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孫正義の損得勘定投資術方程式

ウィーワーク投資の結末、孫正義氏が失ったのは1兆7000億円という前記記事見出しだったが、「20億円の出資で8兆円の含み益4千倍」~、それがたとえ旧い記事の話にしても、逆、焼け石に油、で火はどんどん燃え盛る、という図式だ。

「とんでひにいる夏の虫」が孫の場合ではハイリスク渦中ーを犯して、もぎ取ったハイリターンは、当然の報い、というのは簡単な計算式のようだった。

そしてウィーワーク投資に関しては、芋ヅルは存続しているようで、かすかな光明に託しているように見えた。

孫がやすやすと罠にはまることなどあり得ないし、まして、アダム・ニューマンは新規不動産事業に打って出て、資金も集めたという情報もある。

そうした諸々を勘案してみると、刷られ過ぎた紙幣の余剰金が行き場を失った、そんな見方も出来るし、日本からの巨額投資(銀行)は借り入れ金によって賄われる、としたら話の辻褄はすべて氷解する。

としても所詮、われわれ庶民にとっては無縁な金銭勘定だし、それが世界最大金融ウォール街の話しであっても情報はネットで誰でも検索できるし、云ってみればジオラマ、日本の箱庭のように、意のままに弄ぶことができる。そこにいるのはとうぜん、キツネータヌキの紙芝居である。
※(書き込んだ記事内容は全部憶測でありリアルに反映されません)

爆騰4000倍も! 孫正義は何を見て投資するか
PRESIDENT  2015年8月17日号
20億円の出資で8兆円の含み益に
ソフトバンクの2015年3月期の営業利益は9827億円と、かつては雲の上の存在だったNTTドコモを2期連続で上回った。
純利益も過去最高の7637億円になった。市場では、買収戦略を通じた海外での成長力を評価する声が多いのも事実。孫正義社長も決算説明会で「これまでメーンは国内、海外はサブだった。これからはグローバルな会社になる」と話し、海外のインターネット関連企業への投資に成長の軸足を置くことを明らかにしている。また孫氏は「ソフトバンクは金の卵ではなく、金の卵を生むガチョウだ」(14年11月の決算説明会)と、ベンチャー企業投資の成功を自画自賛する。

孫正義 ソフトバンク社長
このときの孫氏の説明では、次々に行ってきたIT投資の結果は、アリババなどネット企業への累計投資額(平均9.5年)は3877億円。これに対する累計リターン(収益額)はおよそ30倍の11兆6699億円にのぼるというものだ。IRR(内部収益率)は45%にもなったという。国際通信事業者のアジア・グローバル・クロッシングのように365億円もかけて回収はゼロという惨憺たる結果も中にはあるが、アリババ、ヤフージャパン、米ヤフー、ガンホーなど、ものすごい回収率を挙げているものもあって、ソフトバンクは基本的に投資を機動的に行うことで成長してきたともいえよう。

記憶に新しいのは、ソフトバンクが株式の32.59%を出資する中国の電子商取引(EC)最大手のアリババが、米ニューヨーク証券取引所に上場し、上場後の時価総額は2300億ドル(約25兆円規模)に達したことだろう。ソフトバンクは00年、アリババに20億円を出資し、その後14年間で価値は4000倍近くに膨れ上がり、およそ8兆円の含み益を手にしている。これはソフトバンクの現在の含み益9兆7000億円のうち、実に約87%に当たるといわれるほどだ。

どのようにしてアリババという金の卵を生むガチョウを見つけたのか。孫氏は「00年に中国に行き、インターネットの若い会社20社ほどと10分ずつ会いました。その中に出資を即断即決した会社があった。それがアリババでジャック・マー(CEO)の話を最初の5分間だけ聞いて、残りの時間は私のほうから出資させてほしいと。彼は、『1億円か2億円なら』と。僕は『20億円受け取ってほしい』と。『お金は邪魔にならないだろ』という押し問答を繰り返して出資に至った」(14年5月の決算説明会)。

有望なベンチャー企業を見抜く点で最強の投資家といわれる孫氏を彷彿させる話だが、アナリストミーティングのときにも「君たちの中のどの人が一生懸命有望企業を推奨しても、僕のIRRにはとてもじゃないけどかなうまい。そんなに悔しかったら自分と同じだけのリターンを挙げる会社を見つけてみてよ」と語る。実際に彼は40%を超えるリターンを挙げており、自分のビジネスで役立ちそうなものを確実に選別して、将来の動向を感じ取るセンサーが備わっていると思える自信ぶりだ。

ソフトバンクはすでに堂々たる情報通信会社だが、投資会社的な要素がもともとあった。長い歴史を見ても買収によって力をつけてきた会社である。通信とネットワークの融合を実現したいとずっと標榜しており、大枠はそれに則した投資を続けている。

多額有利子負債で借金するからくり
国内では06年4月、情報通信網を手に入れるためのボーダフォン日本法人買収に代表される携帯電話事業への参入。その後、ウィルコムやイー・アクセスなど積極的な買収を繰り返し、バンド(周波数帯)や中継機などの通信施設を安値で買い、低コストで通信ネットワークを整備してきた。そして、それを生かして収益を拡大していった。

国外では13年7月に米携帯電話事業第3位のスプリントを約1兆8000億円で買収。これに続きTモバイルを買収して第2位のAT&T、第1位のベライゾンに肉薄し、米国における地位を確固たるものにするはずだったが、結局は買収を断念。現在、スプリントはまだ収益が挙がらず、お荷物のように見られている。しかし同社は子会社にクリアワイヤというネットワークを所有するブロードバンドサービス事業者の子会社を持つなど、これから売却できるお宝を数多く持っている。孫氏はおそらく2~3年後には黒字化できるアメリカ市場のてこ入れ策を頭に描いているのではないだろうか。

ところでソフトバンクは有利子負債が約11兆円もある中で、買収を続けることがなぜ可能なのか。例えば、今までの日本の企業では不動産を保有することで信用力を補ったが、不動産は査定の手間がかかる。しかも、いつでも売却できるものでもない。ところが有価証券であれば、市場の価格でいつでも処分が可能だ。仮に、アリババの株をソフトバンクが時価総額で9兆円分を保有していると計算されれば、それに相当する資金を借り入れられることになる。そういうからくりのもとに、ソフトバンクは投資を繰り返すことで手に入れた資産によって、次のローンを引っ張ってくることができるのだ。それが11兆円もの有利子負債を抱え、格付けがダブルBであっても巨額の個人社債を発行できるほどの人気企業である背景だと言えるだろう。

ソフトバンクでは1カ月に数十件もの投資案件が俎上に載り、それを何度も練ってチェックすると言われている。なかでも孫氏が魅力を感じ、投資先として選ぶ市場のポイントは、世界でも人口が多く、これからも増加が見込まれ経済発展を遂げる地域であろう。
それはアメリカであり、中国、インド、インドネシアといったアジア各国だ。
以下割愛



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