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「イノベーター」理論

2022年08月29日記事

「イノベーター」理論

イノベーター理論とは?5つのタイプと具体例を解説!
2022.05.12 /ONE MARKETING 基礎知識
スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャーズ教授が『イノベーション普及学』という著書の中で 1962年に提唱しました。
イノベーター理論では、普及の過程を5つの層に分類しており、それを基にマーケティング戦略、市場のライフサイクルについて検討することが推奨されています。 以下の図はイノベーター理論を示したもので、横軸は市場の成長に伴う時間的経過、縦軸はその製品やサービスを採用するユーザーの数を表しています。
イノベーター理論の5つの層がそれぞれどのようなタイプなのかについて説明します。

イノベーター(革新者)まず、最初期に製品、サービスを採用するのがイノベーター(革新者)という層です。 イノベーターは情報感度が高く、新しいものを積極的に導入する好奇心を持った層です。

「新しい」ということに価値を感じて、市場にまだ普及していない、コストが高い製品やサービスであっても、そのユーザーの価値観に合致したモノであれば支えてくれます。 割合にして市場全体の約2.5%がこのイノベーター(革新者)であると言われています。

情報感度は比較的高いものの、新しい製品やサービスの採用に慎重なのが、アーリーマジョリティー(前期追随者)という層で、市場全体の34%程度を占めていると言われています。 アーリーマジョリティーはアーリーアダプターの意見に大きく影響を受けるので、アーリーマジョリティーを開拓するためにはアーリーアダプターをきちんと攻略することと、製品やサービスを導入する合理性をきちんと説明できなければなりません。

情報感度は比較的高いものの、新しい製品やサービスの採用に慎重なのが、アーリーマジョリティー(前期追随者)という層で、市場全体の34%程度を占めていると言われています。
アーリーマジョリティーはアーリーアダプターの意見に大きく影響を受けるので、アーリーマジョリティーを開拓するためにはアーリーアダプターをきちんと攻略することと、製品やサービスを導入する合理性をきちんと説明できなければなりません。

『イノベーション普及学』の中でロジャーズ教授は、イノベーターとアーリーアダプターへの普及率を合わせた16%をどう攻略するかが、その製品、サービスが普及するかどうかの分岐点になると述べており、 「普及率16%の論理」として提唱しています。
それに対して、 マーケティングコンサルタントのジェフリー・A・ムーア氏は、イノベーターとアーリーアダプターを初期市場、アーリーマジョリティーからラガードをメインストリーム市場として、初期市場とメインストリーム市場の間には「キャズム」と呼ばれる深い溝があって、この溝を超えることが市場開拓において重要だとする「キャズム理論」を提唱しました。

キャズムが生まれる原因なぜ、初期市場とメインストリーム市場の間にキャズムが発生するのか、それは2つの市場の消費者の価値観の違いにあります。 初期市場の消費者は新しいことに価値を感じ、製品やサービスを購入する傾向にありますが、メインストリーム市場のユーザーはそうとは限りません。
誰かがお墨付きを与えている、商品のクオリティが安定している、費用対効果が高い、周囲の人々が使っているなど、安心して購入できる理由が必要になります。 初期市場はイノベーターとアーリーアダプターを足しても約16%しかなく、市場の84%はメインストリーム市場です。 キャズム理論は、メインストリーム市場攻略の重要性についての理論であり、このキャズムを越えられないビジネスモデルは、しばしば市場が当初の予想よりも大きくならず、事業として採算が取れずに廃業してしまう場合があります。 ※『キャズム理論とは?キャズムを超える方法とその事例』

マーケティングにおけるイノベーター理論の有用性マーケティングの基本である、市場のセグメント化・ターゲット市場の選定・顧客をニーズに応じて他社と差別化できるポジショニングなどは、すべてイノベーター理論に基づく部分が大半です。
そのため、マーケティングの戦略においてイノベーター理論は有用ということがいえるでしょう。 ロジャースが提唱するイノベーター理論やムーアが提唱するキャズム理論の肝になる部分は①セグメンテーション、②ターゲティング、③ポジショニング(STP)にあり、イノベーター理論に基づいた効果を上げるには、マーケティングの戦略的知識や情報アーキテクチャーについて熟知したマーケターが必要となります。

イノベーター理論の5タイプ毎に商品に対する価値観が異なる点前述した通り、イノベーター理論の5タイプであるイノベーター・アーリーアダプター・アーリーマジョリティ・レイトマジョリティ・ラガードはそれぞれに異なる価値観や商品への態度変容を要します。 イノベーターは先進性を好み、アーリーアダプターは費用対効果を重視し、アーリーマジョリティはユーザビリティを重視するなど市場ごとに求められるものが大きく異なります。つまり、市場ごとに顧客やニーズが異なることを認識したうえでプロモーション施策を打つ必要があるということです。

イノベーター理論の5タイプ毎の割合が明確な点イノベーター理論によると、前述で紹介した市場の5タイプには割合が以下の通り明確になっているといいます。
・イノベーター理論の5タイプ毎の割合 イノベーター:2.5% アーリーアダプター:13.5% アーリーマジョリティ:34% レイトマジョリティ:34% ラガード:16% 上記の割合は厳密にいえば製品による多少のズレはありますが、理論上は商品・サービスに依存しない割合とされています。

上記のように「イノベーター理論の5タイプ毎の割合」を参考にすることで、現在の普及率からどの市場にあり、どのようなプロモーションを打つべきかなど逆算して洗い出すことができます。イノベーター理論を使用することで最適なマーケティング施策を考えることができます。
繰り返しになりますが、イノベーター理論とは、市場におけるユーザー層を製品の普及率に合わせて5つに分類した理論です。 新しいものを積極的に導入するイノベーターと、保守的で伝統的なモノしか採用しないラガードでは価値観が違うので、段階毎にその層に適したアプローチを行う必要があります。 新たな製品、サービスを世に出す、もしくは現在、新製品の普及に努めている企業の方は、是非このイノベーター理論を知識としてお役立てください。


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