれも言っておきますが、これは私の考えではありませんからね(苦笑)。お間違いなきよう。

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そんな彼にも理解者はいます。牡丹亭 玄龍。今回の騒動も、玄龍の会社で開発されたスマートウォッチの性能を検証すべく行われた、いわば実験でした。

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何故、玄龍は色部に理解を示したのか。親に理解されなかった者同士の共感か、自身もまた御冬という「女」に振り回されているが故の同調か、それとも単に都合のいいコマとして利用していただけなのか。この辺りは、皆さんの想像にお任せします。

④能力

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差別主義者は知能が低いなんて話を聞いたことがあります。それが正しいかはともかくとして、色部はお世辞にも頭がいいとは言えない人物でした。結局、彼は自身のミスを利用され、脆くも敗北するのですから。

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⑤あとがき

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07という意味では語りたいことはまだ色々あるんですが(梅小路家の闇、上のシーンの意図など)、あくまでも犯人の正体ということで、今回はこれにて。

色部は13回あった話の中で唯一、そして完全に同情の余地なき悪役として描いた存在です。その思想には1ミリも共感しませんが、作っていて、いっそ清々しいくらいの悪を遂げてくれたように思います。

さて、次回ですが、色部とは対照的に同情すべき悪。むしろ主人公の仁の方が悪役さえ見えたEPISODE-08、そして09より、Dumbledoreくんにご登場願いましょう。

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更新は来週の今日、5月10日を予定しています。お楽しみに。

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