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人にとっての1年と、ピアノにとっての1年

ピアノ調律師の書斎

2023年もはじまりました。

38歳ともなると1年が経つのは本当に早くて、ジャネーの法則をひしひしと感じます。

ジャネの法則(ジャネのほうそく)は、19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。
wikipediaより

これって仕事でもちょっと気をつけないといけないなと思っています。

25歳くらいの時は「調律が10年空いてる」ピアノを前にしたときの感想が「10年も!?(前回は自分が中学生の時か...)」でしたが、今は「10年前って結構最近だな...」と感じるようになってしまいました。

メンテナンスしてない期間と実際のピアノの状態のズレがどうか?いうのはすごく大事で、調律師は照らし合わせてどんなメンテナンスをするかの判断材料にしています。10年ってピアノにとっては狂うのに十分長い期間なのに、10年“しか”と感じてしまうと、必要なメンテナンスを疎かにしてしまったり、逆に余計なメンテナンスをしてしまう危険性があります。

人間にとっての1年は短くなっていっても、ピアノにとっての1年は変わらずのままです。個人的には30歳くらいの時の1年の感覚が、ピアノにとっての1年と合致している気がします。その頃の感覚を思い出しながら仕事をしていきたい。

余談ですが、ジャネーの法則を意識したのは20代のときに60代のお客さまと話していて、「歳をとると時代劇を観るようになるのは趣味嗜好が変わると言うより、自分の生きてきた年数を1単位のモノサシにすると、昔のことが身近になるからなんですよ」と言われたことでした。

確かに20代の頃は全く興味のなかったピアノの歴史も、最近はおもしろく勉強できています。

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