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【詩】新月浴

別珍の絨毯の上を
裸足で歩く
振り向けばもう
降りきった帳が
星明かりも
ひとときの悲しみさえも隠して

目蓋を開ける前の
嬰児みたいに
無意識に光を願って
私は期待と不安が入り混じり
あの子よりも汚れているけれど

私よどうか
この暗闇に慣れないままで
灯火の無い世界は
誰にも等しく静寂を与える
衣擦れと鼓動だけが木霊していた
淋しいほどに厳かに


目隠しをしたまま裸足で歩く
気付けばまたガラス片散らばる大地
まもなく月は薄目を開けるよ

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