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ジゾクカノウキンユウ 「証券アナリストジャーナル Feb. 2021 特集サステイナブルファイナンス」

ジゾクカノウキンユウっていったい?

Sustainabilityを持続可能性と訳すのはあまりに直訳すぎる気がするが、サステイナブルファイナンスを日本語に訳すと冗談を抜きにして持続可能金融になるのかもしれない。
サステイナブルファイナンスとは、SDGsやパリ協定の目標達成のために民間資金を動員するための取り組みとのことのようだ。

簡単に言うと、地球環境や社会環境を良くするためのファイナンス(融資や株式債券の発行・投資など)を増やすための仕組み作りをしようということ。
例えば、投資する会社が本当にエコで地球環境に配慮しているのか?本当にブラック企業ではなく社会的責任を果たしているか?を判断するための定義や基準、情報開示方法を考えている。
一連の仕組みを整えてあげれば、地球環境や社会環境を維持改善するための民間からの自律的にな金融が活性化し、結果として暮らしやすい社会の実現・維持ができる。これがサステイナブルファイナンスということのようだ。

先行しているEUでの標準(タクソノミ)化の取り組みや、日本や他の地域への広がりや影響、企業における委員会設置や情報開示の取り組みが紹介されている。

金融業界も社会貢献できる?

他人のお金を使った自作自演の自己満足金融で大儲けする金融業界。そんな金融業界の未来の希望となるか?

ジョン・ケイの「金融に未来はあるか」を読んで以来、金融業界に失望している。高度に数学を駆使した金融技術やリスク管理は社会にほとんど貢献してはいなかったし、株式投資ですら企業の価値創造のための投資にはほとんど貢献してはいないことを知った。むしろ他人のお金を使った虚構のカネ儲けに過ぎなかった。過剰な言い方だが。
そんな金融業界にあって、本当に社会貢献したいと望む人には、このサステイナブルファイナンスは希望かもしれない。
このテーマも「結局は金融業界の自己満足を増幅させるだけだった」ということがないことを望みたい。そんなことをしていると、決済や金融仲介など社会に本当に役立っている業務すら、GAFAなどに代表されるようなテック企業に乗っ取られてしまうかもしれない。

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